双日の年収を調べると、総合商社らしい高い給与水準に目が向きます。
ただし、平均年収は「自分が入社したら必ずその金額になる」という意味ではありません。提出会社ベースの平均、年齢構成、賞与、超過勤務手当、職務・職責、勤務地、海外勤務の可能性などを分けて見る必要があります。
この記事では、双日の2025年3月期有価証券報告書、公式採用情報、国税庁の公的統計をもとに、双日の年収水準をどう読み、転職前に何を確認すべきかを整理します。
この記事で分かること
- 双日の公式平均年収と、その数字に含まれる給与項目
- 平均年収を自分の想定年収に置き換えるときの注意点
- 新卒総合職・事務職・中途採用で確認できる給与条件
- 商社転職で見るべき役割、勤務地、評価、賞与の確認ポイント
- オファー面談で聞ける質問テンプレート
双日の平均年収は公式値で約1,274万円
双日株式会社は上場企業のため、有価証券報告書で提出会社の平均年間給与を公開しています。2025年3月期有価証券報告書では、提出会社の平均年間給与は12,742,594円、平均年齢は41.0歳、平均勤続年数は15.0年です。
万円単位で見ると、平均年間給与は約1,274万円です。国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円とされているため、単純比較ではかなり高い水準に見えます。
ただし、両者は対象者や集計方法が異なります。双日の有価証券報告書にある平均年間給与は提出会社ベースであり、平均給与額には賞与、超過勤務手当、基準外給与が含まれています。比較するときは、「高いか低いか」だけでなく、どの人員・どの給与項目を含む数字かを確認することが重要です。
| 項目 | 公式情報で確認できる内容 | 見るときの注意点 |
|---|---|---|
| 平均年間給与 | 12,742,594円 | 提出会社ベース。賞与・超過勤務手当・基準外給与を含む |
| 平均年齢 | 41.0歳 | 若手・中途入社直後の想定年収とはズレる可能性がある |
| 平均勤続年数 | 15.0年 | 長期勤務者を含む平均値として読む |
| 提出会社の従業員数 | 2,486名 | 連結グループ全体の従業員数とは別の数字 |
転職Tips
平均年収を見るときは、まず「平均年齢」と「給与に含まれる項目」を確認しましょう。双日の場合、平均年齢41.0歳の提出会社ベースの数字なので、20代・30代前半の入社直後の年収とは別に考える必要があります。
平均年収だけで応募判断をしない
双日の平均年収は高水準ですが、転職判断で大切なのは「自分の職務・職責でどの条件になるか」です。中途採用では、公式採用情報において、給与はキャリア・年齢・能力を考慮し、職務・職責に基づいて同社規程により処遇されると説明されています。
つまり、平均年収は企業全体の報酬水準を知る入口であり、応募者が確認すべき本番は、求人票とオファー条件です。
双日の年収が高く見える理由
双日は、自動車、航空・社会インフラ、エネルギー・ヘルスケア、金属・資源・リサイクル、化学、生活産業・アグリビジネス、リテール・コンシューマーサービスなど幅広い事業を展開する総合商社です。
総合商社の仕事は、国内外のトレーディング、プロジェクト企画、事業投資、事業会社の経営支援など、扱う金額や関係者が大きくなりやすい領域を含みます。双日の新卒総合職募集要項でも、国内外のトレーディング業務、プロジェクト企画・立案、事業投資などの基幹業務を担うと説明されています。
年収水準を理解するときは、給与額だけでなく、求められる責任、異動・海外勤務、専門性、成果への期待までセットで見るのが現実的です。
| 年収に影響しやすい要素 | 確認する理由 | 応募前の見方 |
|---|---|---|
| 職務・職責 | 中途採用の処遇は職務・職責に基づく | ポジションの等級・期待役割を確認する |
| 賞与 | 平均年間給与には賞与が含まれる | 固定給と変動部分を分けて確認する |
| 超過勤務手当 | 平均年間給与には超過勤務手当が含まれる | 想定残業時間と支給条件を確認する |
| 勤務地・海外勤務 | 総合職や中途採用では国内外勤務の可能性がある | 初任地、転勤、駐在可能性を確認する |
| 評価・昇給 | 昇給は年1回、賞与は年2回と公式に示されている | 評価期間、評価項目、昇格要件を質問する |
転職裏情報
総合商社の年収は「高い平均額」だけで判断するとミスマッチが起きやすい領域です。高い報酬には、責任範囲、調整負荷、海外・出向・異動、英語力、事業投資や管理の難易度が紐づくことがあります。
面接では「年収はいくらですか」だけでなく、「このポジションで期待される成果」「評価される行動」「異動や海外勤務の可能性」を合わせて確認しましょう。
新卒・中途採用で見る給与条件
双日の公式採用情報では、2027年度新卒採用の総合職について、学部卒305,000円、院卒340,000円の給与が示されています。事務職では、学部卒・院卒230,900円とされています。
また、中途採用の勤務条件では、給与について、キャリア・年齢・能力を考慮し、職務・職責に基づき同社規程により処遇すると説明されています。これは、中途採用では職務内容と経験のフィット度が年収確認の中心になるということです。
| 区分 | 公式採用情報で確認できる給与 | 補足 |
|---|---|---|
| 新卒総合職 | 学部卒305,000円、院卒340,000円 | 国内外勤務の可能性があり、将来的な管理職・経営者候補としての説明がある |
| 新卒事務職 | 学部卒・院卒230,900円 | 東京・大阪勤務、転居なしと説明されている |
| 中途採用 | キャリア・年齢・能力、職務・職責に基づき処遇 | 募集部署ごとに詳細確認が必要 |
中途採用では「平均年収」より「職務グレード」を見る
中途採用で重要なのは、平均年収よりも、応募ポジションでどの職務グレード・役割が想定されているかです。双日のFAQでは、入社後の処遇について、キャリア入社によって有利・不利が生じることはないと説明されています。
この説明は前向きな材料ですが、実際の年収はオファー時点の条件確認が必要です。現職年収、経験年数、語学力、担当領域、海外経験、マネジメント経験などによって、提示条件は変わる可能性があります。
双日への転職前に確認したいオファー条件
双日のような総合商社へ転職を考える場合、求人票の仕事内容だけでなく、報酬と働き方の条件を具体的に確認することが大切です。特に、中途採用では募集部署ごとに業務内容や要件が異なるため、求人票、面接、オファー面談で確認する項目を分けると整理しやすくなります。
| 確認タイミング | 確認項目 | 質問例 |
|---|---|---|
| 求人票 | 職務内容・職責・勤務地 | このポジションで最初に任される業務範囲はどこまでか |
| 面接 | 評価される成果 | 入社後半年から1年で期待される成果は何か |
| 面接 | 異動・海外勤務・出向 | この職種では異動や海外駐在の可能性がどの程度あるか |
| オファー面談 | 基本給・賞与・手当 | 提示年収の内訳と変動部分の考え方を確認したい |
| オファー面談 | 昇給・昇格 | 次のグレードに上がるための評価基準は何か |
テンプレート
オファー面談で使える確認文です。
「提示年収について、基本給、賞与、各種手当、超過勤務手当の想定を分けて確認させてください。」
「このポジションで期待される職務・職責と、評価により年収が変わるタイミングを教えてください。」
「勤務地、転勤、海外勤務、出向の可能性について、入社直後と中長期で分けて確認したいです。」
「現職との比較にあたり、固定給と変動給の考え方を整理したいです。」
双日が向いている人と慎重に見たい人
双日は平均年収の高さだけでなく、国内外の事業、ジョブローテーション、海外勤務、事業投資などに関心がある人にとって魅力的な選択肢になり得ます。一方で、勤務地や異動の柔軟性、英語力、責任範囲、業務負荷を慎重に確認したい人もいます。
向いている可能性がある人
- 国内外の大きな事業に関わりたい人
- トレーディング、事業投資、事業管理に興味がある人
- 異動や海外勤務をキャリア形成の機会として捉えられる人
- 高い報酬だけでなく、責任や成果への期待も受け止められる人
慎重に確認したい人
- 勤務地や転勤可否を強く固定したい人
- 海外勤務・出向の可能性を避けたい人
- 平均年収と入社初年度の提示年収を同じものとして見ている人
- 業務範囲や評価基準が曖昧なまま内定承諾したくない人
双日のように報酬水準が高い企業ほど、条件確認の精度が重要です。FiiTJOBでは、求人票の見方、現職年収との比較、オファー条件の整理、面接で確認すべき質問の洗い出しを一緒に進められます。
よくある質問
双日の平均年収はいくらですか?
2025年3月期有価証券報告書では、提出会社の平均年間給与は12,742,594円です。万円換算では約1,274万円です。ただし、平均年齢41.0歳、平均勤続年数15.0年の提出会社ベースの数字であり、賞与、超過勤務手当、基準外給与を含みます。
双日の中途採用では年収がどう決まりますか?
公式採用情報では、キャリア・年齢・能力を考慮し、職務・職責に基づいて同社規程により処遇すると説明されています。応募前には、募集部署ごとの役割、期待成果、提示年収の内訳を確認しましょう。
双日は年収だけで転職先として判断してよいですか?
年収は重要ですが、それだけで判断するのは危険です。勤務地、転勤、海外勤務、職務範囲、評価基準、働き方、家庭との両立支援まで含めて、自分の希望と合うかを確認することが大切です。
まとめ
双日の2025年3月期有価証券報告書では、提出会社の平均年間給与は約1,274万円です。国税庁の民間平均給与と比べても高水準に見えますが、対象者や給与項目が異なるため、単純な優劣だけで判断しないようにしましょう。
転職で見るべきなのは、自分が応募する職務・職責で、基本給、賞与、手当、勤務地、評価、異動可能性がどう設定されるかです。平均年収は入口として使い、最終判断は求人票とオファー条件で行うのが現実的です。