「コンサルはパワポばかり」と聞くと、資料作成が苦手な人ほど不安になります。

たしかにコンサル職では、調査結果や提案内容をPowerPointなどの資料にまとめ、顧客や社内に説明する場面があります。ただし、評価されるのは装飾のうまさだけではなく、課題を整理し、相手が判断しやすい形にする力です。

この記事では、厚生労働省 job tag の職業情報や公式ツール情報をもとに、コンサルの資料作成の実態、向き不向き、応募前の確認ポイントを整理します。読み終えると、パワポ不安だけで応募を避けるべきか、仕事内容を確認して検討を続けるべきか判断しやすくなります。

  • コンサルでPowerPoint資料作成が多い理由が分かる
  • パワポ操作より重視されるスキルを整理できる
  • 資料作成が苦手な人の向き不向きを判断できる
  • 求人票・面接で確認すべき質問が分かる

参照ポイント

コンサルの本質は「資料を作ること」ではなく助言と課題解決

厚生労働省 job tag の経営コンサルタントでは、経営課題に対して診断、助言、指導を行う職業として説明されています。

また、ITコンサルタントも、顧客のIT戦略に関する提案や助言を行う職業として整理されています。資料作成はそのための手段です。

コンサルはパワポばかりなのか

結論からいうと、コンサル職ではPowerPointなどを使った資料作成が多くなる場面があります。特に、提案書、調査報告、プロジェクト計画、会議資料、経営層向けの説明資料などは、文章だけでなくスライド形式で整理されることが少なくありません。

ただし、コンサルの仕事を「パワポを作るだけ」と見ると誤解が生まれます。資料の前には、課題の特定、情報収集、分析、論点整理、関係者への確認、打ち手の検討があります。資料作成は、考えた内容を相手に伝え、意思決定につなげる工程です。

仕事の工程 PowerPointが関わる場面 本当に問われる力
課題整理 現状、論点、仮説を1枚にまとめる 何が問題かを分けて考える力
調査・分析 調査結果や比較表を見やすく整理する 数字や情報から意味を読み取る力
提案 選択肢、推奨案、実行手順を説明する 相手が判断できる順番で伝える力
プロジェクト推進 進捗、課題、意思決定事項を共有する 関係者を同じ認識にそろえる力

資料作成比率は職種や案件で変わる

同じコンサルでも、戦略系、業務改革、IT、PMO、人事、財務、シンクタンク系では資料作成の中身が変わります。経営層向けの提案が多い案件ではスライドの完成度が重視されやすく、IT導入やPMOでは議事録、課題管理、進捗報告などの実務資料が多くなることがあります。

そのため、応募前には「コンサルだからパワポが多い」とまとめず、その求人で何の資料を、誰に向けて、どの頻度で作るのかを確認することが大切です。

転職Tips

「パワポが多いですか?」ではなく仕事内容で聞く

面接で確認するなら、「提案書作成、調査分析、会議運営、PMO、顧客折衝の比率はどの程度ですか」と聞くほうが実態に近づけます。

PowerPointの使用有無だけでは、仕事の難しさや自分との相性は判断しきれません。

コンサル資料で求められる力

コンサル資料で最初に見られるのは、デザインの華やかさではありません。もちろん読みやすさは大切ですが、重要なのは、結論、理由、根拠、次の行動が分かることです。

Microsoftも、PowerPointでアクセシビリティの高いプレゼンテーションを作る際には、スライドのタイトル、読みやすい構造、画像の代替テキストなどの観点を案内しています。これはコンサル資料でも同じで、相手が迷わず理解できる構造が土台になります。

資料上の表れ方 練習方法
論点整理 何を決める資料かが冒頭で分かる 1枚ごとに「問い」と「答え」を書く
構成力 結論、理由、根拠、示唆の順番が自然 PREPやピラミッド構造で文章化する
要約力 情報を詰め込みすぎず、要点が絞られている 長文メモを3行で要約する
見せ方 表、箇条書き、余白、強弱で読みやすい 既存資料を1枚に再構成する
説明力 スライドを見ながら相手が納得できる 3分で口頭説明して録音する

パワポ操作より「何を言いたいか」が先

PowerPointのショートカットや図形操作は、慣れれば速くなります。一方で、結論が曖昧なまま資料を作り始めると、何度も修正が発生しやすくなります。

コンサル資料では、スライドを開く前に「この1枚で相手に何を理解してほしいか」「どの判断をしてほしいか」を決めることが重要です。資料作成が遅い原因は、操作よりも論点未整理にある場合があります。

転職裏情報

きれいな資料より「修正理由を説明できる資料」が強い

コンサルの現場では、上司や顧客から資料修正が入ることがあります。そこで大切なのは、見た目だけを直すことではなく、なぜその構成にしたのか、どこを変えると相手の判断がしやすくなるのかを説明できることです。

パワポが苦手な人が確認すべき向き不向き

PowerPointが苦手でも、コンサル転職を最初から諦める必要はありません。問題は、単に操作が遅いのか、抽象的な課題を整理すること自体が苦手なのかで変わります。

不安の種類 見方 対策
操作が遅い 練習で改善しやすい よく使う配置、整列、表、図形を反復する
デザインが苦手 装飾より読みやすさを優先すればよい 余白、見出し、表の整え方を型で覚える
何を書けばよいか分からない 論点整理の練習が必要 結論、理由、根拠、示唆に分ける
修正がつらい フィードバック耐性や確認力が問われる 修正意図を聞き、次回の型にする
顧客説明が苦手 資料だけでなく対人説明の負荷がある 短く話す練習、質問対応の準備をする

向いている可能性があるのは、曖昧な情報を整理するのが嫌いではない人、相手に分かりやすく伝える工夫ができる人、修正を受けても改善に回せる人です。反対に、正解が決まった作業だけを静かに進めたい人や、対人説明を極力避けたい人は、コンサル以外の職種も比較したほうがよいでしょう。

コンサル職や周辺職種の求人を見ているものの、資料作成、顧客折衝、分析、PMOのどれが自分に合うか迷う場合は、求人票を並べて仕事内容を分解してみてください。

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応募前に求人票と面接で確認したいこと

コンサルのパワポ不安を減らすには、求人票と面接で仕事内容を具体的に確認する必要があります。厚生労働省の「確かめよう労働条件」でも、賃金、労働時間、就業場所、業務内容などの労働条件確認が重要です。

特にコンサル職では、職種名だけでは実態が分かりません。資料作成の多さだけでなく、誰向けの資料か、どの工程を担当するか、どの程度レビューを受けられるかを見ましょう。

求人票で見る項目

  • 職種名が「戦略」「業務」「IT」「PMO」「リサーチ」など、どの領域か
  • 仕事内容に「提案書作成」「資料作成」「会議資料」「報告書」などが多く出てくるか
  • 顧客折衝、要件定義、PMO、分析、実行支援のどれが中心か
  • 未経験者向けの研修、OJT、レビュー体制があるか
  • 労働時間、固定残業代、リモート可否、出張、常駐の有無が明示されているか

面接で聞きたい質問

テンプレート

資料作成の実態を確認する質問例

入社後に担当する案件では、提案書作成、調査分析、PMO、顧客折衝の比率はどの程度ですか。

若手や未経験入社者は、どのような資料作成から担当することが多いですか。

作成した資料は、誰がどのタイミングでレビューしますか。

PowerPoint以外に、Excel、ドキュメント、プロジェクト管理ツールなどでよく使うものはありますか。

繁忙期に資料修正が集中する場面は、どのようなプロジェクトで起きやすいですか。

質問するときは、楽かどうかを聞くよりも、仕事の中身を分解して聞くほうが有効です。企業側も、具体的な質問のほうが実態を説明しやすくなります。

未経験から準備するなら何を練習するか

未経験からコンサルを目指す場合、最初から高度なデザイン資料を作る必要はありません。まずは、仕事の情報を整理し、結論が伝わる1枚にまとめる練習から始めると実務に近づきます。

  1. 身近な業務課題を1つ選ぶ
  2. 現状、問題、原因、解決策、期待効果に分ける
  3. 1枚のスライドに「結論」「理由」「根拠」を入れる
  4. 口頭で3分説明し、分かりにくい箇所を直す
  5. 表、箇条書き、図解のどれが最も伝わるか比較する

IPAのデジタルスキル標準では、DXを推進する人材の役割やスキルが整理されています。IT・DX系コンサルを検討する場合は、ツール操作だけでなく、ビジネス、データ、テクノロジー、プロジェクト推進の観点も見ておくとよいでしょう。

転職Tips

職務経歴書でも「資料を作った」だけで終わらせない

職務経歴書では、「会議資料を作成」だけでは伝わりにくいです。「誰のために」「何を判断するために」「どの情報を整理したか」「結果として何が決まったか」まで書くと、コンサルに近い経験として伝わりやすくなります。

コンサルのパワポ仕事で後悔しやすいケース

パワポ不安がある人ほど、入社前に期待値を合わせることが重要です。次のようなケースでは、資料作成そのものより、仕事内容や働き方とのミスマッチで後悔しやすくなります。

  • 「成長できそう」という理由だけで、日々の資料修正や顧客対応を想定していない
  • 資料作成が多いことより、短納期やレビュー回数の多さが負担になる
  • 分析や提案より、議事録、進捗管理、報告資料が中心の案件だと知らなかった
  • 未経験入社後の研修やレビュー体制を確認していない
  • 固定残業代、繁忙期、出張、常駐、リモート可否などを曖昧にしたまま入社する

求人票に魅力的な言葉が並んでいても、自分が毎日担当する業務が合わなければ長続きしません。コンサル転職では、職種名よりも担当工程と働き方を確認することが大切です。

まとめ:コンサルのパワポ不安は仕事内容で分解する

コンサル職では、PowerPointなどを使った資料作成が重要な場面があります。ただし、コンサルの価値は「きれいなスライドを作ること」だけではありません。課題を整理し、根拠を示し、相手が判断できる形にまとめることが本質です。

PowerPointが苦手でも、操作や見せ方は練習で改善できます。一方で、曖昧な課題を整理すること、相手に説明すること、修正を受けて改善することが極端に苦手な場合は、コンサル以外の職種も比較したほうがよいでしょう。

応募前には、資料作成の有無だけでなく、提案、分析、PMO、顧客折衝、レビュー体制、労働条件を確認してください。自分の経験がどのコンサル領域に合うか迷う場合は、複数の求人を並べて仕事内容を分解すると判断しやすくなります。

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