積水化学工業の年収を調べると、化学メーカーとしての技術力や住宅・インフラ領域の安定性とあわせて、実際の給与水準が気になる人は多いはずです。
結論からいうと、積水化学工業株式会社の2025年3月期有価証券報告書では、提出会社の平均年間給与は9,348,236円とされています。
ただし、この数字は積水化学工業株式会社単体の平均であり、住宅販売会社、製造子会社、海外法人、カンパニー別・職種別の中途採用提示年収をそのまま表すものではありません。
この記事では、有価証券報告書、公式採用情報、国税庁・厚生労働省の公的情報をもとに、積水化学工業の年収をどう見ればよいか、転職前に何を確認すべきかを整理します。
参照元
この記事で分かること
- 積水化学工業の平均年間給与、平均年齢、平均勤続年数
- ビジネスキャリアコース・エキスパートコースの初任給
- 住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックス、メディカルなど事業別の見方
- 経験者採用のオファー面談で確認したい質問例
積水化学工業の平均年収は約935万円
積水化学工業株式会社の第103期有価証券報告書によると、2025年3月31日時点の提出会社の平均年間給与は9,348,236円です。万円換算では約935万円となります。
| 項目 | 公式値 | 見るときのポイント |
|---|---|---|
| 平均年間給与 | 9,348,236円 | 賞与および基準外賃金を含む提出会社平均 |
| 従業員数 | 3,089人 | 提出会社の就業人員数。連結従業員数とは異なる |
| 平均年齢 | 43.9歳 | 若手・中堅・管理職などが混ざった平均 |
| 平均勤続年数 | 15.9年 | 入社直後や中途入社直後の給与とは分けて見る |
国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円とされています。単純比較では、積水化学工業の提出会社平均は民間給与全体の平均を上回ります。
| 比較対象 | 平均給与 | 注意点 |
|---|---|---|
| 積水化学工業 提出会社平均 | 約935万円 | 積水化学工業株式会社単体の平均年間給与 |
| 民間給与所得者平均 | 478万円 | 国税庁調査における1年通じて勤務した給与所得者の平均 |
転職Tips
平均年収は「応募ポジションの提示額」ではない
有価証券報告書の平均年間給与は、年齢、役職、賞与、基準外賃金、長期勤続者の比率などに影響されます。積水化学工業の年収を判断するときは、平均値を入口にしつつ、応募するカンパニー、職種、勤務地、グレード、賞与計算、残業代の扱いを別々に確認しましょう。
積水化学工業の初任給と採用コース
積水化学工業の公式新卒採用情報では、2027年新卒採用の募集要項として、ビジネスキャリアコースとエキスパートコースの初任給が示されています。中途採用の提示年収とは別物ですが、コースによって給与とキャリアの前提が変わることを把握する材料になります。
| コース | 区分 | 月給 | コースの見方 |
|---|---|---|---|
| ビジネスキャリアコース | 博士了 | 332,500円 | 幅広い経験を吸収し、経営を担う人材への成長を目指す |
| ビジネスキャリアコース | 修士了 | 297,000円 | カンパニー・職種・勤務地の範囲を確認したい |
| ビジネスキャリアコース | 学部卒 | 280,000円 | 事務系・技術系ともに複数領域がある |
| エキスパートコース | 修士了 | 254,200円 | 専門領域において実務力を高めるコース |
| エキスパートコース | 学部卒・高専専攻科卒 | 242,800円 | 技能職・事務職など募集対象を確認する |
| エキスパートコース | 高専本科卒 | 231,400円 | 配属職種と勤務地、勤務形態を確認する |
募集要項では、休日休暇は週休2日制を基本に年間休日125日、勤務時間は9:00〜17:30、勤務地は日本全国・世界の各拠点で、国内外関連会社への出向がある旨も示されています。年収を見るときは、給与額だけでなく、勤務地・出向・勤務時間もセットで確認しましょう。
転職裏情報
カンパニーで仕事内容が大きく変わる
積水化学工業は、住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックス、メディカルなど複数の事業領域を持つ会社です。同じ会社名でも、住宅営業、研究開発、生産技術、海外営業、情報システム、法務、人事などで評価指標や働き方が変わります。応募前に「どのカンパニーの、どの職種か」を優先して分けて見ましょう。
積水化学工業の年収を事業・職種別に見るポイント
積水化学工業の年収を転職判断に使うなら、平均年収だけで終わらせず、自分が応募する求人の範囲に落とし込むことが重要です。公式採用情報でも、カンパニー別採用や職種別の募集領域が示されています。
- 応募先が積水化学工業本体なのか、グループ会社なのか
- 住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックス、メディカル、コーポレートのどの領域か
- 職種が研究開発、生産技術、営業、施工管理、情報システム、法務、人事などのどれか
- 勤務地、転勤、国内外関連会社への出向、勤務時間、休日の前提はどうなっているか
- 基本給、賞与、残業代、住宅関連制度、単身赴任関連制度などの対象になるか
| 事業・職種の軸 | 年収を見るときの注意点 | 確認したい情報 |
|---|---|---|
| 住宅 | 住宅営業、設計、施工管理、研究開発などで評価指標が異なる | 職種、勤務地、営業手当、施工現場対応、休日の取り方 |
| 環境・ライフライン | インフラ・管材・技術開発・生産技術などで専門性が変わる | 担当製品、技術領域、出張、工場・事業所勤務の有無 |
| 高機能プラスチックス | 化学、材料、モビリティ、エレクトロニクスなど市場差がある | 研究開発、生産技術、海外営業、情報システム、評価制度 |
| メディカル・関連事業 | グループ会社や事業会社で雇用条件が異なる場合がある | 雇用主、給与体系、勤務地、職務内容、専門要件 |
| コーポレート | 人事、法務、経理、情報科学、知的財産などで評価軸が異なる | 等級、専門性、異動可能性、将来のキャリアパス |
経験者採用で確認したいオファー条件
中途採用では、公開されている平均年収や新卒初任給よりも、個別求人の等級・職務・経験評価・勤務地条件が重要になります。積水化学工業のキャリア採用情報では、提示の入社条件に同意した後に正式内定となる流れが示されています。
オファー面談では、提示年収の総額だけでなく、何が基本給で、何が賞与・手当・残業代なのかを分けて確認しましょう。厚生労働省も、求人票・募集要項・労働条件通知書などで労働時間や賃金などの条件を確認する重要性を示しています。
| 確認項目 | 質問例 | 見るべき理由 |
|---|---|---|
| 年収内訳 | 提示年収のうち、基本給・賞与・手当・残業代の内訳を教えてください。 | 毎月の手取りと賞与依存度を把握するため |
| 評価・賞与 | 賞与は会社業績、カンパニー業績、個人評価でどの程度変動しますか。 | 標準評価時と変動幅を確認するため |
| グレード | 今回のオファーはどの等級・職位に相当しますか。 | 入社後の昇給・昇格の起点を把握するため |
| 勤務地・出向 | 配属地、転勤可能性、国内外関連会社への出向可能性を教えてください。 | 生活コストと長期的な働き方に影響するため |
| 勤務時間 | 通常の勤務時間、繁忙期、工場・現場対応、休日対応の可能性はありますか。 | 年収と労働時間のバランスを見るため |
テンプレート
オファー面談でそのまま使える確認文
提示年収について、基本給、賞与、各種手当、残業代の扱いを分けて確認させてください。
賞与は標準評価の場合の想定額か、会社業績や個人評価によってどの程度変動する可能性があるか知りたいです。
今回のポジションの等級、評価サイクル、昇給・昇格の考え方を教えてください。
勤務地、転勤範囲、国内外関連会社への出向可能性、住宅関連制度の対象条件も確認させてください。
積水化学工業が向いている人と慎重に見たい人
積水化学工業は、住宅、インフラ、素材、メディカルなど複数領域で技術や事業に関わりたい人にとって検討価値のある企業です。一方で、事業領域や職種によって求められる働き方は大きく変わります。
| 向いている可能性がある人 | 慎重に確認したい人 |
|---|---|
| 化学・素材・住宅・インフラなど幅広い事業に関心がある人 | 会社名だけで仕事内容や給与条件を判断してしまう人 |
| 事業領域ごとの専門性を伸ばしながら長期的に働きたい人 | カンパニーや勤務地による条件差を確認しないまま応募する人 |
| 評価制度や賞与変動を理解して年収を見たい人 | 平均年収と自分の提示年収を同じものとして見てしまう人 |
| 研究開発、生産技術、営業、コーポレートなど複数のキャリア軸を比較したい人 | 転勤、出向、工場・現場対応が生活に大きく影響する人 |
転職Tips
年収と働き方をセットで比較する
年収が高く見えても、賞与比率が高い、勤務地が変わりやすい、出向可能性がある、工場・現場対応が多い場合、実感値は変わります。積水化学工業を検討するときは、年収、仕事内容、勤務地、勤務時間、評価制度、福利厚生を1枚の表にして比較すると判断しやすくなります。
まとめ:積水化学工業の年収は平均値と応募条件を分けて見る
積水化学工業の平均年収は、有価証券報告書上では約935万円です。民間給与全体の平均と比べると高い水準ですが、これは積水化学工業株式会社の提出会社平均であり、カンパニー別・職種別・グループ会社別・中途採用の提示年収を直接示すものではありません。
転職で大切なのは、平均年収を見たうえで、自分が応募するポジションの給与条件と働き方に落とし込んで確認することです。特に、会社名、カンパニー、職種、勤務地、グレード、賞与、残業代、手当、出向可能性は、オファー前後で優先して確認しておきましょう。
積水化学工業のように事業領域が広い企業では、求人ごとに求められる経験や働き方が異なります。自分の経験がどの職種に合うか、提示条件をどう比較すべきか迷う場合は、第三者と一緒に整理すると判断しやすくなります。