「健康運動指導士の資格を取ろうか迷っている」
「健康運動指導士の仕事内容を知りたい」
「健康運動指導士の取得方法を知りたい」
上記のお悩みはありませんか?
これから運動指導を仕事にしたいと考えている人にとって、どの資格を取るかは悩ましい問題です。
私もトレーナーの資格を取得する際には種類が多くて迷いました。
健康運動指導士はフィットネスの基礎知識をもっているだけでなく医学的な視点からもアプローチできる高度専門職です。取得難易度は高く、片手間に取れる資格ではありません。
だからこそ挑戦する前に取得後の働き方も気になるところ。
そこで本記事では、健康運動指導士の仕事内容や取得方法についてわかりやすく解説します。
最後まで読めば健康運動指導士の資格について理解でき、今後の資格選びに役立つはずです。
試験合格のコツもお伝えしますので、興味のある方はぜひご覧ください。
健康運動指導士とは医学的な知識をもつトレーナー
運動指導に必要な資格は日本だけでも複数あります。
例えば、スポーツプログラマーやアスレティックトレーナー、パーソナルトレーナー、ヨガインストラクターなど。
同じ運動指導者でも資格によって得意分野は異なります。
その中でも、医学的な知識をもち、健康な人だけでなく病気の治療で運動療法を指導できる「健康運動指導士」とはどのような資格なのか、特徴をまとめました。
公益財団法人健康・体力づくり事業財団の認定資格
健康運動指導士は、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が認定する民間の資格です。
過去には厚生労働省が認定する国家資格にする動きもあったそうですが、現在は公益財団の管理になっています。
保健医療関係者と連携して業務をおこなう
医師や看護師、管理栄養士などの医療スタッフと一緒に働くことを想定してカリキュラムがつくられています。特に高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を予防するための運動をサポートできるので、国の医療費削減に貢献できる存在として大きな期待が寄せられています。
登録者数は全国で18,283人
財団の公式ページによると、令和3年12月1日現在、健康運動指導士として登録されている人は、全国で18,283人です。
女性が11,648人、男性が6,635人で女性の割合が多くなっています。
他資格のスポーツプログラマーは登録者が3,233人なので、6倍くらいの差です。
健康運動実践指導者の上級資格
健康運動指導士とよく似た資格で、健康運動実践指導者もあります。
健康運動指導士があれば健康運動実践指導者の資格は不要です。
「指導士」はプログラムの作成と指導が両方できるのに対し「実践指導者」は指導だけしかできません。
それぞれの資格をもったスタッフが2人いる職場なら、「指導士」が立案したプログラムを「実践指導者」が適切に指導する、といった役割分担ができます。
健康運動指導士の資格をもっていればプログラムの作成から指導まで全てできるので問題ありません。
健康運動指導士の仕事
健康運動指導士のメインとなる仕事は次の3つです。
- 健康状態の評価
- 個別運動プログラムの作成
- エクササイズの指導
それぞれ詳しく解説します。
健康状態の評価
まず対象者の健康状態を正しく理解することが必要です。
体組成や柔軟性、筋力、持久力といったフィットネス系の体力測定を実施して運動レベルを確認します。
健康診断の結果から病気の有無、医師の所見もすべて把握しなくてはいけません。
特に他のトレーナーと違うのは、健診結果を読めることです。
血液検査の各項目の意味や心電図の見方、薬の種類と効能など医療スタッフと同等の知識をもって、対象者の健康状態を正しく評価します。
個別運動プログラムの作成
評価ができたら、対象者がより良い健康状態になるための運動プログラムを作成します。
運動処方としてプログラムを考える際は次の4つを明確に提示します。
- 運動の頻度
- 運動の強度
- 運動の時間
- 運動の種類
FITTの原則と呼ばれるもので、アメリカスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインです。
週に何日、どのくらいの負荷で、何分、何をやるのかを明確に提示します。
例えば、「週に5日、心拍数が120程度になる強度で、30分のウォーキングをする」といったプログラム。
他にもストレッチやバランストレーニング、脳機能向上エクササイズなども対象者の状況に合わせて適切なプログラムを作成します。
エクササイズの指導
プログラムを作成したら、対象者が正しくできるように各エクササイズを丁寧に指導します。
インストラクションの能力が求められる場面です。
専門用語を使わずに、いかにわかりやすく伝えられるかが重要。
モチベーションアップにつながる声がけや、楽しさを感じてもらえるような雰囲気づくりも運動指導のひとつと捉えます。
私の実体験として、上から目線の指導者はうまくいきません。
多くの人は偉そうに指導されることを嫌います。
あなたが運動指導者を目指すのであれば、上から物を言う指導ではなく、対象者の悩みを共感してあげて、寄り添いながら一緒に問題を解決していける人になってほしいと思います。
勤務先によって仕事内容は変わる
勤務先によっては運動指導の他に施設運営に関わる全ての業務を担当することもあります。
パソコンを使った事務作業や営業活動も指示されるかもしれません。
マネジメントの能力があれば会社から認められて管理職に昇進するパターンも。
健康運動指導士だからといって運動指導しかできなければ困ることが多いと思います。
社会人としての最低限のビジネスマナーや技能は身につけておきましょう。
健康運動指導士の給与事情
求人サイトの情報をみると、健康運動指導士の平均年収は約313万円となっています。
日本の平均年収と比べると低い傾向です。
ただ、正社員かアルバイトかによっても大きく収入は変わりますので、参考程度にしたほうがよいでしょう。
例えばフリーのパーソナルトレーナーとして働くなら歩合制で収入を得られるので、やる気と人気次第では高収入も可能です。
はっきり言えるのは「資格をもっている人の方が優遇されやすい」ということ。
高い収入を得られるかどうかは、資格の有無とあなたの能力次第で変わっていきます。
健康運動指導士の活動範囲は広い
健康な人だけでなく、生活習慣病の治療中の人や高齢者でリスクの高い人にも安全に運動指導ができるので、健康運動指導士が働ける場所は様々です。
公益財団法人健康・体力づくり事業財団のホームページによると主な働き先は次のとおり。
- フィットネスクラブ
- 病院、診療所
- 介護施設
- 健康保険組合
- 保健所
- 学校
- フリーランス
フィットネスクラブの中でも医療法人が運営するメディカルフィットネスは健康運動指導士がいなければ成立しないほど重要な役割があります。
なぜなら医療法42条認定施設の条件に「健康運動指導士または同等の知識をもつスタッフを配置すること」と記載されているから。
就職先を探すならメディカルフィットネスも良い選択肢となるでしょう。
健康運動指導士をとるメリット・デメリット
健康運動指導士を主なメリットは次のとおりです。
- 超高齢化社会の日本では需要が増えていく
- 指導できる範囲が広がる
- メディカルフィットネスで働きやすい
日本はこれからも高齢化が続きます。
そうすると健康に不安のある高齢者、病気をもっている人が多くなり、医学的な知見がある健康運動指導士の需要はますます増えるはずです。
もし一般のトレーナー資格しか持っていなければ、高リスクの人へ運動指導することはとても不安だと思います。
医療法人が運営するメディカルフィットネスは積極的に健康運動指導士を採用しているので、資格をもっていれば就職の際に大変有利です。
健康増進のサポートを第一と考えるなら健康運動指導士は最適な資格と言えます。
一方デメリットとしては、
- ビジネスボディメイクには弱い
ところがあげられます。
基本的には厚生労働省が推奨している運動指針をベースとしているので「1ヵ月で美ボディに!」といったYouTubeやSNSで話題になるようなプログラムは作りません。
なぜなら健康運動指導士は国レベルで認めているエビデンスがない指導はできないから。
ただ、それだけ高い質の運動指導ができるので、周りからの信頼は厚く、幅広い需要があります。
健康運動指導士の取得方法
指定の認定試験に合格すれば健康運動指導士の資格を取得できます。
ただし誰でも試験を受けられるわけではありません。
以下に資格取得に関する情報をまとめましたので、必要条件などを確認しましょう。
認定試験を受けるための条件は2つ
次のどちらか条件を満たせば認定試験を受けられます。
- 養成講習会を受講して修了する
- 養成学校の講座を修了する
講習会や養成校の認定いずれも管理は公益財団法人健康・体力づくり事業財団です。
養成講習会を受講できる人
「1.養成講習会を受講して修了する」を選ぶ場合、今のあなたの状況によって必要な単位が異なります。
104単位コース:歯科医師、看護師、准看護師、助産師、薬剤師、栄養士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師のいずれかの国家資格があり、4年制大学の卒業者。
70単位コース:医師、保健師、管理栄養士。
51単位コース:4年制体育系大学(教育学部体育学系を含む)卒業者(卒業見込みも可)。
40単位コース:健康運動実践指導者、スポーツプログラマー、アスレティックトレーナー、フィットネストレーナー、GFIエグザミナー、GFIディレクター。
私は体育大の出身なので51単位を受講しました。
講習科目
講習の項目は運動の基礎知識から栄養のことまで多くを学びます。
例えば次のような科目です。
健康管理概論 | 健康づくり施策概論 | 運動プログラムの実際 |
運動負荷試験 | 生活習慣病概論 | 運動行動変容の理論と実際 |
運動とこころ健康増進 | 栄養摂取と運動 | 運動生理学 |
機能解剖とバイオメカニクス | 体力測定と評価 | 健康づくり運動の実際 |
運動障害と予防 | 救急措置 | 他 |
運動指導だけでなく、生活習慣病のことや国の施策についても学習します。
受験費用
講習会にかかる費用は次のとおり。
104単位:288,750円(税込)
70単位:213,950円(税込)
51単位:160,050円(税込)
40単位:133,650円(税込)
養成学校に通う場合は学費が必要です。
認定試験の受験料は13,619円(税込)。
また、合格後には登録料24,200円(税込)が必要で、資格の有効期限は5年となっています。
合格率
令和4年におこなわれた試験の合格率は総計60.4%でした。
受験すれば誰でも受かる資格ではなく、努力して勉強しなければ合格できません。
資格更新の手続き
健康運動指導士の資格有効期限は5年です。
更新料として22,000円(税込)が必要となっています。
5年の間に、講習会へ参加したり研究を発表するなどして単位をとらなくてはいけません。
たとえ資格の更新がなかったとしても、新たな情報を学び続けることはとても大切です。
資格試験に合格するコツは「読む」
試験に合格するコツは、とにかくテキストを繰り返し読むことです。
なぜなら試験はマークシート式の選択制だから。
テキストの文章が何となく頭に残っていれば、選択問題を見た瞬間に記憶が呼び起こされて、正解が絞れます。
私はテキストの最初から最後まで、1文字も飛ばさずに10回以上黙読を繰り返しました。
文章の意味がわからなくても3回はとにかく読む。
4回目からは不明な箇所で立ち止まって、調べて、理解できたら進むという作業の繰り返しです。
実際に私はこの方法で勉強して、資格試験は全て合格しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
健康運動指導士は対象者の健康状態に合わせて安全で効果的な運動プログラムを作成し、適切な指導ができる高度専門資格です。
健康の意識が高まる日本において今後も需要が期待できる将来性のある資格といえるでしょう。
平均給与は高くありませんが、やりがいのある仕事です。
フィットネスクラブだけでなく、病院や健診センターなどの医療関係の施設でも働けます。
特にメディカルフィットネスは需要が多いのでおすすめ。
認定試験は簡単ではありませんが、テキストを読み込んで勉強すれば誰でも合格できます。
もしあなたが「世の中に健康な人を増やしたい」「病気で悩む人を救いたい」と考えているなら、健康運動指導士はとても有意義な資格となるでしょう。
現在トレーナーの方も、これから運動指導者になりたいと考えている人も、ぜひ健康運動指導士の取得を検討してください。
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