健康運動指導士になるには？資格や働き方を紹介

健康運動指導士になるにはどうしたらいいのか
健康運動指導士の資格の難易度を知りたい
健康運動指導士にはどのような仕事があるのか

上記でお悩みではありませんか？

健康運動指導士の資格を取得すると、トレーナーなどの運動指導に携わる仕事に就く場合に有利に働くことがあります。
ただし、取得するための試験を受けるにはいくつか条件があり、すぐに受験できないこともあるため注意が必要です。

そのため、この記事では

• 健康運動指導士にはどのような仕事があるのか
• 健康運動指導士の資格を取得するための方法

についてお伝えします。

資格を取るためのルートを確認して、資格取得への第一歩を踏み出してください。

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健康運動指導士とは

健康運動指導士とはどのような資格なのかお伝えしていきます。

資格の内容

健康運動指導士の認定は民間の「公益財団法人健康・体力づくり事業財団」が行っており、国家資格ではありません。
運動を行う人のそれぞれの心身の状態に応じた、安全かつ効果が期待できる運動を行うためのプログラム作成や、指導ができることを認定する資格です。

健康運動指導士は平成17年度まで厚生労働省の養成事業とされてきましたが、平成19年に新しく生まれ変わっています。健康・体力づくり事業財団独自の事業となり、運動指導の専門家として「生活習慣病予防」「介護予防」の一翼を担う目的を与えられました。

（公財）健康・体力づくり事業財団は平成19年に大幅な見直しを行ったことで、ハイリスク者も対象にした運動指導を行うことができる人材の養成、確保を必要としています。

そのような目的を果たすために、健康運動指導士は今後も保健医療関係者と連携しつつ、実践指導計画の調整などを行う役割を担うものです。

健康運動実践指導者との違い

（公財）健康・体力づくり事業財団にはもうひとつの認定資格「健康運動実践指導者」があります。

健康運動実践指導者は、集団の中で自ら見本を見せることができる実技能力と運動指導技術に長けた者を認定する資格です。
健康づくりを目的に作成された運動プログラムに基づき、運動の実践指導を行うことを目的とします。

成人だけに限らず、小、中、高等学校に通う子供たちの健康管理や改善ができるための資質や能力を持つことを目指します。

健康運動指導士になるメリット

健康運動指導士になると、生活習慣病に関する知識だけでなく、運動や健康づくりに関しての知識も得られます。そのためハイリスク者（高血圧、高血糖などに該当する者）に対しても指導が可能です。

個人、個人の健康に関する幅広い知識を得ることができるため、資格取得後にはさまざまな分野での活躍の場が広がります。特に高齢化をむかえる社会において、ハイリスク者にも安全で効果的な運動指導を行える健康運動指導士は、今後も期待がますます高まっていくばかりです。

健康運動指導士の仕事内容

仕事の内容

就職する場所によって仕事内容は違いますが、健康運動指導士に求められるのは運動プログラムの作成と指導です。

特定健診や特定保健指導においての支援も担っているため、生活習慣病の予防のために生活習慣を見直すサポートなども行うこともあります。
もちろん特定検診の対象者だけではなく、健康づくりのための運動や栄養の摂取についてなど、老若男女、それぞれの心身の状態に合ったプログラムを作成し指導を行います。

働く場所

健康運動指導士はアスレチッククラブやフィットネスクラブ、病院などで活躍されている方が多く、健康や運動に関する知識が活かされる仕事に就いています。

主な就業場所は下の表のとおりです。

健康・体力づくり事業財団によると、健康運動指導士として登録されているのは全国で約18,283人（女性：11,648人、男性：6,635人）です（令和3年度12月現在）。

画僧引用：公益財団法人健康・体力づくり事業財団

向いている人

コミュニケーション能力がある人

健康運動指導士は運動プログラムの作成や指導を行うためコミュニケーション能力を必要とします。話を聞きながら健康状態を確認したり、アドバイスを行ったりするため、指導を受ける人とコミュニケーションを取ることが多いためです。

向上心のある人

健康運動指導士は資格を取得してからも講習会が行われていたり、更新の手続きが必要であったりします。

専門的な知識を必要とするため、知識はアップデートしていかなければなりません。
そのため現場では常に変化に対応し、新しい知識を吸収していくことを厭わない向上心が必要です。

健康運動指導士になるには

健康運動指導士になるには認定試験を受ける必要があり、受験資格を得るには次の2つの方法があります。

1. 健康運動指導士養成講習会を受講する
2. 健康運動指導士養成校の養成講座を修了

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.健康運動指導士養成講習会を受講する

画像引用：公益財団法人健康・体力づくり事業財団

講習会を受講するためには受講資格が必要です。講習会のコースは4つあり、自分がすでに他の資格を取得している場合、少ない単位で受験することができます。

【104単位コース】
①4年制大学を修了している者
②以下の資格のいずれかを取得している者
（歯科医師、看護師、准看護師、助産師、薬剤師、栄養士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師）
③または上記と同等以上の能力を有すると特別に認定された者

【70単位コース】
医師、保健師または管理栄養士の資格がある者

【51単位コース】
4年制の体育大学（教育学部体育学系を含む）の卒業者または卒業見込者

【40単位コース】
①健康運動実践指導者の資格保有者
②日本スポーツ協会公認資格保有者
（スポーツプログラマー、アスレティックトレーナー、フィットネストレーナーのいずれか）
③日本フィットネス協会認定資格保有者
（GFIエグザミナー、GFIディレクターのいずれか）

2.養成校の養成講座を修了する

健康・体力づくり事業財団が認定している養成校（4年制大学）の養成講座を受講して、必要な単位を取得した学生は上記で紹介した講習会を免除されます。
財団が認定する養成校（大学）は2022年4月現在、全国に84校あります。

どの大学が該当するのかはホームページの「健康運動指導士養成校のご紹介」をご確認ください。

健康運動指導士の試験内容

認定試験は講習会カリキュラムに沿った内容で行われます。受講したコースの受講単位をすべて習得しなければ認定試験を受験することができないため注意が必要です。

難易度と合格率

試験出題範囲は広範囲にわたり出題されますが、テキストの内容をしっかり理解していればそれほど難易度が高い試験ではありません。

第150回健康運動指導士認定試験結果を見てみると、養成講習会を受講した方の平均合格率は約71％、養成校修了者の合格率は約91％と受験した方の合格率は高い水準にあります。
認定試験の合格率は以下の表のようになります。

また過去5年間の合格率は以下のようになります。

再受験をした場合の合格率は低いことから、一度で受かる覚悟を決めて受験することをおすすめします。

認定試験が行われる時期

認定試験は8月頃、11月頃、2月頃と1年間に3回行われます。1回の試験期間は約40日間ありますが、同一期間内に受験できるのは1回のみです。

CBT方式による認定試験はプロメトリックが行っています。試験会場の確認や予約状況はプロメトリックのホームページで確認することができます。

試験形式

筆記試験です。（四肢択一、CBT方式）

所要時間

120分間です。

受講料

受験料

13,619円（税込）です。

登録料

24,200円（税込）です。
試験に合格したら、健康運動指導士の称号を得るために登録をする必要があります。
有効期間は5年間です。

資格更新も必要

健康運動指導士の資格を更新するためには、5年ごとに更新手続きを行う必要があります。更新するには講習会を受講して所定の単位（20単位以上）を取得しなければなりません。

講習内容については

• 受講が義務付けられている「更新必修講座」
• 複数の科目から選定できる「専門講座」

があり、実習は専門講座の中から5単位以上を受講する必要があります。

更新料：22,000円（税込）

健康運動指導士は健康・体力づくりのスペシャリスト

健康運動指導士の主な仕事は、運動することを目的とした人に合う運動プログラムの作成や指導を行うことです。
運動に関係する仕事に就きたい場合は、健康運動指導士の資格を取得すると、スポーツジムやフィットネスクラブなどのさまざまな分野で活躍することが可能です。

健康運動指導士の認定試験を受けるためには2つの方法があります。講習会を受けるか、養成校に通って単位を取得するかの方法です。
試験は講習会カリキュラムに沿った内容で行われるため、テキストをしっかりとやり込んでおくことで合格率は高まります。

高齢化社会を迎える日本にとって、健康づくりのための運動を指導することができる専門家は必要な存在です。
特に生活習慣病予防や介護予防の知識の深さから、対象者へ指導やアドバイスを行うことができる健康運動指導士への期待は今後も高まっていくでしょう。

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