28歳になると、「今の年収は同世代と比べて低いのか」「30歳までに上げた方がいいのか」と気になりやすくなります。
結論からいうと、公的統計では28歳だけを切り出した平均年収より、25〜29歳のような年齢階級で見るのが現実的です。国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、25〜29歳の平均給与は406.9万円です。
ただし、28歳の年収は職種、業界、企業規模、地域、賞与、残業代、雇用形態によって大きく変わります。この記事では、公的データをもとに、28歳の年収目安、手取り、平均との比べ方、転職で確認したい条件を整理します。
- 28歳の年収を公的データでどう読むか
- 年収400万円前後がどのくらいの位置づけか
- 額面年収と手取りの違いをどう見るか
- 平均より低い・高いときに確認したい条件
- 30歳前に年収アップを考えるときの判断材料
28歳の年収は25〜29歳の平均給与406.9万円が目安
28歳の年収を知りたいときは、まず国税庁の民間給与実態統計調査が参考になります。この調査は、民間事業所で働く給与所得者の年間給与を、年齢階層や性別などで集計しています。
令和6年分の調査では、25〜29歳の平均給与は406.9万円です。28歳は25〜29歳階級の中に含まれるため、年収400万円前後がひとつの比較基準になります。
| 年齢階級 | 平均給与 | 28歳との関係 |
|---|---|---|
| 20〜24歳 | 277.1万円 | 新卒・若手前半との比較対象 |
| 25〜29歳 | 406.9万円 | 28歳を見るときの中心になる階級 |
| 30〜34歳 | 448.7万円 | 30歳以降の伸びを考える参考 |
| 全年齢平均 | 478万円 | 管理職層や長期勤続層も含むため単純比較に注意 |
この表から見ると、28歳で年収400万円前後なら、25〜29歳平均に近い水準と考えられます。一方で、年収300万円台だから低すぎる、500万円台だから十分とすぐに決めるのは早いです。
同じ28歳でも、営業職、IT職、事務職、製造職、医療福祉職、販売職では給与の構造が違います。賞与の有無、残業代、夜勤手当、資格手当、勤務地でも額面年収は変わります。
参照データ
28歳単年ではなく年齢階級で読む
国税庁の民間給与実態統計調査では、年齢別の給与が5歳刻みの階級で示されています。この記事では、28歳を25〜29歳階級に含まれる年齢として扱い、25〜29歳平均406.9万円を中心に整理しています。
前後の年齢と比べたい場合は、27歳の平均年収、29歳の平均年収、30歳の平均年収も合わせて確認すると、20代後半から30代前半への伸び方をつかみやすくなります。
28歳の年収は平均だけで判断しない
平均年収は便利な目安ですが、28歳の年収比較では平均値だけを見るとズレが出やすくなります。平均値は高年収層に引っ張られることがあり、自分と近い職種・地域・雇用形態の実感と離れることがあるためです。
総務省統計局の統計学習資料でも、集団の中心的傾向を見る代表値として平均値、中央値、最頻値が紹介されています。年収を見るときも、平均値だけでなく、自分と近い条件の求人や同職種の相場と比べる視点が重要です。
| 比較軸 | 見る理由 | 28歳での確認ポイント |
|---|---|---|
| 職種 | 営業、IT、事務、製造、医療福祉などで給与構造が違う | 同じ職種の求人票と比べる |
| 業界 | 利益率や賞与水準が年収に反映されやすい | 業界内での会社規模と給与制度を見る |
| 地域 | 都市部と地方で賃金・生活費が違う | 家賃、通勤費、転勤有無も含めて見る |
| 賞与・手当 | 年収が同じでも月給と賞与の配分が違う | 基本給、固定残業代、資格手当を分ける |
| 雇用形態 | 正社員、契約社員、派遣、パートで年収の前提が違う | 月給、時給、賞与、更新条件を確認する |
年収が平均より低く見える主な理由
28歳で年収が25〜29歳平均より低い場合でも、すぐに「市場価値が低い」と考える必要はありません。年収が低く見える理由には、本人の能力だけではなく、給与制度や働き方の前提が含まれます。
- 賞与が少ない、または賞与なしの給与体系で働いている
- 残業が少なく、時間外手当がほとんど発生していない
- 地域相場が低いエリアで働いている
- 未経験職種へ転職した直後で、初年度年収が抑えられている
- 基本給は低くないが、手当や賞与の対象範囲が限定されている
逆に、年収が平均より高い場合でも、長時間労働、固定残業代、夜勤、休日出勤、転勤、成果連動賞与に支えられていることがあります。年収の高低だけでなく、何と引き換えにその金額になっているかを確認しましょう。
転職Tips
年収は「基本給・賞与・残業代・手当」に分ける
同じ年収400万円でも、基本給が高い会社と賞与依存の会社では安定感が違います。求人票を見るときは、額面年収だけでなく、基本給、固定残業代、賞与算定、資格手当、住宅手当、夜勤手当を分けて確認しましょう。
28歳の年収別に見る手取りと生活感
年収を見るときは、額面だけでなく手取りも確認する必要があります。所得税、住民税、社会保険料などが差し引かれるため、年収400万円がそのまま自由に使える金額になるわけではありません。
手取りは扶養家族の有無、居住地、社会保険料率、賞与の割合、各種控除で変わります。ここでは、単身会社員を想定した大まかな目安として見てください。
| 額面年収 | 手取り年額の目安 | 28歳での見方 |
|---|---|---|
| 300万円 | 約235万〜245万円 | 平均より低め。賞与・地域・職種の前提を確認 |
| 350万円 | 約270万〜285万円 | 20代後半では珍しくないが、昇給余地を見たい |
| 400万円 | 約305万〜320万円 | 25〜29歳平均に近い水準 |
| 450万円 | 約340万〜360万円 | 20代後半では比較的良い水準になりやすい |
| 500万円 | 約375万〜400万円 | 職種や業界によっては高め。ただし働き方も確認 |
たとえば年収400万円の場合、月収換算では約33.3万円ですが、賞与がある会社では毎月の額面はもっと低くなります。年収だけを見ると余裕がありそうでも、月給と賞与の配分によって毎月の生活感は変わります。
国税庁は給与所得控除や所得税の税率を公表していますが、実際の手取りは社会保険料や住民税も関係します。求人比較では「年収総額」だけでなく「毎月の手取りに近い金額」まで落とし込むと判断しやすくなります。
転職裏情報
年収アップに見えても月の手取りが増えないことがある
求人票の想定年収が高くても、賞与比率が高い、固定残業代を含む、手当の条件が限定的、転勤や夜勤が前提というケースがあります。28歳で転職するなら、年収アップ額だけでなく、月給、残業時間、勤務地、賞与の変動幅をセットで見ましょう。
28歳で年収を上げたいときの転職判断
28歳は、20代前半よりも実務経験を見られやすく、30代前半よりも未経験領域へ動きやすいことがあります。そのため、年収を上げたい場合は、今の会社で昇給を待つのか、経験を活かして転職するのかを整理する時期です。
ただし、平均より低いからすぐ転職すべきとは限りません。まずは、今の年収が低い理由が「会社の給与レンジ」なのか「自分の経験不足」なのかを分けることが大切です。
| 状況 | 確認したいこと | 次の行動 |
|---|---|---|
| 評価は高いが昇給幅が小さい | 会社の給与レンジ、昇格条件、賞与制度 | 同職種の求人年収と比較する |
| 残業代込みでようやく平均に近い | 基本給、固定残業代、労働時間 | 時給換算と働き方を見直す |
| 未経験職種で年収が低い | 経験年数ごとの昇給、スキル習得後の相場 | 短期年収より3年後の伸びを見る |
| 同職種の求人より明らかに低い | 自分の経験が他社でどう評価されるか | 職務経歴を整理して求人比較する |
28歳で年収アップを狙うなら、求人票では次の項目を確認しましょう。
- 想定年収の下限と上限
- 基本給と固定残業代の内訳
- 賞与の支給実績ではなく算定方法
- 昇給・昇格のタイミング
- 勤務地、転勤、在宅勤務、夜勤、シフトの有無
- 資格手当、住宅手当、家族手当などの支給条件
- 試用期間中の待遇変更の有無
28歳で年収を上げたいときは、自分の経験がどの求人で評価されやすいかを見極めることが重要です。求人票を見ても判断しにくい場合は、希望年収、職種、勤務地、働き方を整理したうえで相談すると、比較しやすくなります。
28歳で年収が低いと感じたときのチェックリスト
28歳で年収が低いと感じる場合は、感覚だけで判断せず、条件を分解して確認しましょう。転職すべきか、今の会社で交渉・昇格を狙うべきかは、年収の低さの原因によって変わります。
- 同じ職種・同じ地域の求人と比べて低いか
- 基本給が低いのか、賞与が少ないのか
- 固定残業代込みの年収になっていないか
- 昇給や昇格の基準が明確に説明されているか
- 30歳までに任される仕事や役職が見えているか
- 資格取得やスキル習得で年収が上がる制度があるか
- 転職した場合、年収以外の条件が悪化しないか
テンプレート
28歳の年収比較メモ
現在の額面年収:__万円
月給の内訳:基本給__万円/固定残業代__万円/手当__万円
賞与:年__回/算定方法__
残業時間:月__時間
比較した求人の想定年収:__万円〜__万円
年収以外に譲れない条件:勤務地、休日、勤務時間、職種、働き方
このメモを作ると、「年収が低いから不安」という状態から、「どの条件を変えれば年収が上がるのか」を考えやすくなります。特に28歳は、30歳前に職種の方向性や働き方を見直しやすい時期です。
28歳の年収でよくある質問
28歳で年収400万円は低いですか?
国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、25〜29歳の平均給与は406.9万円です。そのため、28歳で年収400万円前後なら、この年齢階級の平均に近い水準と考えられます。ただし、職種、地域、賞与、残業代、雇用形態で見え方は変わります。
28歳で年収300万円台なら転職すべきですか?
年収300万円台だからすぐ転職すべきとは限りません。賞与が少ない会社、残業が少ない働き方、地方勤務、未経験職種への転職直後などでは、300万円台になることもあります。まずは同職種・同地域の求人と比べ、今の会社で上がる余地があるか、他社で経験が評価されるかを確認しましょう。
28歳で年収500万円は高いですか?
25〜29歳平均406.9万円と比べると、28歳で年収500万円は高めに見えやすい水準です。ただし、固定残業代、長時間労働、夜勤、賞与依存、転勤前提などが含まれている場合もあります。年収の高さだけでなく、労働時間と条件のバランスを確認しましょう。
28歳の手取りはどれくらいですか?
年収400万円の場合、単身会社員の概算では手取り年額が約305万〜320万円程度になることがあります。ただし、扶養、居住地、社会保険料、住民税、賞与構成、各種控除で変わります。正確な金額は給与明細や自治体・税務情報を確認してください。
28歳で年収を上げるには何をすればよいですか?
まずは、現在の年収を基本給、賞与、残業代、手当に分けて整理しましょう。そのうえで、同職種の求人票と比較し、自分の経験がより高く評価される業界・職種・会社規模を探すのが現実的です。28歳は、経験を活かす転職と未経験領域への挑戦の両方を検討しやすい時期ですが、条件変更の範囲を事前に決めることが大切です。
まとめ:28歳の年収は平均より条件の分解が大切
28歳の年収は、公的統計では28歳単年ではなく25〜29歳階級を基準に見るのが現実的です。国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、25〜29歳の平均給与は406.9万円です。
ただし、平均年収はあくまで目安です。同じ28歳でも、職種、業界、地域、企業規模、賞与、残業代、雇用形態によって年収は大きく変わります。大切なのは、平均より高いか低いかで終わらせず、基本給・賞与・手当・働き方に分解することです。
年収を上げたい場合は、今の会社で昇給余地があるのか、転職した方が経験を評価されやすいのかを比較しましょう。求人票の条件を一人で読み解くのが難しい場合は、希望条件を整理して相談することで、次の一歩を決めやすくなります。