LTVとは、【顧客から生涯にわたって得られる利益】のことで、「顧客生涯価値」と呼ばれる。Lifetime Value（ライフタイム・バリュー）の頭文字をとったもの。ある顧客が企業と取引を開始してから終了するまでに、どれだけの利益をもたらすかを示す指標である。LTVが重視されるようになった背景には市場の飽和が挙げられる。成熟した市場で企業を成長させるには、新規需要の喚起は難易度が高く、新規顧客の獲得と合わせて既存顧客の維持・拡大による収益拡大が求められている。「1:５の法則」「5：25の法則」に見られるように、新規顧客獲得よりも既存顧客の維持・拡大は企業にとって重要な事項であり、収益状況の把握のためにLTVが用いられる。LTVは下記計算式で求められることがある。
LTV ＝ 購入単価 × 粗利率 × 購入頻度（回／年）× 継続期間（年）
従って、商品単価の値上げやセット売りなどによる購入単価の上昇、粗利の改善、リマインドメールの配信による購入頻度の改善、コストを適正に下げる、などによってLTVを向上させることができる。また、サブスクリプション形態においては解約率を下げることも重要である。
