「ボーナス計算をシュミレーションしたい」と調べるとき、多くの人が知りたいのは額面ではなく、実際に振り込まれる手取りです。

ボーナスは支給額から健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税などが引かれます。条件によって変わりますが、額面ボーナスの手取りはおおむね8割前後から、条件によってはそれ以下になることがあります。

この記事では、2026年5月時点で確認できる国税庁、日本年金機構、協会けんぽ、厚生労働省の情報をもとに、賞与手取りの概算方法、金額別の目安、転職時に確認したい賞与条件を整理します。

  • ボーナスから何が引かれるのか分かる
  • 30万円・50万円・100万円の手取り目安を確認できる
  • 自分で概算するときに必要な入力項目が分かる
  • 賞与あり求人を比較するときの注意点が分かる

参照方針

ボーナス手取りは公的・公式情報をもとに前提付きで概算します

この記事の試算は、協会けんぽ東京都、40歳未満、扶養0人、前月給与の社会保険料控除後25万円、一般の事業を例にした概算です。実際の手取りは、勤務先の健康保険、年齢、扶養人数、前月給与、賞与額、会社独自控除で変わります。

ボーナス計算シミュレーションの基本

ボーナスの手取りは、額面支給額から社会保険料と所得税を差し引いて考えます。住民税は毎月の給与から引かれるのが一般的で、通常の賞与計算では賞与から直接差し引かれません。

検索では「シュミレーション」と入力されることも多いですが、正しい表記は「シミュレーション」です。この記事では検索語に合わせて両方の表記を扱います。

見る項目 意味 確認ポイント
額面ボーナス 税金・社会保険料が引かれる前の支給額 求人票や賞与明細の支給額を見る
社会保険料 健康保険、厚生年金、雇用保険など 健康保険組合、都道府県、年齢で変わる
所得税 賞与に対する源泉徴収税額 前月給与と扶養人数で率が変わる
手取り 実際に振り込まれる目安 会社独自控除がある場合はさらに変わる

転職Tips

ボーナスは「年収を増やす要素」でも「毎月の生活費には使いにくい要素」でもある

賞与込み年収が高く見えても、毎月の給与が低いと家賃や固定費の支払いは厳しくなりやすいです。生活設計では月給ベース、貯蓄や大型支出では賞与込み年収というように分けて見ましょう。

ボーナスから引かれるもの

ボーナスから主に引かれるのは、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税です。介護保険料は40歳から64歳までの人が対象です。

健康保険料・介護保険料

健康保険料は、賞与の税引き前総支給額から1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に保険料率をかけて計算します。協会けんぽの場合、都道府県ごとに料率が異なります。

協会けんぽ東京都の令和8年度健康保険料率は9.85%です。会社員本人の負担は労使折半のため、本人負担はおおむね4.925%として概算できます。40歳から64歳までは介護保険料率も加わります。

厚生年金保険料

厚生年金保険料も、標準賞与額に保険料率をかけて計算します。日本年金機構では、厚生年金保険料率は18.3%で固定され、事業主と被保険者が半分ずつ負担すると案内されています。

そのため本人負担は9.15%です。ただし、厚生年金の標準賞与額には支給1回あたり150万円の上限があります。

雇用保険料

雇用保険料は賞与にもかかります。厚生労働省の令和8年度案内では、一般の事業の労働者負担は5/1000です。

つまり、一般の事業では額面賞与に対して本人負担0.5%を目安に考えます。農林水産・清酒製造、建設の事業では率が異なります。

所得税・復興特別所得税

賞与の所得税は、国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使うのが原則です。通常は、前月給与から社会保険料等を差し引いた金額と扶養親族等の数をもとに、賞与に乗じる率を確認します。

同じ額面ボーナスでも、前月給与が高い人、扶養人数が少ない人、前月給与がない人では税額が変わります。ボーナスの所得税率は一律ではありません

金額別のボーナス手取り目安

ここでは、協会けんぽ東京都、40歳未満、扶養0人、前月給与の社会保険料控除後25万円、一般の事業を前提に、賞与手取りを概算します。所得税率は国税庁の令和8年分の賞与算出率表をもとにした目安です。

額面ボーナス 社会保険料の概算 所得税の概算 手取り目安
30万円 約4.4万円 約1.0万円 約24.6万円
50万円 約7.3万円 約1.7万円 約41.0万円
100万円 約14.6万円 約3.5万円 約81.9万円
200万円 約24.6万円 約7.2万円 約168.3万円

200万円の例では、厚生年金の標準賞与額に上限があるため、社会保険料は単純に30万円・50万円の比例計算より少し見え方が変わります。一方で、所得税は前月給与や扶養人数によって変わるため、実際の明細とは差が出ます。

転職裏情報

賞与が多い会社ほど、年収だけでは月々の余裕が見えにくい

年収500万円でも、月給が低く賞与比率が高い会社と、月給が高く賞与比率が低い会社では生活感が違います。転職では、年収総額だけでなく月給、基本給、賞与、固定残業代、手当を分けて確認しましょう。

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自分でボーナス手取りを計算する手順

正確な手取りは会社の給与計算で確定しますが、概算なら次の順番で確認できます。計算ツールを使う場合も、入力する項目はほぼ同じです。

  1. 額面ボーナスを確認する
  2. 健康保険の種類、都道府県、年齢を確認する
  3. 標準賞与額として1,000円未満を切り捨てる
  4. 健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料を概算する
  5. 前月給与の社会保険料控除後の金額と扶養人数を確認する
  6. 賞与の所得税率を確認し、社会保険料控除後の賞与にかける
  7. 額面から社会保険料と所得税を差し引く

テンプレート

ボーナス手取りを概算するときの入力メモ

額面ボーナス:___円

健康保険:協会けんぽ / 健康保険組合 / その他

勤務地または保険料率の都道府県:___

年齢:40歳未満 / 40歳以上65歳未満 / 65歳以上

前月給与の社会保険料控除後:___円

扶養親族等の数:___人

会社独自控除:財形、社宅費、持株会、貸付返済など

計算結果を見るときの注意点

ボーナス手取りのシミュレーションは便利ですが、結果をそのまま確定額として扱うのは避けましょう。給与明細では、会社独自の控除や端数処理が入ることがあります。

  • 健康保険料率は勤務先の保険者で変わる:協会けんぽと健康保険組合では料率が違うことがあります。
  • 40歳以上は介護保険料が加わる:40歳から64歳までは介護保険料の対象です。
  • 所得税率は前月給与で変わる:前月給与が高い月の翌月賞与は、源泉徴収額が大きくなる場合があります。
  • 高額賞与は特別な計算になる場合がある:前月給与の10倍を超える賞与などは通常と異なる計算になります。
  • 年末調整で差額が調整されることがある:賞与時点の源泉徴収額と年間の税額は一致しない場合があります。

転職で賞与あり求人を見るときの確認ポイント

転職で賞与あり求人を見るときは、ボーナスの有無だけではなく、支給条件まで確認することが大切です。賞与は会社業績、個人評価、在籍期間、評価期間によって変動することがあります。

確認項目 見る理由 質問例
基本給 賞与や残業代の計算基礎になることがある 月給のうち基本給はいくらですか
賞与実績 前年実績か、想定か、保証かで意味が違う 賞与は前年実績ですか、想定ですか
初年度賞与 入社時期によって満額支給されない場合がある 入社初年度の賞与は在籍期間で按分されますか
評価期間 評価対象期間に在籍しているかで変わる 賞与の評価期間と支給月を教えてください
業績連動 会社業績で大きく変動する可能性がある 会社業績と個人評価のどちらが賞与に影響しますか

求人票で「賞与年2回」「賞与あり」と書かれていても、金額や支給条件が確定しているとは限りません。内定後は労働条件通知書やオファー面談で、基本給・賞与・手当・固定残業代を分けて確認しましょう。

転職Tips

賞与込み年収は「月給に直す」と判断しやすい

年収420万円、賞与4か月分の求人なら、月給部分は単純な12分割より低く見える可能性があります。家賃や生活費を考えるときは、年収を12で割るだけでなく、月給と賞与を分けて見ましょう。

まとめ:ボーナス計算は手取りだけでなく給与条件の確認に使う

ボーナスの手取りは、額面から健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税を差し引いて考えます。協会けんぽ東京都、40歳未満、扶養0人、前月給与の社会保険料控除後25万円という前提では、30万円のボーナスは約24.6万円、50万円は約41.0万円、100万円は約81.9万円が目安です。

ただし、実際の手取りは勤務先の健康保険、年齢、扶養人数、前月給与、賞与額、会社独自控除で変わります。転職や求人比較では、賞与の額面だけでなく、月給、基本給、賞与条件、初年度支給、評価期間まで確認することが大切です。

自分の条件でどの求人が合うか迷う場合は、給与条件を分解して比較できる状態にしてから相談すると、入社後のギャップを減らしやすくなります。

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