48歳で転職を考えると、「もう遅いのでは」「未経験は厳しいのでは」「年収が下がるのでは」と不安になりやすいものです。求人では年齢不問と書かれていても、実際に選考でどう見られるのか気になる人も多いでしょう。
結論から言うと、48歳の転職は若手と同じ進め方では難しくなりますが、年齢だけで諦める必要はありません。厚生労働省の雇用動向調査でも、45~49歳の転職入職は実際に確認できます。
この記事では、公的データと求人選びの観点から、48歳の転職市場、未経験転職、年収維持、面接準備を整理します。焦って応募数だけを増やすより、経験が評価される求人へ絞ることが大切です。
- 48歳の転職が厳しいと言われる理由が分かる
- 45~49歳の転職市場感を公的データで確認できる
- 未経験転職と経験職種転職の違いが分かる
- 年収を下げにくい求人選びの視点が分かる
参照ポイント
48歳は「45~49歳」の年齢階級で見る
公的統計では、48歳ちょうどではなく45~49歳などの年齢階級で転職状況を見るのが基本です。
厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、入職・離職、転職入職率、転職後の賃金変動などを確認できます。この記事では、48歳を45~49歳の中に含めて整理します。
48歳の転職は厳しい?まず現実を整理
48歳の転職が厳しいと言われる理由は、年齢そのものよりも、企業が「入社後すぐにどの役割を任せられるか」を見やすくなるからです。20代のような育成前提ではなく、経験、専門性、マネジメント、現場対応力、定着可能性が重視されます。
そのため、48歳の転職では「何でもやります」より「この経験をこの求人でどう活かせるか」を具体的に伝えることが重要です。
| 比較項目 | 48歳で見られやすい点 | 対策 |
|---|---|---|
| 職務経験 | 即戦力として任せられる業務 | 担当範囲と成果を整理する |
| 年収 | 希望年収と求人レンジの整合性 | 最低条件と許容範囲を分ける |
| 働き方 | 勤務時間、夜勤、通勤、体力面 | 続けられる条件を先に決める |
| 定着性 | 転職理由と入社後の納得感 | 退職理由を前向きに言語化する |
48歳であっても、求人側が求める経験と自分の経験が合っていれば、選考対象になります。反対に、未経験分野へ条件を落とさず移ろうとすると難易度が上がります。
45~49歳の転職入職率はどのくらい?
厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、45~49歳の転職入職率は男性6.0%、女性10.7%とされています。50~54歳では男性5.1%、女性8.2%です。
20代や30代前半に比べると転職入職率は低くなりますが、45~49歳でも転職して新しい職場に入る人はいます。大切なのは、年齢だけで判断せず、職種・業界・地域・働き方ごとに求人を見直すことです。
| 年齢階級 | 男性の転職入職率 | 女性の転職入職率 | 48歳の見方 |
|---|---|---|---|
| 40~44歳 | 6.8% | 10.2% | 40代前半より条件が少し絞られやすい |
| 45~49歳 | 6.0% | 10.7% | 48歳が含まれる中心データ |
| 50~54歳 | 5.1% | 8.2% | 50代に入る前の準備が重要 |
この数字は「転職が簡単」という意味ではありません。一方で、48歳だから転職できないという見方も正確ではありません。経験が合う求人へ絞れば、検討の余地はあります。
転職Tips
48歳は「応募数」より「求人との一致度」を見る
48歳の転職では、幅広く応募するよりも、経験が刺さる求人を選ぶほうが効率的です。
仕事内容、必要経験、管理者候補か現場担当か、勤務条件、年収レンジを見て、自分の経験と合う求人を優先しましょう。
48歳で年収は下がる?賃金変動の考え方
厚生労働省の令和6年雇用動向調査の公表資料では、転職入職者の賃金が前職より増加した割合は40.5%、減少した割合は29.4%とされています。これは全年齢の集計であり、48歳だけの結果ではありません。
48歳では、前職の年収が高い人ほど、同じ水準を維持できる求人が限られることがあります。一方で、経験職種、管理経験、資格、専門性が評価される求人では、現状維持や上積みを狙える場合もあります。
| 転職パターン | 年収への影響 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 同職種・同業界 | 維持しやすい | 経験年数と担当範囲が求人要件に合うか |
| 同職種・異業界 | 業界水準で変わる | 業界知識より職種スキルが評価されるか |
| 未経験職種 | 下がりやすい | 前職経験をどこまで転用できるか |
| 管理者候補 | 上がる余地がある | マネジメント人数、収支管理、教育経験 |
年収を下げたくない場合は、求人票の想定年収だけでなく、基本給、手当、賞与、固定残業代、夜勤やシフト手当、評価制度まで確認しましょう。
48歳で未経験転職はできる?狙い方を分ける
48歳で未経験分野へ転職する場合、完全に新しい仕事へ移るほど難易度は上がります。企業側は育成期間や定着性、年収条件とのバランスを見ます。
未経験転職を考えるなら、未経験でも前職経験を活かせる領域を選ぶことが現実的です。
- 接客経験を活かして介護・福祉・医療事務など人と関わる職種を見る
- 現場リーダー経験を活かして管理者候補や教育担当を見る
- 事務経験を活かして受付、総務、労務補助、施設運営事務を見る
- 営業経験を活かして相談員、コーディネーター、法人対応を見る
- 資格取得が評価される職種では、応募前に必要資格を確認する
未経験歓迎という言葉だけで判断せず、仕事内容、研修体制、応募条件、給与の下限、試用期間中の待遇を確認しましょう。
転職裏情報
48歳の未経験転職は「未経験」より「転用できる経験」が見られる
採用側は、未経験かどうかだけでなく、前職で身につけた経験を新しい仕事に活かせるかを見ています。
人との調整、クレーム対応、後輩育成、勤怠管理、数字管理、現場改善などは、職種が変わっても評価材料になり得ます。
求人の年齢制限と48歳の応募可能性
厚生労働省は、募集・採用における年齢制限を原則禁止しています。例外事由に該当する場合を除き、事業主は年齢にかかわりなく均等な機会を与える必要があります。
そのため、求人票に年齢不問と書かれている場合、48歳だから応募してはいけないということではありません。ただし、求人側が求める経験や働き方に合っているかは別問題です。
| 求人で確認する項目 | 見方 |
|---|---|
| 年齢条件 | 例外事由があるか、定年上限かを確認する |
| 必要経験 | 年齢よりも経験要件に合うかを見る |
| 雇用形態 | 正社員、契約社員、パートで条件が変わる |
| 定年・再雇用制度 | 長く働ける制度があるかを見る |
また、厚生労働省は令和7年度から、中高年層(ミドルシニア)限定・歓迎求人の対象を35歳~59歳へ拡大したと案内しています。48歳はこの範囲に含まれるため、中高年層を歓迎する求人も確認してみましょう。
48歳の転職で準備すること
48歳の転職では、履歴書や職務経歴書を「経歴の羅列」にしないことが重要です。採用側が知りたいのは、入社後に何を任せられるかです。
- 職務経験を棚卸しする:担当業務、役割、成果、改善経験を整理する
- 譲れない条件を決める:年収、勤務時間、勤務地、休日、雇用形態を分ける
- 応募先ごとに自己PRを変える:求人要件と経験を結びつける
- 転職理由を前向きにする:不満だけでなく、次に実現したいことを伝える
- 年収条件を現実的に整理する:最低条件、希望条件、交渉余地を分ける
テンプレート
48歳の転職前に整理するメモ
現在の仕事内容:__
これまで任された役割:__
数字や事実で話せる成果:__
人に教えた経験・まとめた経験:__
希望する働き方:__
譲れない条件:__
妥協できる条件:__
48歳の面接で聞かれやすいこと
48歳の面接では、スキルだけでなく、入社後のなじみ方や働き方の希望も確認されやすくなります。準備しておきたい質問は次の通りです。
- なぜ今転職を考えているのか
- 前職の経験をこの仕事でどう活かせるのか
- 年下の上司や同僚と働くことに抵抗はないか
- 希望年収や勤務条件に優先順位はあるか
- 未経験業務をどのように学ぶつもりか
- 長く働くために重視していることは何か
回答では、過去の実績だけでなく、入社後に合わせる姿勢も伝えましょう。48歳では経験の豊富さが強みになる一方、柔軟性への不安を持たれることもあるためです。
よくある質問
48歳で転職は遅いですか?
遅いと決めつける必要はありません。ただし、若手と同じようにポテンシャルだけで見られる場面は少なくなるため、経験と求人要件の一致を意識しましょう。
48歳で未経験職種へ転職できますか?
可能性はありますが、完全未経験で条件を維持するのは難しくなりやすいです。前職経験を活かせる未経験領域、資格や研修がある職種、年齢層を歓迎する求人を確認しましょう。
48歳の転職で年収は下がりますか?
下がる人もいれば、維持・増加する人もいます。厚生労働省の令和6年雇用動向調査では、全年齢の転職入職者で前職より賃金が増加した割合は40.5%、減少した割合は29.4%です。48歳では、経験職種か未経験職種かで見え方が変わります。
48歳で応募してよい求人の見分け方は?
必要経験、雇用形態、定年・再雇用制度、勤務条件、給与内訳を確認しましょう。中高年層を歓迎する求人や、経験者募集の求人は相性を見やすいです。
まとめ:48歳の転職は経験が評価される求人へ絞る
48歳の転職は、若手と同じ進め方では難しくなります。しかし、45~49歳でも転職入職はあり、年齢だけで諦める必要はありません。
48歳の転職で大切なのは、経験、役割、働き方、年収条件を整理し、求人側が求める人物像と自分の強みを結びつけることです。
不安が大きい場合は、まず自分の経験がどの求人で評価されるかを確認しましょう。応募前に条件を整理しておくことで、年収や働き方のミスマッチを減らしやすくなります。