「レジュメの書き方がわからない・・・」
「実習で提出するレジュメが合格しない・・・」
「レジュメの作成だけで膨大な時間がかかる・・・」
理学療法士を目指すあなたに、上記のようなお悩みはありませんか?
きっと多くの学生が「臨床実習はきつい」「レジュメの作成が大変」といった経験があると思います。レジュメは何十件もある症例記録をA3用紙にまとめる作業です。まとめ方にはルールがあり、相手に「伝わる」文章を書かなくてはいけません。
にも関わらず、学校では文章の書き方を学ぶ機会が少ない。実習はよくできたとしても、レジュメの書き方で不合格になるケースもあります。
そこで本記事では、理学療法士に役立つレジュメ作成の書き方をわかりやすくまとめました。「何を書けばいいのか」「どんな風に書けばいいのか」を紹介します。レジュメ作成で何を書いたらいいかわからない人は、ぜひ最後までご覧ください。
理学療法士のレジュメとは
レジュメとは、文章を要約したものです。レジュメをつくる目的は重要な点や必要事項をわかりやすく整理して、簡潔にまとめること。理学療法士であれば、実習結果や研究内容、症例報告などの要旨をレジュメとしてまとめて、先生や病院へ提出します。
どんなに理学療法の知識や技術があっても、レジュメの書き方がよくないと、周りからの評価は上がりません。理学療法士は、ルールに沿ってわかりやすいレジュメをつくれる「文章力」も必要なのです。
理学療法士のレジュメ構成
それでは、レジュメの書き方を解説します。施設によって違いはありますが、一般的に使われるフォーマットを参考に進めます。
まずレジュメで大事なことは「項目」です。何を書くのか、という部分。項目が不足していると、文章とか中身の前に不合格となるでしょう。
以下で解説する項目が入っていればまず問題ありません。あなたのレジュメに不足はないか確認しながらお読みください。
題名・所属・氏名
最初に「題名」「所属」「氏名」を記載します。題名を見ただけで今回の報告内容がわかるくらい簡潔に書くことがポイントです。提出先から指定がある場合は従いましょう。
- 題名・・・左股関節痛を呈する50代女性に対する理学療法介入
- 所属・・・○○大学△△部2年
- 氏名・・・理学太郎
はじめに
「はじめに」はレジュメの導入部分で、次の内容を書きます。
- どのような症例に対して
- どのような理学療法をおこなったのか
最初に問題提起と解決法を示し、レジュメ全体で言いたいことがわかるようにします。ポイントは、あたながもっとも大事だと考えた点のみを簡潔に記載することです。情報が多すぎる文章は見にくくなってしまうので、思い切って余計なことは削りましょう。
症例紹介
症例紹介は、対象者の情報を書きます。大きく分けると「一般情報」「医学的情報」「社会的情報」に分類され、それぞれ該当する情報を記載します。
一般情報
一般情報には次の事項を記入します。
- 性別
- 年齢
- 身長
- 体重
- BMI
- 主訴
など基本的な情報です。プライバシーに配慮する必要があるため、年齢は「○○歳代」としておきます。身長や体重は不要のケースもありますが、考察する際に必要な要素となる場合は書いておきましょう。
主訴は患者の痛みなどの訴えを記入します。
【記載例】 性別:男性 |
医学的情報
医学的情報には、主に以下の項目を記載します。
- 診断名
- 障がい名
- 現病歴
- 既往歴
- 画像所見
- 服薬
- 他者情報
診断名には忘れずに部位も記入します。
NG:股関節痛 OK:右股関節痛 |
障がい名は上記診断より見られる症状を書きます。
「感覚障害」「麻痺」など |
現病歴は簡潔に必要なことだけを書いてください。手術をしていたら術式も記入します。
既往歴も、今の症状の危険因子となる可能性があることを記載し、明らかに関係ないことは省いたほうがわかりやすい場合があります。例えば、脳梗塞の症例だった場合、子どもの頃の足首捻挫の既往歴は不要として問題ないでしょう。
画像が手に入れば掲載します。
服薬があれば記載しますが、今回のレジュメの目的と関係のないことは省きます。問題が薬にあることをアピールする場合には書いておきます。
この患者に関わる主治医や看護師、作業療法士、言語聴覚士など他部門からの情報を得られるとより良いレジュメとなります。できるだけ情報を集めましょう。
社会的情報
社会的情報に記載する項目は以下。
- 家族構成
- 家族の希望
- 本人の希望
- 発症前生活
家族の意向や在宅復帰の可否など家族関係を記入することで治療の方向性が定まります。家族の中で意思決定ができるキーパーソンは誰なのかも明確にしておきましょう。また、本人の希望と客観的に必要だと思われるニーズは別です。
【記載例】 家族構成:両親、妹と同居。母親がキーパーソン。 |
評価
評価は、患者によって記載する内容が変わります。初期評価と最終評価を比較する場場合は左右に分割して記載するのが一般的です。整形外科的疾患の場合、例えば次のような評価があります。
- 問診
- 炎症症状
- 画像所見
- 疼痛検査
- アライメント
- 筋緊張
- 形態測定
- ROM
- MMT
- 持久力テスト
- 整形外科テスト
問診
問診では、身長や体重、BMIなどの基本情報から、病気やケガを負った発生時期、発生機序などを明確にします。
炎症症状
患部に熱感や発赤、腫脹があるかを記載します。
画像所見
X線やMRIの所見を確認し、軟部組織の損傷の有無を記載します。
疼痛検査
どのような場面で痛みが発生するのか、圧痛の有無や運動時痛を確認して記載します。
アライメント
脊柱のカーブ、側弯の有無、O脚X脚、Q-angle、など静的アライメントと、スクワット動作中の関節の状態といった動的アライメントを記載します。
筋緊張
各部位において「筋緊張低下」「亢進」を判断して記載します。
形態測定
形態測定は、もともとの構造を調べること。棘果長だったり大腿長によって脚長差がないかなどを確認します。
ROM
患者の状態に必要な部位な関節可動域を調べて記載します。
MMT
筋力が正常に働いているか、徒手筋力検査をおこなって結果を記載します。
持久力テスト
患者がスポーツ復帰を望む場合などは持久力テストをおこなって、有酸素的体力の状態を記録します。
整形外科テスト
パトリックテストやトレンデレンブルグテスト、ラックマンテストなど患者に必要なテストをおこなって、結果を記載します。
問題点
評価から問題点を抽出します。注意点は以下。
- 重要な点から書く
- 多くの面から書く
- 評価にない情報を書かない
問題点はいくつも見つかるはずですが、重要だと思う点から順番に記載します。また、身体の機能面だけにとらわれず、認知の問題や精神の問題の可能性も考えます。ありがちな間違いは、これまでの評価や情報では出てこなかった項目を問題点として挙げること。レジュメは論理的に書く必要があり、論理が破綻する書き方はNGです。
治療プログラム
評価から問題点を抽出したら、治療プログラムをまとめます。記載する項目は2つ。
- 目標設定
- 理学療法
目標設定は長期目標(LTG)と短期目標(STG)をつくるのが一般的です。注意点はLTGとSTGの関係性がズレないこと。例えばLTGが股関節屈曲ROM120°なら、STGは股関節屈曲100°といった関係です。
理学療法は、抽出した問題点を改善させる有効な手段を記載します。「筋力増強訓練」「歩行練習」「関節可動域訓練」などが当てはまります。
考察
最後に考察です。これまでの情報からあなたはどう考えたのかを記載します。ポイントは以下。
- どんな症例に対して
- どのような観点から
- 何をした
- その結果どうなった
- なぜこの結果になったと考えるか
- 反省点は
- 今後どうしていくか
などをまとめて記載します。3~5は複数あるかもしれません。
「Aという問題に対して○○をおこない、■■という結果であった。その原因は△△と考えられる。」
「Bという問題に対して○○をおこない、■■という結果であった。その原因は△△と考えられる。」
といった具合に。自分の考えをシンプルに書くだけです。考察が難しいと言われますが、先輩方のレジュメをたくさん読むことでイメージできます。
まとめ
まとめとして、今回のレジュメの結論を短く整理して、もう一度記載します。また、謝辞を最後に書く場合もあります。今回担当した患者様やご家族、指導してくれた先生や先輩に感謝の言葉を記載しておくと読む人に好印象を与えることができるでしょう。
参考文献
今回のレジュメ作成に当たり参考にした文献を記します。一般的には雑誌であれば「著者名・表題・雑誌名・巻号・頁・発行年」を記します。書籍であれば「著者名・本名・版・出版社・発行年」が必要です。ネットからの情報であれば「報告元・入手先(URL)・題名・参照日」などを記載しておきましょう。
理学療法士のレジュメ作成のコツ
ここまでレジュメの書き方について項目ごとに解説してきました。最後により良いレジュメにするためのコツを補足しておきます。うまく書けないときにぜひ参考にしてください。
わかりやすい文章の書き方
理学療法士で文章の書き方を教えてもらった人は少ないのではないでしょうか。レジュメやレポートを書かされるのに、文章の書き方を教えてもらえないツラい状況だと思います。
ここでは、数ある文章の書き方のうちもっとも有名な「PREP法」をご紹介します。これを意識するだけでレジュメの読みやすさが各段と上がります。
PREP法とは結論を先に書いてから理由を述べる手法で、以下の流れで書いていきます。
- 結論・主張 Point
- 理由・根拠 Reason
- 具体例 Example
- 再度結論 Point
言いたいことを先に書いて、どうしてそう言えるのか理由を具体例と一緒に記載します。
例えば次のような書き方です。
結論・主張
変形性膝関節症には股関節周囲筋へのアプローチが重要だ。
理由
なぜなら、股関節周囲筋が弱化していると歩行時やスクワット時にknee-in、toe-outの不良動作が発生し膝関節の負担が増えるから。
具体例
実際に、89名の内側膝変形性関節症患者の股関節筋力を調べた研究によると、評価されたすべての股関節の筋肉群で有意な筋力不足があると報告されている。
結論・主張(再)
変形性膝関節症のリハビリテーションプログラムには股関節強化運動を含めるべきである。
・・・といった流れで文章を書いていく手法です。ライターなら誰でも知っている文章の書き方の基本。きっとレジュメを書く際にも役立ちます。PREP法だけは覚えておいてください。
参考文献を探す方法
レジュメはもちろん、論文を書く際にも参考文献を探す作業は必須です。「文献ってどうやって探せばいいの?」という学生もいるのでないでしょうか。ここではインターネット上で読める文献データベースをご紹介します。
PubMed
PubMedは、アメリカのNCBIが運営する文献検索サイト。世界の主要医学雑誌に掲載された文献を無料で検索できます。
医中誌
医中誌は、国内の医学文献を探せるサイト。医師もよく使うデータベースで有料契約が必要です。
メディカルオンライン
メディカルオンラインは、会員制の有料サイト。日本の学会誌や学術専門雑誌の文献を検索できます。
CiNii
CiNiiは、一部有料ですが基本無料で利用できるサイト。日本の学術刊行物や大学研究、国立国会図書館の雑誌記事データベースなどを検索できます。
その他にも文献検索サイトはいくつもあります。学校や病院の図書館も活用しながら、質の高い論文を見つけてください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は理学療法士のレジュメ作成の基本を解説しました。レジュメに書く代表的な項目を再度確認しておきます。
- 題名・所属・氏名
- はじめに
- 症例紹介
- 評価
- 問題点
- 治療プログラム
- 考察
- まとめ
- 参考文献
実には、提出先の学校や病院で決まったルールがあるはずです。指示があればその通りに書く必要があります。わかりやすい文章を書くにはPREP法を意識することが有効です。
書き方に迷ったらこの記事を読み返したり、先輩方のレジュメを読み込んだりして、わかりやすいレジュメを作成してください。
ちなみに、レジュメやレポート作成に大変役に立つ書籍を理学療法士になりたい方・なった方必見!おすすめの書籍10選!の記事で紹介していますので合わせてご覧ください。
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