パーソナルトレーナーになるために必須の資格というものはありません。
しかし、企業やクライアントに自分の知識やスキルの証明をするためには資格を取得した方が仕事の幅も広がります。
今、パーソナルトレーナーの間で人気の「NSPA-CPT」は、取得することでトレーナーとしてさらにステップアップができる資格です。
今回はそんなNSPA-CPTという資格の概要や取得方法、活かし方について紹介します。
今後パーソナルトレーナーとして活躍したいと考えている人は、ぜひ取得を目指してみてください。
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▶︎ まずは資料ダウンロード！NSPAとは
NSPAとはNational Strength Professionals Associationの略称です。
アメリカとイギリスで2万人以上のパーソナルトレーニングおよびコンディショニングのスペシャリストを輩出している指導者育成団体です。
NSPAが認定する公認パーソナルトレーナー（NSPA-CPT）のライセンステストは2004年から日本でも行われています。
2017年までに700人以上の人が資格取得をしています。
NSPA-CPTの特徴は実技指導に重点を置いたカリキュラムであることです。
・場所を選ばず、クライアントに効果的なトレーニング指導をするスキルが身につく
・資格取得が条件となるパーソナルトレーニングジムなど、就職をする際に有利になる
・公認資格の取得やそれに伴う知識とスキルの習得によって、クライアントによる信頼度が上がる
ビジョン
普及活動
アメリカ・イギリス国内だけにとどまらず、国際団体やフィットネス業界において様々な専門的分野に取組んでいるトレーナーに対して『NSPA』が行っている事業や提供している資格、情報などを提供して一人でも多くの人に知ってもらうための普及活動を行っています。
環境づくり
日進月歩で進化し続けるフィットネス業界のニーズに対応できるように、常にリサーチを行ってさまざまなカリキュラムで最新フィットネス情報を学習できる環境づくりに取り組んでいます。
発展
世界中のあらゆる地域に活動の場を広げて、フィットネスやスポーツの業界において今後の発展のために活動しています。
ネットワーク
認定資格者が活躍できる場を増やすために、フィットネス業界などへのネットワークづくりを積極的に行っていく予定です。
会員制度について
2004年度からNSPA公認のパーソナルトレーナー認定テストや受験に必須の基礎講習セミナーを日本国内で実施しています。
2005年4月からは組織名称をNSPA ASIAと称して、会員制度がスタートしました。
入会されますと以下の特典が受けられます。
- 特典1…会員限定情報の享受
- 特典2…ストロングス主催セミナー（CEUセミナー）への参加
- 特典3…ストロングス取扱商品 購入代金の割引（10%引）※1
- 特典4…クライアントチームの指導現場見学（公募）への参加
- 特典5…ストロングス主催のオープンセミナーの割引
- 特典6…NSPA-CPTのテキストの単品購入が可能
ストロングス主催セミナー（CEU）とは？
ストロングス主催セミナー（CEU）は、NSPA-CPT保有者の知識やスキルをさらに向上させるためのセミナーです。
アメリカ本部と連携を取り、フィットネス先進国の情報をいち早く導入して発信しています。
整形外科の先生によるスポーツ障害やコーチング、指導者向けのモチベーションマネージメントや栄養など、現場指導で活かせる内容が多いので、トレーナーとしてスキルアップしたい人にもおすすめです。
会員制度概要
| 期間 | 2年間 |
| 会費 | 12,000円（税抜）（会員証が発行されます） |
| 入会申込方法 | 電話 |
| 資格失効について | 2年間で10CEUポイントを取得できなかった場合は資格失効となります。 一度失効してしまうと資格復活のために彩度NSPA-CPTに認定講習から受講することになります。 |
NSPA-CPTの試験について
ここからは、NSPA-CPTの試験の概要や受験条件について見ていきましょう。
受験条件
認定テストを受験するためには、基礎講習・最終講習を修了している必要があります。
NSPA-CPTの試験日程
| 日程 | 年に2回、東京と神戸で開催 |
| 会場 | 東京と神戸で開催 |
試験内容は？
筆記テスト（60分間）…総合点の75％以上で合格
実技テスト（約15分間）…NSPA ASIAの合格基準に達していたら合格
結果通知
認定テスト後、1ヶ月以内に結果通知が送付されます。認定基準に達した時点で「仮認定者」となります。
認定登録手続き
認定登録料12,000円(税抜)を入金後、約4週間で認定証が発行されます。
その後正式にNSPA-CPTとして認定されます。
再受験について
認定テストの筆記テスト・実技テストのうちどちらかひとつが不合格だった場合、受験期限内に限って不合格だった科目の再受験が可能です。
再受験料は筆記テスト・実技テスト、ともに5,000円（税抜）がかかります。
資格取得までの流れ
資格取得コースを修了後、認定試験
・基礎講習会…2日間
・最終講習会…1日間
最終講習会では、基礎講習会で学んだ内容の理解度をチェックするためにグループセッションと成果発表会を実施します。
受講費用（税込）
一般価格
・プレ基礎講習会 20,900円
・基礎講習会 41,800円
・最終講習会 20,900円
・認定テスト受験料 11,000円
・教材・テキスト代 12,100円
一般合計価格
・プレ基礎講習会から参加の場合 106,700円
・基礎講習会から参加の場合 85,800円
学生価格(専門学生・大学等に就学中の学生の方)
・プレ基礎講習会 18,150円
・基礎講習会 36,300円
・最終講習会 18,150円
・認定テスト受験料 11,000円
・教材・テキスト代 12,100円
学生合計価格
・プレ基礎講習会から参加の場合 95,700円
・基礎講習会から参加の場合 77,550円
NSPAを受講するメリット
ここからは、NSPA-CPTを受験するメリットについて解説します。
学歴に関係なく受験できる
ほかの団体認定資格は認定条件として、学歴制限を設けている場合もあります。
その点NSPAは講習会だけ受講すれば認定試験が受けられるので、非常に参加しやすいのがメリットです。
実技に特化した講習が受けられる
NSPAの講習会は特に「実技指導」に重点を置いています。
パーソナルトレーナーは知識も必要ですが、なによりもクライアントに正しいフォームでトレーニングをしてもらうための「指導力」が欠かせません。
運動経験のない人や、運動がもともと苦手な人、体力がない女性や高齢者など、さまざまな体力や運動レベルに合わせて指導する必要があります。
トレーニングの見せ方や説明するための言語化スキルも重要となります。
実際の現場ではいかに知識を指導に落とし込んでクライアントに伝えられるかがポイントです。
実技スキルを養える講習があることはトレーナーとして活躍する際にも役立つでしょう。
ハイインテンシティ・トレーニング（HIT）が学べる
「ハイインテンシティ・トレーニング（HIT）」とは、NSPAがすすめる実践的なトレーニングのことです。
スロートレーニングという名称で知られており、ゆっくりと確実に動作を行うことでじっくり効かせるトレーニング法です。
1回1回の動作で筋肉を使う短期集中型のため少ないレップ数で済み、時間もかかりません。
アメリカではさまざまなスポーツ界で活躍するアスリートがこのトレーニング法によって結果を出しています。
動作ミスや関節への負担を減らせるので、アスリートのみならず高齢者にも重宝されるトレーニング法とも言えるでしょう。
NSPA-CPT資格取得後の活動方法は？
SNPA-CPTの資格を取得した後の活動としては以下のようなものが挙げられます。
パーソナルトレーナーのジムで従業員として活動する
個人が経営するパーソナルトレーニングジムにおいて正社員として勤務する方法です。正社員勤務なので、給与面も安定して働くことができます。
フリーのパーソナルトレーナーとしてフィットネスクラブと契約して活動する
フリーランスとして活動する場合、大手フランチャイズのフィットネスクラブと契約して働けます。
自分の好きな時間や場所で働けるので、非常に自由度の高い働き方と言えるでしょう。
独立開業する
資格取得して正社員屋アルバイトで勤務経験を積んだら、独立開業して自分のジムを持つという人もいます。
軌道に乗るまでは給与面が不安定ですが、成功すれば年収1,000万円も目指せるでしょう。
個人やチームと契約してアスリート指導を行う
個人事業団やプロスポーツチームなどと契約して、プロ相手にアスリート指導を行います。
非常に狭き門で結果を出せないとすぐに契約を打ち切られてしまいますが、こちらも成功すれば年収1,000万円超えも夢ではありません。
ほかにもある！トレーナーになるためのおすすめ資格
最後に、NSPA-CPT以外にもおすすめのトレーナー系資格を紹介します。
自分の興味関心のある資格を探してみてください。
NSCA-CPT（NSCA JAPAN）
年齢や運動レベルを問わない幅広い対象者にトレーニング指導ができる人材を認定する資格です。
トレーニング指導技術だけでなく、医学や運動生理学の知識も求められます。
資格認定条件
NSCA-CPTの資格認定条件は、次のとおりです。
- NSCA・NSCAジャパンの規定および方針に同意する
- 満18歳以上かつNSCAジャパン会員
- 高等学校卒業済みもしくは高等学校卒業程度認定試験に合格している
- CPR/AEDの認定者
認定試験概要
試験時間は3時間で、3択式のコンピューターを使った試験です。
受験料…4万6,000円（税込）
NSCA-CSCS（NSCA JAPAN）
安全かつ効果的なトレーニングプログラムを計画と実行できる知識と技術がある人材を認定する資格です。
生活習慣、栄養学やドーピングについての知識も習得できます。
資格認定条件
- NSCAジャパン会員である
- 学位を取得している、もしくは高度専門士の称号を保持している
- CPR/AEDの認定者
- CSCS認定試験 基礎科学セクションに合格している
- CSCS認定試験 実践・応用セクションに合格している
認定試験概要
こちらもコンピューターを使った三択試験です。
基礎科学セクションは1時間30分、実践／応用セクションは2時間30分です。
受験料…5万200円（税込）
NESTA PFT（NESTA JAPAN）
業界屈指の信頼性、そして国際的な認知度がある認定試験です。
世界80ヶ国に取得者がおり、国内大手のフィットネスクラブでも採用基準となっているので、取得すれば就職にも非常に有利です。
受験要件
- NESTA JAPANよりPFTのテキストを購入している
- CPR・AEDの技能を習得し定期的にトレーニングをおこなっている
- 日本国籍もしくは日本での就労可能な在留資格がある
- 満18歳以上
- 高等学校を卒業しているか高等学校卒業程度認定試験に合格している、もしくはNESTAが認定する教育カリキュラムを修了している
認定試験概要
8時間の事前講習受講してから、試験会場で2時間30分の試験を受けます。
教材費（事務手数料・送料）…1万3,600円（税込）
事前講習受講料…1万5,000円（税込）
認定試験受験料…7,500円（税込）
受験・資格登録手数料…3万6,400円（税込）
合計…7万2,500円（税込）
JATI-ATI（JATI（日本トレーニング指導者協会））
アスリートだけでなく、健康維持や増進を目指すすべての人々に対して科学的手法にもとづいた指導ができる人材を認定する資格です。
日本の認定試験ですが認定者や会員は海外にも多数在籍しています。
さらに上級トレーニング指導者、もしくは特別上級トレーニング指導者も取得可能です。
認定試験概要
試験内容は4択のマークシート方式で、一般科目（90問・90分）、専門科目（90問・90分）です。
受験料…3万3,000円（税込）
JSPO-AT（JSPO（日本スポーツ協会））
安全性・安心性のあるトレーニングによって、パフォーマンスの回復や向上をサポートできる人材を認定する資格です。
受講条件
- 受講する年の4月1日現在で満20歳以上
- JSPO、JSPO加盟団体、JSPOが認める国内統轄競技団体から推薦されていて、なおかつ受講者選考基準を満たしている
- 受講有効期間内に講習の全日程に参加できる
- インターネットサービス「指導者マイページ」から申し込みができる
検定概要
共通科目と専門科目を受講し、自宅学習をおこないます。それぞれの詳細は、次のとおりです。
共通科目受講後に課題レポートを提出して、専門科目受講終了後に検定試験に挑みます。
共通科目：2万2,000円（税込）、リファレンスブック代別途3,300円（税込）
専門科目：6万6,000円（テキスト代・税込）
まとめ
今回は、トレーナー系民間資格のひとつであるNSPA-CPTの資格概要と取得方法について紹介しました。
パーソナルトレーナーとして活躍するためには、資格取得が必須です。
NSPA-CPTの資格を取得すれば、トレーニング指導のためのたしかな知識やスキルがある証明にもなるのでクライアントや就職先へのアピールとなるでしょう。
本記事を参考にして、ぜひパーソナルトレーナーの資格取得を目指してみてください。
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