37歳になると、「今の年収は同年代と比べて低いのでは」「転職すれば年収を上げられるのか」と気になりやすくなります。
結論からいうと、国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、35〜39歳の平均給与は男女計で約507万円です。ただし、これは37歳単独の平均ではなく、35〜39歳の年齢階層における平均値です。
この記事では、国税庁と厚生労働省の公的データをもとに、37歳前後の年収水準、平均より低いときの見方、転職で確認すべき条件を整理します。
- 37歳前後の平均年収の目安が分かる
- 平均給与、月収、手取り、中央値の違いを整理できる
- 年収が平均より低いときに見るべき原因を分解できる
- 転職で年収条件を確認するときの質問が分かる
37歳の平均年収は約507万円が目安
37歳の平均年収を公的データで見る場合、もっとも近い参考値は国税庁の「35〜39歳」の年齢階層です。令和6年分民間給与実態統計調査の第10表では、1年を通じて勤務した給与所得者の35〜39歳の平均給与は、男女計で5,070千円です。
つまり、37歳の平均年収を考えるときは、約507万円をひとつの目安として見るのが現実的です。
| 区分 | 35〜39歳の平均給与 | 見方 |
|---|---|---|
| 男女計 | 約507万円 | 37歳前後の全体目安として使いやすい |
| 男性 | 約599万円 | 管理職手前、職種差、企業規模差の影響を受けやすい |
| 女性 | 約370万円 | 雇用形態、勤務時間、職種、出産・育児期の働き方の影響を受けやすい |
この数字は「給与所得者」の平均給与です。基本給だけでなく、賞与などを含む年収ベースの平均として見る必要があります。一方で、個人の実際の年収は、職種、企業規模、雇用形態、地域、残業、賞与、役職で大きく変わります。
参照データ
37歳単独ではなく35〜39歳階層で見る
国税庁の年齢階層別データは、35〜39歳のように5歳刻みで整理されています。そのため、37歳だけの平均年収として断定せず、35〜39歳の参考値として使うのが安全です。
男性・女性では平均給与に差がある
35〜39歳では、男性の平均給与が約599万円、女性の平均給与が約370万円です。差が出る背景には、管理職比率、勤続年数、雇用形態、勤務時間、職種、業界など複数の要因があります。
そのため、平均年収を見るときは、男女計だけを見て「自分は低い」と判断するのではなく、自分の雇用形態、職種、働き方に近い比較軸で見ることが大切です。
厚労省データで見る37歳前後の月収水準
年収だけでなく、月収ベースの賃金を見るなら、厚生労働省の賃金構造基本統計調査が参考になります。令和7年賃金構造基本統計調査の第2表では、一般労働者の35〜39歳の所定内給与額は男女計で340.6千円です。
所定内給与額は、残業代などの超過労働給与を含まない月額の賃金です。したがって、年収そのものではなく、基本的な月収水準を確認するためのデータとして使います。
| 区分 | 35〜39歳の所定内給与額 | 単純な年換算 |
|---|---|---|
| 男女計 | 34.06万円 | 約409万円 |
| 男性 | 36.62万円 | 約439万円 |
| 女性 | 29.24万円 | 約351万円 |
ここで注意したいのは、厚労省の所定内給与額を12倍した金額と、国税庁の平均給与が一致しないことです。国税庁の平均給与には賞与などが含まれますが、厚労省の所定内給与額は主に月例賃金の基礎部分を見るための数字です。
転職Tips
年収比較では「何を含む数字か」を先に確認する
平均年収、月給、基本給、所定内給与、手取りはそれぞれ意味が違います。求人票を見るときは、月給に固定残業代が含まれるか、賞与が何を基準に支給されるか、手当が毎月支給されるかを分けて確認しましょう。
年収換算と手取りは別物として考える
35〜39歳の平均給与が約507万円だとしても、手取りがそのまま507万円になるわけではありません。所得税、住民税、社会保険料、扶養状況、賞与の有無、居住地などによって、実際に使える金額は変わります。
37歳で家計を見直すなら、額面年収だけでなく、毎月の手取り、賞与の手取り、固定費、貯蓄、将来の支出を合わせて見る必要があります。
平均年収を見て「今の会社でよいのか」「転職すべきか」と迷う場合は、年収だけで判断せず、仕事内容や働き方も含めて整理しましょう。条件の見方に迷う場合は、求人票を一緒に比較できる相談先を使うのも一つの方法です。
37歳で平均年収より低いときに見るべきポイント
37歳で年収が平均より低い場合でも、すぐに「自分の市場価値が低い」と決めつける必要はありません。平均値は高年収層に引き上げられやすく、性別、雇用形態、企業規模、職種、地域の違いも含まれています。
まずは、平均との差がどこから生まれているのかを分解しましょう。
雇用形態と企業規模を分ける
同じ37歳前後でも、正社員か非正規か、大企業か中小企業かで給与水準は変わります。平均年収だけを見ると焦りやすいですが、比較対象が違えば結果も変わります。
| 確認軸 | 見るべき理由 | 求人票で確認する項目 |
|---|---|---|
| 雇用形態 | 賞与、昇給、手当、退職金の有無が変わりやすい | 正社員、契約社員、派遣、試用期間後の条件 |
| 企業規模 | 給与制度や賞与原資、役職数に差が出やすい | 基本給、賞与実績、昇給制度、役職手当 |
| 職種 | 営業、IT、管理部門、専門職、現場職で相場が違う | 職務内容、成果指標、経験要件、評価制度 |
| 地域 | 都市部と地方で給与水準と生活費が変わる | 勤務地、転勤、地域手当、リモート可否 |
職種と業界の賃金差を確認する
平均年収より低い原因が、本人の能力ではなく、業界や職種の賃金構造にあることもあります。たとえば同じ事務系でも、一般事務、経理、人事、法務、IT関連、営業企画では評価される経験と給与レンジが変わります。
37歳は、未経験のポテンシャルだけで評価される年齢ではなく、これまでの経験をどう次の職場で再現できるかを見られやすい時期です。年収を上げたいなら、単に「高年収求人」を探すより、経験が評価される職種や業界へ寄せることが重要です。
転職裏情報
37歳の年収アップは「未経験チャレンジ」より「経験の横展開」が現実的
37歳で年収を上げたい場合、完全未経験の職種へ移るより、今の経験を別業界や成長領域へ横展開する方が条件を守りやすい傾向があります。営業なら商材単価や顧客層、事務系なら専門性やシステム経験、現場職なら資格やマネジメント経験が評価材料になります。
中央値や分布を意識する
平均年収は便利な目安ですが、高年収層がいると上に引っ張られます。そのため、平均より少し低いからといって、同年代の多数派から大きく外れているとは限りません。
公的統計で37歳単独の中央値を確認するのは難しいため、記事内では具体的な中央値を断定しません。ただし、実務上は平均値だけでなく、自分と近い職種・地域・企業規模の求人レンジを並べて見る方が判断しやすくなります。
37歳で年収を上げたい人の転職判断
37歳で年収を上げたい場合、転職は有効な選択肢になり得ます。ただし、年収だけを追って仕事内容や働き方が合わなくなると、入社後の負担が大きくなることがあります。
転職を考えるなら、年収アップの可能性と同時に、入社後にその条件を維持できるかを確認しましょう。
年収アップを狙いやすいケース
- 現職で成果や担当範囲が広がっているのに、給与制度上の上限に当たっている
- 同じ職種でも、より単価の高い業界や成長市場に経験を移せる
- マネジメント、専門資格、業務改善、システム導入など説明しやすい強みがある
- 求人票の必須要件と自分の経験がかなり近い
- 勤務地や働き方の条件を少し広げられる
反対に、現職の不満だけで動くと、給与が上がっても残業、転勤、休日、評価プレッシャーで後悔することがあります。37歳の転職では、年収アップと働き方の両方を確認することが重要です。
転職前に確認したい条件
求人票を見るときは、想定年収の上限だけでなく、その年収がどの条件で成立するのかを確認しましょう。
- 基本給:固定残業代や手当を除いた基礎部分はいくらか
- 賞与:支給月数、評価反映、業績連動の有無
- 残業代:固定残業代の時間数、超過分支給の扱い
- 昇給:年1回の見直しだけか、等級昇格で上がるのか
- 評価制度:成果、行動、職能、役職のどれが重視されるか
- 働き方:残業、休日、転勤、リモート、出社頻度
テンプレート
オファー面談で年収条件を確認する質問例
「提示年収の内訳として、基本給、固定残業代、手当、賞与想定を分けて教えていただけますか。」
「賞与は会社業績と個人評価のどちらにどの程度連動しますか。」
「入社後1〜2年で年収が変わる場合、どの評価項目が影響しますか。」
「同じ等級・職種の方の残業時間や働き方の傾向を確認できますか。」
37歳での転職は、年収だけでなく生活設計や今後のキャリアにも影響します。求人票の数字だけでは判断しきれない場合は、自分の経験がどの求人で評価されるかを整理してから応募先を選びましょう。
37歳の平均年収を見るときの注意点
最後に、37歳の平均年収を調べるときに誤解しやすい点を整理します。
37歳単独の平均ではない
この記事で示した約507万円は、国税庁の35〜39歳階層の平均給与です。37歳だけの公的平均年収ではありません。検索上は「37歳の平均年収」と表現されることがありますが、正確には37歳前後の参考値として読む必要があります。
平均年収は「目標」ではなく「比較の入口」
平均年収より低いから悪い、高いから安心という単純な話ではありません。年収の満足度は、生活費、家族構成、勤務地、働き方、将来の昇給、仕事の負荷によって変わります。
37歳で重視したいのは、平均に届いているかだけでなく、今後も納得して働ける条件かどうかです。
転職で見るべきなのは「自分に提示される条件」
求人の想定年収は幅を持って書かれていることが多く、上限額がそのまま提示されるとは限りません。応募前後では、経験の評価、配属予定、等級、賞与、残業、勤務地、転勤範囲を確認しましょう。
特に37歳では、即戦力性やマネジメント経験を期待されることがあります。年収アップを狙うほど、入社後に求められる役割も具体的に確認することが大切です。
まとめ:37歳の平均年収は目安にし、自分の条件で比較する
37歳の平均年収を公的データで見る場合、国税庁の35〜39歳階層では男女計で約507万円が目安です。男性は約599万円、女性は約370万円で、性別、雇用形態、職種、企業規模によって差があります。
また、厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、35〜39歳の所定内給与額は男女計で月34.06万円です。これは残業代や賞与を含む年収ではなく、月例賃金の基礎部分を見るためのデータです。
平均年収は便利な比較材料ですが、37歳の転職や家計判断では、自分の職種、経験、雇用形態、勤務地、働き方に近い条件で比較することが重要です。平均との差だけで焦らず、今の年収がなぜその水準なのか、転職でどの条件を変えれば納得度が上がるのかを整理しましょう。