「日立製作所の年収は高いのか」「新卒や中途で入社した場合、平均年収と提示年収はどれくらい違うのか」と気になっていませんか。
日立製作所の第156期有価証券報告書では、2025年3月期の提出会社の平均年間給与は9,613,890円です。単純計算では約961万円となります。
ただし、この平均年収は賞与と基準外賃金を含む会社平均です。初任給、入社初年度の理論年収、ポジション別理論年収、裁量労働制、住宅手当の扱いとは分けて確認する必要があります。
この記事では、公式情報と公的情報をもとに、日立製作所の年収を判断するための材料を整理します。
- 有価証券報告書に基づく平均年収の水準
- 平均年収を入社時の提示年収と混同しない見方
- 新卒初任給と入社初年度の理論年収
- キャリア採用のポジション別理論年収
- 応募前・オファー面談で使える確認テンプレート
参照ポイント
平均年収は「賞与・基準外賃金を含む提出会社平均」
日立製作所の第156期有価証券報告書では、2025年3月31日現在の提出会社の従業員数が25,892人、平均年齢が42.6歳、平均勤続年数が18.7年、平均年間給与が9,613,890円と記載されています。
平均年間給与には賞与及び基準外賃金が含まれるため、応募時は基本給、賞与、時間外勤務手当、裁量労働勤務手当、住宅手当などを分けて確認しましょう。
日立製作所の年収は高い?公式データの結論
日立製作所の平均年収は、国内企業の中でも高い水準です。第156期有価証券報告書によると、2025年3月期の提出会社の平均年間給与は9,613,890円です。
国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円とされています。調査対象や集計方法は異なりますが、日立製作所の提出会社平均は国内の民間給与平均を大きく上回る水準です。
| 確認項目 | 日立製作所の公式データ | 読み方 |
|---|---|---|
| 平均年間給与 | 9,613,890円 | 賞与・基準外賃金を含む提出会社平均 |
| 平均年齢 | 42.6歳 | 若手・中途入社直後の年収とは分けて見る |
| 平均勤続年数 | 18.7年 | 長期勤務者を含む平均値として読む |
| 提出会社の従業員数 | 25,892人 | グループ全体ではなく提出会社の数値 |
2026年4月時点で日立製作所のIRページに掲載されている通期の最新有価証券報告書は、2024年度[第156期]です。2025年度[第157期]については半期報告書が掲載されているため、通期平均年収を確認する場合は第156期を基準に見るのが自然です。
平均年収を見るときの注意点
日立製作所の平均年間給与は約961万円ですが、これを「入社すれば誰でも同じ水準になる」と読むのは危険です。平均年収は、年齢、勤続年数、職種、職責、賞与、基準外賃金を含んだ結果だからです。
| 注意点 | 確認する理由 | 応募前の見方 |
|---|---|---|
| 賞与を含む | 年収は月給だけでは決まらない | 標準的な賞与と業績反映分を分けて見る |
| 基準外賃金を含む | 時間外勤務手当などで年収が変わる | 残業、裁量労働勤務手当、住宅手当の前提を確認する |
| 平均年齢42.6歳 | 若手や中途入社直後の水準とは一致しない | 自分の職責・ポジションに近い理論年収を見る |
| 提出会社平均 | グループ会社や配属部門とは異なる場合がある | 応募先法人、配属部門、勤務地を確認する |
転職Tips
平均年収より先に「ポジション別理論年収」を見る
日立製作所の採用ページでは、担当者クラス、主任クラス、課長クラスなど、ポジション別の理論年収が公開されています。
平均年収は会社全体の目安、理論年収は自分の職責に近い目安として、必ず分けて確認しましょう。
新卒採用の初任給と入社初年度の理論年収
日立製作所の新卒採用募集要項では、2026年4月実績として修士課程卒、大学学部卒、高専卒の給与が公開されています。あわせて、入社初年度の理論年収も示されています。
初任給は月額の入口条件です。年収として判断する場合は、標準的な賞与、時間外勤務手当、住宅手当、カフェテリアポイントなどを含めた見方が必要です。
| 区分 | 給与 | 入社初年度の理論年収 | 手当込みの年収例 |
|---|---|---|---|
| 修士課程卒 | 312,000円 | 約580万円 | 約710万円 |
| 大学学部卒 | 287,000円 | 約530万円 | 約660万円 |
| 高専卒 | 247,000円 | 約460万円 | 約580万円 |
- 入社初年度の理論年収は、月給12か月分と標準的な賞与をもとにした目安です。
- 時間外勤務手当、住宅手当、カフェテリアポイントを含めた場合の年収例も公開されています。
- 住宅手当には適用条件があります。
- 賞与は年2回、6月・12月とされています。
- 初任給以上の給与が個別適用される場合があるとも記載されています。
キャリア採用のポジション別理論年収
日立製作所のキャリア採用募集要項では、経験・能力を十分に考慮のうえ、同社規定により優遇するとされています。あわせて、ポジション別の理論年収が公開されています。
中途採用では、平均年収よりも自分がどの職責・ポジションで採用されるかが重要です。同じクラスでも職責の大きさに応じて年収の幅があると明記されているため、オファー時は内訳まで確認しましょう。
| ポジション | 理論年収 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 事業部長・本部長クラス | 約1,700万円〜4,100万円 | 上限は株式報酬を含む水準と記載 |
| 部長クラス | 約1,450万円〜2,000万円 | 職責と評価で幅が出る |
| 課長クラス | 約1,150万円〜1,500万円 | 管理職としての役割範囲を確認 |
| 主任クラス | 約830万円〜1,080万円 | 上限は裁量労働勤務手当を含むと記載 |
| 担当者クラス | 約530万円〜800万円 | 下限は大学学部卒初任給ベースで算出 |
転職裏情報
理論年収は「別途支給」と「含む手当」を分ける
日立製作所のポジション別理論年収は、月給12か月分と標準的な賞与を基本に、賞与業績反映分、時間外勤務手当、住宅手当などの諸手当は別途支給と説明されています。
一方で、主任クラスと担当者クラス上限の年収は裁量労働勤務手当を含むとされています。提示年収を見るときは、何が含まれていて、何が別途支給なのかを必ず確認しましょう。
日立製作所の年収が高く見える理由
日立製作所の年収が高く見える背景には、社会イノベーション事業、IT、OT、プロダクトを組み合わせた事業領域の広さ、グローバルな事業展開、職責に応じた報酬設計があります。
キャリア採用ページでも、職務の役割・責任をベースに、パフォーマンスを反映させて報酬を決定すると説明されています。年収を判断する際は、会社平均だけでなく、担当領域と職責をセットで見ましょう。
| 背景 | 年収への影響 | 転職時の確認点 |
|---|---|---|
| 社会イノベーション事業 | IT、エネルギー、産業、モビリティなど幅広い領域で専門性が求められる | 応募職種と担当事業領域 |
| ジョブ・ポジション別の報酬設計 | 職責の大きさに応じて年収レンジが変わる | 採用ポジション、等級、役割範囲 |
| 賞与・業績反映分 | 標準賞与だけでなく業績反映分で変動する可能性がある | 賞与の算定期間、初年度の扱い |
| 裁量労働制・フレックス制 | 勤務形態により手当や働き方が変わる | 制度対象、みなし労働時間、残業代の扱い |
職種・事業領域で確認したい違い
日立製作所は、研究開発、設計開発、生産技術、品質保証、システムエンジニア、営業技術、営業、経理財務、調達、人事総務、生産管理、法務、知的財産マネジメント、事業企画など、多様な職種を募集しています。
同じ日立製作所でも、職種と事業領域によって求められる経験、働き方、評価指標は変わります。年収を比較する場合は、職種名だけでなく担当事業まで確認しましょう。
| 職種・領域 | 主な見方 | 給与条件で確認したいこと |
|---|---|---|
| システムエンジニア・IT系 | 顧客課題、開発・導入、運用改善への関与 | 担当業界、プロジェクト規模、勤務制度 |
| 研究開発・設計開発 | 専門技術、製品・サービス開発、知財への貢献 | 担当テーマ、評価指標、裁量労働制の対象 |
| 営業・営業技術 | 社会インフラや法人顧客への提案 | 担当顧客、目標設定、賞与反映の見方 |
| 管理系・企画系 | 事業運営、法務、調達、人事、財務など | 採用ポジション、昇格機会、勤務地 |
転職Tips
大手企業ほど「どの部門のどの役割か」が重要
日立製作所のように事業領域が広い企業では、会社名だけで仕事内容や年収条件を判断しきれません。
応募先の事業領域、職種、ポジション、勤務地を1セットで確認すると、平均年収とのズレを減らしやすくなります。
平均年収と提示年収でズレやすい3つのポイント
日立製作所の平均年収を見るときは、求人票やオファー条件とのズレを前提に確認しましょう。特に次の3点は、転職後の納得感に直結します。
1. 平均年収と入社時年収は同じではない
平均年収は、在籍者全体の年齢、職種、職責、勤続年数、賞与、基準外賃金を含んだ結果です。自分の提示年収は、経験・スキル・採用ポジションに基づく個別条件として確認しましょう。
2. 理論年収の内訳を確認する必要がある
ポジション別理論年収は、月給12か月分と標準的な賞与を中心に示されています。賞与業績反映分、時間外勤務手当、住宅手当などは別途支給とされる部分があるため、総額だけで判断しないことが大切です。
3. 勤務地と勤務制度で働き方が変わる
募集要項では、勤務予定地は会社の定める場所とされ、在宅勤務やサテライトオフィス勤務制度に定める就業場所も含まれます。勤務地、転勤範囲、フレックスタイム制、裁量労働制の対象は、年収と同じくらい重要です。
テンプレート
オファー面談・面接で確認したい質問
提示年収の内訳は、基本給、標準的な賞与、賞与業績反映分、時間外勤務手当、住宅手当でどのように分かれていますか。
採用ポジションは担当者、主任、課長など、どの職責レンジに該当しますか。
理論年収に裁量労働勤務手当が含まれる場合、対象条件とみなし労働時間を確認できますか。
賞与は個人評価、部門評価、会社業績のどの影響を受けますか。
初年度の賞与は、在籍期間や評価期間によってどのように扱われますか。
勤務地と転勤範囲は、入社時点でどこまで確定していますか。
住宅手当、カフェテリアポイント、子ども・介護等支援手当の適用条件を確認できますか。
入社後の職種変更、異動、昇格、ジョブ変更の可能性はどのように説明されますか。
日立製作所への転職が合いやすい人・確認したい人
日立製作所は、社会インフラ、IT、エネルギー、産業、モビリティなど幅広い領域で事業を展開しています。年収水準に魅力を感じる人は多い一方で、担当領域や職責に合うかを確認する必要があります。
| 合いやすい人 | 理由 | 応募前の確認点 |
|---|---|---|
| 社会インフラやITで大きな課題解決に関わりたい人 | 事業領域が広く、社会課題に直結する案件が多いため | 担当事業、顧客、プロジェクト規模 |
| 職責に応じた報酬設計を重視したい人 | ポジション別理論年収が公開されているため | 採用ポジション、役割範囲、評価基準 |
| 技術とビジネスの両方で成長したい人 | IT、OT、プロダクトを横断する仕事があるため | 求められる専門性、学習支援、異動可能性 |
| 勤務地や働き方を慎重に確認したい人 | 在宅勤務、サテライト、フレックス、裁量労働制など複数の制度があるため | 制度対象、勤務地、転勤範囲 |
応募前に確認したいチェックリスト
厚生労働省は、求人票や募集要項、採用時の労働条件通知書などで労働条件を確認する重要性を案内しています。日立製作所のように職種やポジションが幅広い企業では、年収総額だけでなく条件の明示内容まで確認しましょう。
- 応募先は日立製作所本体か、日立グループ会社か。
- 応募職種と事業領域は何か。
- 採用ポジションは担当者、主任、課長など、どのレンジか。
- 提示年収に賞与業績反映分、時間外勤務手当、住宅手当がどこまで含まれるか。
- 裁量労働制やフレックスタイム制の対象になるか。
- 勤務地と転勤範囲はどこまで明示されているか。
- 住宅手当、カフェテリアポイント、各種支援手当の適用条件は何か。
- 労働条件通知書やオファー条件で、賃金・労働時間・就業場所・業務内容を確認できるか。
よくある質問
日立製作所の平均年収はいくらですか?
第156期有価証券報告書では、2025年3月期の提出会社の平均年間給与は9,613,890円です。単純計算では約961万円です。
平均年収には何が含まれますか?
有価証券報告書では、平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含むとされています。基本給だけの金額ではありません。
日立製作所の新卒初任給はいくらですか?
新卒採用募集要項では、2026年4月実績として修士課程卒312,000円、大学学部卒287,000円、高専卒247,000円とされています。
キャリア採用の理論年収はどれくらいですか?
キャリア採用募集要項では、担当者クラス約530万円〜800万円、主任クラス約830万円〜1,080万円、課長クラス約1,150万円〜1,500万円などのポジション別理論年収が公開されています。
応募前に最も確認すべきことは何ですか?
提示年収の内訳です。基本給、標準賞与、業績反映分、時間外勤務手当、裁量労働勤務手当、住宅手当、勤務地、勤務制度を分けて確認すると、平均年収とのズレを把握しやすくなります。
まとめ:日立製作所の年収は高水準。ただし職責と制度を分けて見る
日立製作所の第156期有価証券報告書では、提出会社の平均年間給与は9,613,890円です。国内の民間給与平均と比べても高い水準といえます。
一方で、平均年収は賞与・基準外賃金を含む会社平均です。転職で大切なのは、自分が応募する職種・事業領域・ポジションで、どの条件が提示されるかを確認することです。
日立製作所への応募を検討している場合は、平均年収、募集要項、理論年収、オファー条件、労働条件通知書を並べて確認しましょう。年収だけでなく、働き方や評価制度まで含めて比較すると、納得できる判断につながります。