「クリニック(病院)の内装工事をしたいけれど、何に注意すればいいの?」
上記でお悩みではありませんか?
実際に現状「クリニック(病院) 内装」などで検索しても、ネット上にはパーソナルジムの内装・塗装・改装工事に関わったことがない方が執筆した記事や広告ページしかなく、こうした情報を鵜呑みにしてパーソナルジムの内装・改装工事に着手するのは危険です。
そこで、月間30万人以上が利用するフィットネスWEBメディア「FitMap」を運営するマーケティングのプロ・株式会社FiiTのメディア編集部が、クリニック(病院)の内装・塗装・改装工事で注意すべきポイントについて解説します。
これからクリニック(病院)の内装・改装工事を控えている方や、新たにクリニック(病院)の設立を計画されている方は必見です。
クリニック(病院)成功の鍵は内装にある
クリニック(病院)成功の鍵は内装にあると言っても過言ではありません。もちろんスタッフの接客・施術スキルも重要ですが、内装は提供するサービスと同等に重要な事項です。
実際に人気クリニック(病院)に通ってみると、そのほとんどが内装にこだわっていることが分かります。一見するとオシャな空間にしか見えない内装でも、様々なこだわりが施されていることが多いです。
クリニック(病院)を成功させるためには、新規顧客の獲得はもちろんのこと、リピート顧客を増やすことが重要。お客様に続けて通い続けてもらう環境を作るためには、クリニック(病院)の内装にこだわることが大切なのです。
クリニック(病院)の内装に関わる工事にかかる費用について
まずはクリニック(病院)の内装工事において最も重要である費用面についてお話ししていきたいと思います。
業者に依頼してから初めて費用を把握するより、あらかじめ概算費用を知っておいた方が予算組みにも大いに役立つはずです。
あくまで目安ですが、クリニック(病院)の内装・塗装・改装工事にかかる費用は下記の通りになります。
内装工事費(クロス貼り・床補強など総額) | 250〜1000万円 |
電気・空調・換気設備工事費 | 200〜500万円 |
給排水設備工事費 | 100〜500万円 |
家具・健具工事費 | 200〜500万円 |
諸経費 | 100〜300万円 |
もちろん工事の規模や依頼する業者によって、金額も上下しますが、概ね250〜1000万円ほどの費用が発生します。あくまで目安ですが、これらの費用を覚えておくだけで工事業者との価格交渉も非常にスムーズになるでしょう。
また見積もりの依頼は、必ず複数業者で行うことが大切です。提出された見積もり金額が相場からかけ離れていないかを知ることができます。さらに相見積もりを取っている旨を伝えることで、業者から不当な金額を請求されるのを予防することも可能です。
クリニック(病院)を運営していくうえで、内装工事は避けられない事案です。しかし「いかに費用を抑えられるか、いかに意図通りのデザインにできるか」が運営を成功するうえで非常に重要となってきます。予算組みや業者との交渉をしっかりと行い、少しでも費用を抑えられるように工夫しましょう。
クリニック(病院)の内装で気をつけるべき5つのポイント
本題である「クリニック(病院)の内装・塗装・改装工事で気をつけるべきポイント」についてお話ししていきたいと思います。
クリニック(病院)の開業もしくは改装において何の知識もなく、工事に着手するのは非常に危険です。必要以上の費用をかけてしまったり、想像した内装と違う仕上がりになってしまう可能性があります。
また工事の工程を全て業者に任せてしまうのもNGです。いくらプロといえど、何の説明もなしで依頼主のイメージを100%再現することはできません。工事業者と依頼主がしっかりとコミュニケーションを取ることで、理想通りの形で工事を終えることができます。
今回お話しする5つのポイントをしっかりと理解して、内装工事に着手してください。
- クリニック内装の基本「デザインのポイント」と「法規制」について
- 医院内装のポイント【患者さんの動線】
- 医院内装のポイント「また来たくなるデザイン・内装」
- 医院内装においての注意点
- 診療所の構造設備をご紹介
それでは順に深堀していきます。
クリニック内装の基本「デザインのポイント」と「法規制」について
医院設計の基本は、「患者さんのための空間」であることです。
また、圧迫感のない空間作りが重要です。
今の時代、超高齢社会が進行しており、「生活者に寄添うかかりつけ医師(クリニック)」の需要が高まっています。
在宅医療の需要も高まり、かかりつけ医を中心に日常生活圏内の看護師・薬剤師・管理栄養士などがチームを組み、医師の指導のもと役割を分担・協力して治療にあたることが求められています。そのためには、町の医院は地域生活者とコミュニケーションを取りやすい空間を作ることが大切です。
クリニック内装のポイント「法規制」について
診療所の開設にあたり「構造設備等の基準」をクリアが必須です。
まず平面プランができたら、図面をもって必ず保健所の事前相談に行きましょう。
そして図面上問題がないことを確認し、工事に着工する流れとなります。
医院内装のポイント【患者さんの動線】
エントランスホールには車椅子が入れるように十分な通路幅を確保が必要です。
また、一目で診察までの流れがわかるようなレイアウト(受付、診察、検査)が大切。
なるべく医院のスタッフが使う動線と患者さんが使う動線が同じにならないようにすることで、患者さんにとって、落ち着いた雰囲気で滞在いただけます。
検査や処置のための空間(検査・処置室・トイレ、待機場所)は、プライバシーを考慮し、メインの動線上には配置しないことも大切です。
医院内装のポイント「また来たくなるデザイン・内装」
お客様より、よりよいイメージを与える医院に欠かせないポイントは、
なにより「清潔であること」となります。そして地域性に合わせた雰囲気や、緊張感のない診察室等のデザインで患者さんの心をより掴むことができます。
自宅や地域のコミュニティセンターのようなリラックスできる空間を演出することが大切です。
また、基本は衛生、清潔、そして明るい空間です。その上で心が落ちつくような色使いや照明を使うことで、患者さんに少しでもくつろいで頂き、不安を和らげる雰囲気を創り上げることが大切です。
ユニバーサルデザインとは
年齢や障害の有無、体格、性別、国籍などにかかわらず、できるだけ多くの人にわかりやすく、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることをいいます。
医院内装においての注意点
医院内装の注意点をご紹介します。
・遮音について(患者のプライバシーを守る)
診察室は外部からの雑音が入らないように遮音に配慮する
天井高は2500~2700Hがお勧めです
間仕切は階上スラブまで立上げる
PBとPBの間には遮音マットを入れる
吸音ボードを使用しクロス又はEP塗装がおすすめ
ドアーの隙間から音が入ることもあるので建具には注意が必要です。
・色彩について(色彩による精神的な安心感を創出する)
単色で「オフホワイト」もしくは、「ライトグリーン」を基調
クロスは汚れ防止仕様を使用
建具類は板目等がおすすめです
壁面は900Hまで板貼りでもOK
・照明について(患者が眩しくない目にやさしい照明とする)
全体のルクスは800~1000ルクス
基本照明はLED Flood Light-ホワイトで全体の70%のルクスを確保
残り30%はDNライトで補成する
Bedの上は直接顔に光が当たらないよう工夫する
診察室はライトコントロール付照明計画とする
診療所の構造設備をご紹介
診療所の構造設備をご紹介いたします。
・待合室
診察室と待合室の区画は、患者のプライバシー保護等に配慮し、扉が望ましいです。
・診察室
1室で多くの診療科を担当することは好ましくありません。
小児科については、単独の診察室を設けることが望ましいです。
他の室(診察室含む)と明確に区画されていること。
診察室が他の室への通路 となるような構造でないこと。
診察室は、医師1人につき一室が望ましい。
・処置室
診察室と処置室を兼用する場合には、処置室として使用する部分をカーテン等 で区画することが望ましい。
給水設備があることが望ましい。
・臨床検査室
他の室と明確に区画されていること。
血液、尿、喀疾、糞便等について、通常行われる臨床検査に必要な設備が設けられていること。
・エックス線装置及び診療室
エックス線診療室の室内には、エックス線装置を操作する場所を設けないこと。
エックス線診療室である旨を示す標識を付すること。
管理区域である旨を示す標識を付け、管理区域内に人がみだりに立ち入らないような措置を講じること。
エックス線装置を使用しているときは、エックス線診療室の出入口にその旨を表示すること。
移動式のポータブル装置であっても、診察室などで大半を使用する場合、エックス線診療室が必要である。
・その他
廃棄物の処理にあたっては、廃棄物処理法の規定を遵守すること。
例)使用済の注射針については、金属缶等の堅牢な容器に密封処理するなど。
建築基準法、消防法等各法令に適合していること。
障害者差別解消法の規定に基づき、構造設備についての配慮や工夫をすること
※防火設備、空調設備については建築士が対応をすると思いますが、必ず所在地の消防署、保健所に確認をすると依頼しましょう。
クリニック(病院)の内装・設備費用を抑えるためのポイント
クリニック(病院)の内装・設備費用を抑えるためのポイントについて解説します。
クリニック(病院)の内装・設備費用を抑えるためのポイントは以下の5つです。
- デザインにこだわり過ぎない
- 居抜き物件を探す
- レンタル(リース)を利用する
- 複数の業者に相見積もりを依頼する
- 消耗品は卸売やセールを活用する
順に深堀して解説していきます。
デザインにこだわり過ぎない
クリニック(病院)の内装費用を抑えるために最も重要なことは、デザインにこだわり過ぎないことです。クリニック(病院)の集客を成功させるために店内デザインは非常に重要ですが、こだわり過ぎると内装費が大幅にアップする可能性があります。
クリニック(病院)のデザイン設計は、デザイナーに委託することが一般的ですが、基本的に修正回数が多くなるほどデザイン費用は上がっていきます。そのため出来るだけ少ない回数でデザイン設計を終わらせることがポイントです。そのためにも、あらかじめデザインコンセプトを明確にしておく必要があります。
またサロン内に使用するカラーが多くなるほど、塗装費用が高くなっていくので注意が必要です。コンセプト次第ですが、カラフルなサロンは避け、白や黒を基調としたシンプルなサロンに仕上げるのが費用を抑えるためのポイントになります。
居抜き物件を探す
クリニック(病院)の内装・塗装費用を出来るだけ抑えたいならば、居抜き物件を探すようにしましょう。新しく一から店舗を設計するよりも、圧倒的に内装・塗装費用を抑えることができます。
最もおすすめなのは、以前クリニック(病院)が入居していた物件です。既にサロン経営に適した内装になっているため、大幅な改築が必要ありません。ただし以前クリニック(病院)だった居抜き物件を自ら見つけるのは至難の技です。不動産業者などに依頼して、常に居抜き物件が出ないかをチェックしてもらいましょう。
また個人でクリニック(病院)を経営する場合には、美容室の居抜き物件を使用するのもおすすめです。個人経営で施術室の数が少ない場合には、美容室の居抜き物件を探してみましょう。
レンタル(リース)を活用する
レンタル(リース)を活用することも設備費用を抑えるためには有効な手段です。リースすることで、一度に発生する設備投資費用を抑えることに繋がります。
チェアやデスクなどもリースを活用することができます。デザインにこだわった家具の購入はかなりの出費ですが、リースを活用すれば大幅に費用を抑えることが可能です。
複数の業者に相見積もりを依頼する
内装工事を行う場合には、必ず専門業者に依頼するはずです。そこで、内装工事の費用を抑えるためにも複数の業者に相見積もりを依頼することをおすすめします。
内装工事には数百万円の費用が発生することがほとんど。業者によって金額は様々ですので、一社だけに絞らずに複数業者に相見積もりを依頼しましょう。内装工事の費用交渉ができるだけでなく、内装工事の相場を理解することにも繋がります。
ただし金額だけで工事業者を選択するのはNGです。施工内容や業者の評判などあらゆる点を考慮したうえで、内装工事を依頼する業者を選択しましょう。
消耗品は卸売やセールを活用する
クリニック(病院)に必要な設備には、様々なものが存在します。クリニック(病院)マシン・デスク・ベッド・チェアなどに加えて、電球・タオル・ティッシュペーパーなどの消耗品の購入も必須です。
そこで消耗品を購入する際には、卸売やセールなどを活用しましょう。卸売では購入個数が多い代わりに小売店で購入するよりも割安の料金設定となっています。
また『楽天市場』や『amazon』などのネットショプでも定期的に消耗品のセールイベントを行なっています。上手にセールを活用すれば大幅な経費節約に繋がるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はクリニック(病院)の内装で気をつけるべきポイントについて解説しました。
クリニック(病院)の経営を成功させるためには、内装などにこだわることは非常に重要です。
これからクリニック(病院)の開業を検討している人は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
クリニック(病院)の内装に関するよくある質問
250〜1000万円程度が相場です。
「クリニック内装の基本「デザインのポイント」と「法規制」について」 「医院内装のポイント【患者さんの動線】」 「医院内装のポイント「また来たくなるデザイン・内装」」 「医院内装においての注意点」 「診療所の構造設備をご紹介」 を見ておくと失敗しづらいです。
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