「コンサルタントの年収は本当に高いのか」「経営コンサルとITコンサルでどれくらい違うのか」「転職時にどの年収レンジを目安にすればよいのか」と気になっていませんか。

結論からいうと、厚生労働省の職業情報提供サイト job tag では、経営コンサルタントの賃金(年収)は1,134.6万円、ITコンサルタントは889万円と示されています。ただし、これは職業別の統計値であり、未経験者・若手・フリーランス・外資系ファーム・事業会社内コンサルまで同じ年収になるわけではありません。

この記事では、厚生労働省 job tag、国税庁の民間給与実態統計調査、労働条件に関する公的情報をもとに、コンサルタントの年収水準と転職時に確認すべき給与条件を整理します。

  • 経営コンサルタント・ITコンサルタントの公的な年収目安が分かる
  • 求人賃金と実際の提示年収を混同しない見方が分かる
  • 職位・専門領域・働き方で年収が変わる理由を整理できる
  • オファー面談で確認すべき年収条件を具体化できる

コンサルタントの年収は職種によって大きく違う

コンサルタントといっても、経営戦略、業務改革、組織人事、IT、DX、会計、M&A、リスク管理、業界特化型など、仕事内容は幅広く分かれます。そのため、「コンサルタント全体の平均年収」をひとつの数字で判断するのは危険です。

厚生労働省 job tag では、経営コンサルタントの賃金(年収)は1,134.6万円、ITコンサルタントは889万円とされています。どちらも民間給与所得者全体の平均給与478万円、正社員(正職員)の平均給与545万円を上回る水準です。コンサルタントの年収は高水準になりやすい一方、職種・職位・専門性で差が出ると考えましょう。

区分 年収・給与の目安 出典・読み方
経営コンサルタント 1,134.6万円 job tag の賃金(年収)。令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工
ITコンサルタント 889万円 job tag の賃金(年収)。令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工
民間給与所得者全体 478万円 国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査
正社員(正職員) 545万円 国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査

参照元メモ

job tag の年収は「職業別の統計値」として読む

job tag の賃金(年収)は、賃金構造基本統計調査の結果を加工して示された職業別データです。転職時の提示年収は、ファーム規模、職位、専門領域、経験年数、評価、残業・賞与・インセンティブ条件で変わります。

経営コンサルタントの年収目安

job tag では、経営コンサルタントは「企業に対して、経営戦略、組織・人事戦略、マーケティング、業務改善などを提案し、その実現へ向けてアドバイスや支援をする」職業と説明されています。経営課題を収集・分析し、提案、計画作成、研修、実行支援まで関わる仕事です。

賃金(年収)は全国で1,134.6万円、労働時間は162時間、年齢は39.4歳、一般労働者の賃金(1時間当たり)は5,497円とされています。一方、ハローワーク求人統計データの求人賃金(月額)は令和6年度で28.3万円です。職業別の年収統計と求人時の月額賃金は別物として見る必要があります。

項目 経営コンサルタント 注意点
賃金(年収) 1,134.6万円 全国、令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工
労働時間 162時間 全国の統計値
年齢 39.4歳 就業者統計データ上の平均的な年齢
一般労働者の1時間当たり賃金 5,497円 残業代・賞与を含む1時間当たりの賃金
求人賃金(月額) 28.3万円 令和6年度のハローワーク求人統計データ

ITコンサルタントの年収目安

job tag では、ITコンサルタントは、顧客のIT戦略に関してコンサルティングを行い、提案・助言する職業と説明されています。IT戦略、DX、課題整理、システム構想、クラウド、セキュリティ、データ活用など、経営とITの両方をつなぐ仕事です。

賃金(年収)は全国で889万円、労働時間は173時間、年齢は38.3歳、一般労働者の賃金(1時間当たり)は4,026円とされています。さらに、job tag ではITSSレベル別の給与データとして、企画立案・プロジェクト管理のITSSレベル3が600万〜900万円、レベル4が650万〜950万円、レベル5以上が700万〜1,100万円と示されています。ITコンサルタントはスキルレベルと担当範囲で年収レンジが変わりやすい職種です。

項目 ITコンサルタント 注意点
賃金(年収) 889万円 全国、令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工
労働時間 173時間 全国の統計値
年齢 38.3歳 就業者統計データ上の平均的な年齢
ITSSレベル3 600万〜900万円 第一四分位から第三四分位の範囲
ITSSレベル5以上 700万〜1,100万円 企画立案・プロジェクト管理領域

転職Tips

ITコンサルは「技術経験」と「上流経験」を分けて伝える

ITコンサルタントの年収は、開発経験だけでなく、要件定義、構想策定、PM、業務改革、顧客折衝、クラウド・セキュリティ・データ活用などの上流経験で変わります。面談では、技術スキルとビジネス成果を分けて説明しましょう。

求人賃金と提示年収は違う

job tag では、ハローワーク求人統計データとして求人賃金(月額)も表示されています。経営コンサルタントは令和6年度で28.3万円、ITコンサルタントは35.4万円です。

ただし、求人賃金は求人票上の月額賃金の統計であり、賞与、インセンティブ、残業代、役職手当、入社時の等級、外資系ファームの年俸制などをすべて反映したものではありません。年収を判断するときは、求人賃金、想定年収、実際のオファー年収を分けて確認することが重要です。

見る数字 意味 注意点
賃金(年収) 職業別統計としての年収目安 個別求人の提示年収ではない
求人賃金(月額) 求人票に出る月額賃金の統計 賞与・手当・年俸制の扱いを別途確認
想定年収 求人票や募集要項に記載される年収範囲 上限額は全員に適用されるとは限らない
提示年収 選考後に個別に提示される条件 転職判断では最も重要

転職裏情報

コンサルの年収は「職位」で一気に変わる

コンサルタントは、アナリスト、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャー、シニアマネージャー、パートナーなど職位で報酬が大きく変わります。求人票の上限年収を見るだけでなく、自分がどの職位で採用されるかを必ず確認しましょう。

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コンサルタントの年収が高くなりやすい理由

コンサルタントは、顧客の経営課題や業務課題に対して、調査、分析、提案、実行支援、プロジェクト管理を担います。成果の影響範囲が大きく、専門性と顧客折衝力が求められるため、年収が高くなりやすい職種です。

一方で、納期、品質、資料作成、顧客対応、出張、長時間労働、プレッシャーが発生しやすい側面もあります。高年収だけでなく、働き方と評価基準をセットで確認することが、入社後の納得感につながります。

  • 経営課題や業務課題を扱うため、顧客への影響が大きい
  • 調査・分析・資料化・提案・実行支援まで幅広いスキルが必要
  • クライアントワークのため、成果責任や納期プレッシャーが強い
  • マネージャー以上では案件獲得やチーム収益も評価対象になりやすい
  • IT・DX・データ・M&Aなど専門領域では市場価値が上がりやすい
  • 外資系、日系、総合系、戦略系、独立系で報酬設計が違う

未経験からコンサルタントになる場合の年収の見方

未経験からコンサルタントに転職する場合、前職の経験がどれだけコンサル業務に転用できるかで提示年収が変わります。営業、企画、経理、人事、IT、業務改善、プロジェクト管理、業界専門知識などは評価されやすい経験です。

ただし、未経験の場合は、求人票の上限年収よりも低い職位から始まることがあります。年収を上げたい場合でも、まずは入社時の職位、昇格スピード、評価基準、育成体制を確認しましょう。未経験転職では「高年収になる可能性」と「入社時年収」を分けて見る必要があります。

前職経験 評価されやすいポイント 年収確認の注意点
IT・システム開発 要件定義、PM、クラウド、セキュリティ、データ活用 ITコンサルかPMOかで年収レンジが変わる
営業・事業開発 顧客課題の把握、提案力、業界知識、成果実績 営業職採用ではなくコンサル職採用か確認
企画・経営管理 分析、KPI設計、部門横断、経営層向け資料作成 戦略・業務改革・PMOのどこに配属されるか確認
人事・会計・法務 制度設計、専門知識、プロジェクト推進 専門コンサルとして評価されるか確認

転職時に確認すべき給与条件

厚生労働省は、求人票や募集要項で労働条件を確認し、採用時には労働条件通知書などの書面で確認することを案内しています。コンサルタント転職では、年収額だけでなく、年俸制、賞与、残業代、固定残業代、評価期間、昇格要件、稼働率、案件配属まで確認しましょう。

特にコンサルタントは、提示年収に賞与や固定残業代が含まれる場合があります。提示年収は総額ではなく、内訳・変動幅・下振れリスクまで確認することが必要です。

テンプレート

オファー面談で使える年収確認質問

提示年収の内訳について、基本給、賞与、固定残業代、残業代、手当、インセンティブを分けて確認させてください。

採用時の職位、等級、期待役割、評価で重視される成果指標を教えてください。

初年度年収と通常年度年収で、賞与対象期間や評価期間に違いがあるか確認したいです。

平均残業時間、繁忙期、固定残業時間、超過分支給について教えてください。

案件配属、出張、常駐、リモートワーク、稼働率の考え方を確認させてください。

テンプレート

応募前に整理する自己メモ

現職年収:基本給、賞与、残業代、手当、インセンティブを分ける。

希望条件:最低年収、納得年収、理想年収を分ける。

経験棚卸し:業界知識、業務改善、PM、IT、営業、企画、会計、人事、法務の成果を書く。

成果実績:売上、利益、コスト削減、工数削減、導入効果、マネジメント人数を数字で整理する。

確認事項:職位、案件領域、評価基準、残業、出張、賞与、昇格スピードを質問リストにする。

コンサルタントが向いている人・慎重に確認したい人

コンサルタントは、短期間で課題を理解し、論点を整理し、顧客に伝わる形で提案・実行支援する仕事です。高い年収を狙いやすい一方で、成果責任、学習量、資料作成、顧客対応、納期プレッシャーもあります。

観点 向いている可能性がある人 慎重に確認したい人
仕事の進め方 課題整理、仮説検証、資料作成、議論が得意 曖昧な課題や短納期が苦手
働き方 案件ごとの変化や学習を楽しめる 安定した業務範囲を重視したい
年収 成果責任と引き換えに高い報酬を狙いたい 固定的な勤務時間と負荷の低さを優先したい
キャリア 専門性を広げ、マネージャー以上を目指したい 専門領域を大きく変えたくない

転職Tips

年収だけでファームを選ばない

コンサル転職では、年収の高さに加えて、案件領域、育成体制、評価基準、マネージャーの支援、残業、出張、昇格スピードを確認しましょう。入社後に伸びる環境かどうかが、長期的な年収に直結します。

まとめ:コンサルタントの年収は高水準。ただし職種・職位・提示条件で差が大きい

厚生労働省 job tag では、経営コンサルタントの賃金(年収)は1,134.6万円、ITコンサルタントは889万円とされています。民間給与所得者全体の平均給与478万円、正社員平均545万円と比べると、コンサルタントは高年収を狙いやすい職種です。

ただし、転職で重要なのは平均年収そのものではなく、自分に提示される職位、基本給、賞与、固定残業代、評価基準、案件領域、働き方です。求人票の上限年収だけで判断せず、オファー面談で内訳と条件を確認しましょう。

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