35歳になると、同年代の平均年収が気になりやすくなります。「自分の年収は低いのか」「年収500万円を目指すのは現実的か」「今の会社に残るべきか、転職で上げるべきか」と考える人も多いはずです。
結論から言うと、国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、35歳を含む35~39歳の平均給与は482万円です。男性は574万円、女性は351万円とされており、男女差・業種差・雇用形態差が大きい点も押さえる必要があります。
ただし、公的統計は「35歳ちょうど」ではなく年齢階層で見るのが基本です。この記事では、国税庁と厚生労働省の公的データをもとに、35歳前後の平均年収、手取りの考え方、平均より低い時の転職判断を整理します。
- 35歳前後の平均年収の目安が分かる
- 男女別・業種別でどのくらい差があるか確認できる
- 平均年収と中央値を混同せずに判断できる
- 年収を上げたい時に見るべき転職条件を整理できる
参照ポイント
35歳ちょうどではなく「35~39歳」の平均給与で見る
国税庁の民間給与実態統計調査は、民間事業所に勤務する給与所得者の給与を集計した統計です。年齢別データは「30~34歳」「35~39歳」のような階層で公表されています。
そのため、35歳の平均年収を知りたい場合は、35~39歳の平均給与を「35歳前後の目安」として見るのが現実的です。
35歳の平均年収はいくら?公的データで見る目安
国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者全体の平均給与は478万円です。そのうち、35~39歳の平均給与は482万円です。
35歳前後の年収を見るときは、「平均より上か下か」だけでなく、性別、業種、正社員かどうか、地域、役職の有無を分けて見ることが重要です。
| 年齢階層 | 平均給与 | 35歳から見た読み方 |
|---|---|---|
| 30~34歳 | 449万円 | 30代前半の目安。35歳直前の比較に使える |
| 35~39歳 | 482万円 | 35歳を含む最も近い年齢階層の目安 |
| 40~44歳 | 516万円 | 40代前半に向けた昇給・役職化の目安 |
| 全年齢平均 | 478万円 | 全年齢の平均なので、35歳個人の比較には補助的に使う |
35~39歳の平均給与482万円は、あくまで給与所得者全体の平均です。高年収層が平均を押し上げるため、平均より低いからといって、ただちに市場価値が低いとは判断できません。
35歳前後の平均年収を男女別に見る
同じ35~39歳でも、男女別に見ると平均給与には大きな差があります。国税庁の調査結果報告では、35~39歳の平均給与は男性574万円、女性351万円とされています。
| 区分 | 35~39歳の平均給与 | 見るときの注意点 |
|---|---|---|
| 男女計 | 482万円 | 35歳前後の全体目安として使いやすい |
| 男性 | 574万円 | 管理職比率、残業、業種、正社員比率の影響も受ける |
| 女性 | 351万円 | 雇用形態、就業時間、産休・育休、職種構成の影響も受ける |
男女差を見て落ち込む必要はありません。統計には、職種、役職、勤続年数、雇用形態、就業時間などの差が含まれます。自分の年収を判断するなら、同じ職種・同じ地域・同じ働き方で比較する方が実態に近づきます。
転職Tips
平均年収は「自分の価値」ではなく「比較の入口」
平均年収は、今の給与が高いか低いかを考える入口にはなります。ただし、平均だけで転職を決めると、職種や地域の差を見落としやすくなります。
まずは同じ職種・同じ業界・同じ地域の求人年収と比較し、今の給与が市場より低いのか、社内評価の問題なのかを分けて見ましょう。
35歳平均年収は業種で大きく変わる
国税庁の第12表では、業種別・年齢階層別の平均給与も確認できます。35~39歳の平均給与は業種によって大きく異なります。
| 業種 | 35~39歳の平均給与 | 見方 |
|---|---|---|
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 821万円 | 平均を大きく上回る水準 |
| 金融業、保険業 | 732万円 | 高年収層が多く、職種差も大きい |
| 情報通信業 | 652万円 | IT・通信系で年収上昇を狙う人の比較軸になる |
| 製造業 | 551万円 | 技術職・管理職・工場系などで差が出やすい |
| 建設業 | 539万円 | 資格・施工管理経験などが年収に反映されやすい |
| 医療、福祉 | 404万円 | 資格職・夜勤有無・施設形態で差が出る |
| 宿泊業、飲食サービス業 | 343万円 | 全体平均より低めで、働き方と給与の両面確認が必要 |
たとえば35歳で年収420万円の場合、35~39歳全体の平均482万円より低く見えます。しかし、医療・福祉や宿泊・飲食サービス業では業種平均との差が小さい場合もあります。逆に、情報通信や金融などでは、同年代・同業界の相場と比べて低い可能性があります。
転職裏情報
年収アップは「年齢」より「業種・職種・役割」の移動で起きやすい
35歳前後は、同じ会社で自然に年収が伸びる人と、役職・職種・業界を変えないと伸びにくい人に分かれやすい時期です。
年収を上げたいなら、今の会社で昇格を狙うだけでなく、給与水準の高い業種、専門性が評価される職種、マネジメント経験を活かせる求人も比較しましょう。
35歳平均年収482万円の手取り目安
平均給与482万円は額面年収です。実際の手取りは、社会保険料、所得税、住民税、扶養、賞与の有無、住んでいる自治体などで変わります。
厳密な金額は個別計算が必要ですが、ざっくり考えるなら、額面の75~85%程度を手取りの幅として見る方法があります。482万円に当てはめると、年361万~410万円程度、12カ月で単純に割ると月30万~34万円程度です。ただし、賞与がある場合は毎月の手取りがこの金額より低くなり、賞与月にまとまって入る形になります。
| 額面年収 | 手取りの簡易目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 482万円 | 約361万~410万円 | 扶養、賞与、社会保険料、住民税で変わる |
| 月割り目安 | 約30万~34万円 | 賞与込み年収を単純に割っただけの概算 |
| 毎月の給与 | 会社の賞与配分で変動 | 求人票では月給、賞与、固定残業代を分けて見る |
転職時は年収総額だけでなく、月給、賞与、固定残業代、手当、退職金、休日数を分けて確認することが大切です。同じ年収482万円でも、月給高め・賞与低めの会社と、月給低め・賞与高めの会社では生活の安定感が変わります。
平均年収と中央値は同じではない
「35歳 平均年収」と検索する時に注意したいのが、平均と中央値の違いです。平均年収は、全員の給与を合計して人数で割った数字です。高年収の人がいると、平均は上がりやすくなります。
一方、中央値は、年収を低い順または高い順に並べた時の真ん中の値です。公的データで平均給与が示されていても、同じ資料で中央値が示されているとは限りません。
転職Tips
平均より低い時は「低い理由」を分解する
平均より低いから転職した方がよい、とすぐ決める必要はありません。
業種水準が低いのか、職種の専門性が評価されていないのか、会社の給与テーブルが低いのか、役職がないからなのかを分けると、年収アップの打ち手が見えやすくなります。
35歳で平均年収より低い時に見るべきポイント
35歳で平均年収482万円を下回っている場合でも、焦って転職する前に、次のポイントを確認しましょう。年収は、今の会社で上げられる場合と、転職しないと上がりにくい場合があります。
- 業種の給与水準:今の業界自体が平均より低いのか確認する
- 職種の専門性:資格、経験年数、担当範囲が給与に反映されているか見る
- 役職・責任範囲:マネジメント、リーダー、専門職として評価されているか確認する
- 残業代・手当:基本給が低く、残業代や手当で年収を補っていないか見る
- 昇給制度:次の昇給時期、評価基準、昇格条件が明確か確認する
- 求人相場:同じ職種・地域・経験年数の求人年収と比較する
転職で年収を上げたい場合は、求人票の想定年収だけでなく、応募要件、歓迎スキル、評価制度、固定残業代、賞与実績、入社後の昇給余地を見ましょう。
テンプレート
年収交渉・面接前に整理するメモ
現在の年収:額面〇〇万円、月給〇〇万円、賞与〇〇万円、手当〇〇万円。
担当業務:〇〇の実務、〇〇名規模のチーム、〇〇の改善・運用・顧客対応。
成果:売上、コスト削減、業務改善、資格取得、後輩育成など、数字または具体例で説明できるもの。
希望年収:最低ライン〇〇万円、希望ライン〇〇万円、理由は〇〇の経験を活かせるため。
確認したい条件:固定残業代、賞与、昇給、役職手当、勤務地、休日、評価面談の頻度。
35歳で年収を上げやすい転職パターン
35歳前後は、ポテンシャルだけでなく、実務経験・専門性・リーダー経験が見られやすい時期です。年収アップを狙うなら、求人の年収欄だけでなく、自分の経験が高く評価される場所を探すことが重要です。
| 転職パターン | 年収が上がりやすい理由 | 注意点 |
|---|---|---|
| 同職種で給与水準の高い業界へ移る | 経験を活かしながら業界水準を上げられる | 業界知識や顧客理解が必要になる |
| 専門職としてスキルを深める | 資格、技術、実績が評価されやすい | 経験の棚卸しとポートフォリオ化が必要 |
| リーダー・マネジメント職へ進む | 責任範囲が広がり、役職手当や等級が上がりやすい | プレイヤー業務だけでなく育成・管理経験も問われる |
| 夜勤・資格・責任手当がある職種へ移る | 手当が年収に反映されやすい | 体力面、生活リズム、長期継続性を確認する |
FiiTJOBでは、年収だけでなく、仕事内容、休日、働き方、キャリアの伸びしろを含めて求人を比較できます。平均年収と今の給与を見比べて不安になったら、まずは「どの条件なら無理なく年収を上げられるか」を整理しましょう。
よくある質問
35歳の平均年収は何万円ですか?
国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、35歳を含む35~39歳の平均給与は482万円です。35歳ちょうどの単独データではなく、年齢階層の目安として見ましょう。
35歳で年収500万円は高いですか?
35~39歳の平均給与482万円と比べると、年収500万円は全体平均を少し上回る水準です。ただし、男性平均574万円、女性平均351万円、業種別平均の差が大きいため、同じ職種・業界で比較することが大切です。
35歳で年収400万円は低いですか?
35~39歳の全体平均482万円よりは低い水準です。ただし、業種や雇用形態によっては大きく外れていない場合もあります。求人相場、仕事内容、休日、残業、昇給余地を合わせて判断しましょう。
35歳の平均年収と中央値は違いますか?
違います。平均は全員の給与を合計して人数で割った数字で、高年収層の影響を受けやすいです。中央値は真ん中の値です。国税庁の年齢階層別データは平均給与として見る必要があります。
平均年収より低いなら転職すべきですか?
すぐに転職と決める必要はありません。今の業界水準、職種、地域、昇給制度、求人相場を比べて、今の会社で上げられるのか、外に出た方が評価されやすいのかを見ましょう。
まとめ:35歳の平均年収は「482万円」を目安に、業種差まで見る
35歳の平均年収を考える時は、35歳ちょうどではなく35~39歳のデータを見るのが現実的です。国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、35~39歳の平均給与は482万円、男性574万円、女性351万円とされています。
ただし、年収は業種、職種、地域、役職、雇用形態で大きく変わります。平均より低いかどうかだけで自分の価値を判断するのではなく、同じ職種・同じ地域・同じ経験年数の求人と比べることが大切です。
35歳前後は、今後の年収を伸ばすために、専門性・役職・業界選びを見直しやすいタイミングです。今の会社で伸びしろが見えない場合は、転職市場で自分の経験がどう評価されるか確認してみましょう。