「水泳インストラクターになりたい」
「水泳インストラクターは稼げないの?」
「水泳インストラクターの将来性はある?」
上記のようなお悩みはありませんか?
水泳が好きな人なら、将来、水泳を教える仕事がしたいと思うのではないでしょうか。プレイヤーとしてスポーツを楽しんでいた人は、そのスポーツを職業にしたい、教える側になりたい、と思うのは自然の流れです。スポーツでなくても好きなことを仕事にしたいという理想をもっている人は多いでしょう。
でも現実的に考えると、水泳のインストラクターは実際どのくらい稼げるのか、将来性はあるのか、心配なところ。いくら大好きな水泳を仕事にできても、給料が少なすぎて生活できないのは困ります。
そこで本記事では、水泳インストラクターの将来性について整理しました。水泳インストラクターのメリットやデメリット、平均年収を上げる方法、仕事内容などもわかりやすく解説します。
最後まで読んで頂ければ、水泳を仕事にする不安を解消できるはずです。水泳を仕事にしたいと考えている人はぜひ参考にしてください。
水泳インストラクターとは
水泳インストラクターとは、「水泳」を「指導=インストラクション」する職業のこと。一般の人からアスリートまで、指導する対象者はさまざま。年齢も子どもや大人幅広い世代に水泳を教えることが仕事です。まずは水泳インストラクターの基本的な情報を解説します。
必要な資格
「水泳インストラクターになるにはどんな資格が必要?」
やろうと思えば、特殊な資格がなくても水泳インストラクターとして活動できます。
というのは、車の免許や医師免許と違ってインストラクターは免許制ではないからです。近所のおじちゃんが子どもたちに水泳教室を開いて教えても、法的に問題はありません。
しかし、質の良い指導、安全な指導をおこなうためには高度な知識と技術が必要で、そのための専門資格は存在します。例えば
- 基礎水泳指導員
- 水泳教師資格
の2つが代表的です。
基礎水泳指導員
基礎水泳指導員は「公益財団法人日本水泳連盟」が認定する専門資格です。水泳インストラクターに必要なスキル全般を学べます。日本で活動する指導者は、基礎水泳指導員の資格を保有していることが大半です。
水泳教師資格
水泳教師資格は「公益財団法人日本スポーツ協会」公認の資格です。より専門的な知識やスキルが求められ、水泳インストラクターのプロフェッショナルを目指す人向けと言えます。
働く場所
水泳インストラクターは主に次のような職場があります。
- スイミングスクール
- フィットネスクラブ
- 学校
求人が多いのは、フィットネスクラブやスイミングスクールです。プールで水泳教室を担当したり、アクア系のレッスンをおこなったり、専門職として活動できます。
また、学校で生徒に水泳を指導する仕事もあります。通常は学校の先生がプールも指導しますが、先生レベルでは本格的な指導はできません。水泳部などで本気で水泳をがんばりたい子どもたちには、外部講師として専門スキルを活かすことができます。
求められる知識やスキル
水泳インストラクターとして活躍するには、泳げること以外にも、多くの知識やスキルが求められます。例えば
- 水泳の科学
- 人体の知識
- 競技規則
- 水泳指導法
- 安全対策
- コミュニケーション能力
- アクアビクスの知識やスキル
など。
水の中は一歩間違えれば生命に関わるリスクの高い環境です。水泳インストラクターには、指導だけでなく、安全管理なども含めた幅広い専門能力が求められます。
水泳インストラクターの平均年収
「水泳インストラクターになって生活できるの?」
水泳インストラクターの平均年収は約350万円と言われています。日本の平均年収が約433万円なので、やや低めの相場です。年代によって多少変わりますが、高収入の仕事ではありません。
ただ、水泳インストラクターが特別ということではなく、フィットネス業界全体の平均年収が低い傾向にあり、業界としては普通です。
平均年収が低めの理由は、雇用形態の多様性があげられます。つまり、正社員として勤務する人より、アルバイトや契約社員、業務委託といった働き方をする人が多いということです。
正社員になると水泳を教える業務の他にも、事務仕事や管理業務など、さまざまな仕事をしなくてはいけません。純粋に水泳インストラクターとして働きたい人は、正社員を選ばない選択をしています。
このように個人によって収入は大きく変わるため、平均年収は参考程度の数値としておいたほうがよいでしょう。
水泳インストラクターが年収を上げる方法
水泳インストラクターが年収を上げるためのポイントは以下の3つです。
- 正社員として働く
- 資格を取得する
- フリーになる
それぞれ解説します。
正社員として働いて安定収入を得る
もっともシンプルに、安定して収入を得る方法は、フィットネスクラブを運営している企業で、正社員として働くことです。
正社員であれば、固定給の他に残業代やボーナス、各種手当、社会保険、交通費などが支払われます。企業によっては毎年少しずつ昇給する場合も。
アルバイトや契約社員だとそうはいきません。給料も安く、契約期間が終了すればそれまで。
正社員であれば、よほどの問題を起こさない限りは働き続けられます。
ただし、正社員になるとインストラクターの仕事の他にも様々な業務を指示されます。興味のないことや嫌いなこともやらなくてはいけません。水泳インストラクターとしてだけ働きたい人は、正社員にはならないほうが良いでしょう。
資格を取得して価値を上げる
専門資格を取得すれば、水泳インストラクターとしての価値を上げることができ、それだけ収入を増やせる可能性が広がります。
企業に就職するにしろ、フリーで働くにしろ、あなたの価値=収入です。価値というのは数が少ないほど高くなるもの。
例えばあなたが採用担当者だとしたら、次の2人のうちどちらを採用するでしょうか。
- 小さい頃から泳ぎが大好きな人
- 水泳指導者の資格を3つ取得している人
多くの人が2を選ぶはずです。理由は、小さい頃から泳ぎが大好きな人というのは何もめずらしくないから。資格を取得して少数派になることが、水泳インストラクターの収入を増やすことに繋がります。
フリーになって高単価で契約する
最後はフリーの水泳インストラクターとして高単価でクライアントと契約をする方法です。フリーというのは、個人事業主のこと。誰にも雇われることなく、自分で収入をコントロールできます。
ただし、フリーとして高収入を得るためには、並外れた上級スキルが必要です。スキルだけでなく、クライアントを獲得する営業能力や人望も重要。決して簡単な道ではありません。
大変ではありますが、実力次第でいくらでも稼げる点は魅力です。実際に水泳インストラクターとして高収入を得ている人の多くは独立してフリーで活動しています。
水泳インストラクターになるメリット
ここまで読んで、水泳インストラクターで稼ぐのは大変そうだな、と感じる人もいることでしょう。しかし、もう少し広い視野で水泳インストラクターという職業を考えることも重要です。
ここからは水泳インストラクターになるメリットについて見ていきましょう。主なメリットは次の3つです。
- 好きなことが仕事になる
- 需要が多い
- 育てる喜びを感じられる
- 働き方が豊富
ひとつずつ解説します。
好きなことが仕事になる
水泳インストラクターになる最大のメリットは、大好きな水泳を仕事にできることでしょう。水泳が嫌いだけど、水泳の仕事がやりたい人はいないはずです。
水泳が好きな人が水泳を教えるわけですから、大げさに言えば、遊びながら給料がもらえるようなもの。仕事をしている感覚はないかもしれません。
人生の価値観によっては、嫌いなことでも給料が高いほうがよいと思う人もいます。むしろ好きなことを仕事にできる人は少数です。
水泳好きであれば、水泳インストラクターという職業につくことで、好きなことを仕事にできます。
需要が多い
子どもから高齢者まで、需要が多いのもメリットのひとつです。
「泳げるようになりたい」という欲求は大昔から現代も変わらずあるもので、おそらくこれからもあるでしょう。どんなにAIが発達しても、水泳インストラクターの仕事をAIができるようになるとは思えません。できるとしても遠い未来のことではないでしょうか。
年代でいえば幼児から高齢者まで幅広く需要があり、レベルでいえば水泳が初めての人からオリンピック選手まで指導対象者がいます。
水泳インストラクターは需要がなくて困ることはないでしょう。
育てる喜びを感じられる
これは水泳に限りませんが、育てる喜びを目の前で感じられるのも、メリットです。
泳げない人が泳げるようになったり、遅かった人が速く泳げるようになったり、あなたの指導で生徒が成長していく姿をみるのは、大変うれしいもの。
なぜなら、人は「育てる」ことに魅力を感じるようにできているから。例えば、ひまわりの種をまいて、花が咲いたらうれしいし、ゲームのロールプレイングゲームで主人公のレベルアップも楽しい。
水泳インストラクターになれば「育てる」喜びを毎日感じることができます。
働き方が豊富
さまざまな働き方ができるのも魅力的です。
正社員でひとつのスポーツクラブで働いてもいいし、アルバイトやパートで複数の職場で働いてもいい。水泳を教える技術があればどこだって働けます。
雇われるのが嫌いなら、独立して水泳選手やスイミングクラブと個人契約する働き方も。契約条件はあなたの生活パターンにあわせて自由に決められます。
水泳インストラクターは職業人と同じで、技術や知識が豊富であれば、働き方を選べる魅力的な職業です。
水泳インストラクターになるデメリット
「水泳インストラクターが不利なことはある?」という心配もあるでしょう。ここからはデメリットについて解説します。水泳インストラクターのデメリットと言える点は以下の2つです。
- 身体がきつい
- 年収が低い
それぞれ解説します。
身体がきつい
水泳インストラクターは、身体を酷使するきつい職業です。健康でなければできませんし、長年続けるのはとても難しい仕事といえます。
20代や30代のうちは体力があり健康状態に問題もないでしょう。でも40代、50代になって同じように水泳指導をおこなうとなると、体力面や健康面で心配なことが増えてきます。
水泳インストラクターは身体が資本の仕事。肉体的なきつさはデメリットのひとつです。
ただ、働き方を工夫すれば身体のきつさは対応できます。
例えば、自分で水泳指導するだけでなく、インストラクターを育てる講師業やスタッフを管理するマネージメント業務にシフトするなど。
身体のきつさから頭のきつさに変えていく働き方もできます。
年収が低い
前述しましたが、水泳インストラクターの平均年収は約350万円で、日本人の平均より低い水準です。高収入を得ることは難しいところはデメリットと言えるでしょう。
そもそもフィットネス業界全体が高収入を得られる仕組みにはなっていません。アルバイトやパートで働く人も多い世界です。お金を稼ぎたい!高収入を得たい!という価値観の人は、他の業界を選んだほうが合理的といえます。
ただし、水泳インストラクターとして生活ができないくらい、収入が少ないわけではありません。需要は多くあり、資格を取得することで収入アップが期待できます。
まとめ:水泳インストラクターの将来性
最後にひと言でまとめると「水泳インストラクターの将来は明るい」です。
ここまで見てきたように、水泳インストラクターの平均年収は低めで、身体的にきつい職業といえます。ですが、好きなことを仕事にできる価値はとても高く、働き方を工夫すれば高収入も不可能ではありません。何より、水泳を教えてほしいという需要は今後もなくなることはないでしょう。
あなたに実力さえあれば、子どもたちに泳ぎ方を教えたり、アスリートに高度スキルを提供したり、あらゆる年代、あらゆるレベルの人に水泳の楽しさを伝えられます。
今後AIの発達によって、誰でもできる仕事はAIが請け負うことになりますが、水泳インストラクターは専門職であり、AIが代わりになるとは考えにくい。
将来性に心配はいりません。働き方はさまざまで、収入面は実力次第です。
あなたも好きなことを仕事にできる水泳インストラクターという仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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