【業界別】フランチャイズの開業資金・費用を徹底解説

「フランチャイズの開業にはどのくらいの費用がかかるの？」
「フランチャイズ開業資金の内訳は？」
「開業資金はどうやって調達するの？」

上記でお悩みではありませんか？

実際に現状「フランチャイズ 開業資金」と検索しても、会社経営の経験がない人が執筆した信憑性に欠ける記事や企業が作成したPR記事しかなく、これらの情報を鵜呑みにするのはやや危険です。

パーソナルジムの実店舗「ダイエットパートナー」の運営も行い、数々の健康改善のお手伝いをしている株式会社FiiTが、フランチャイズの開業資金について執筆しました。

この記事を読むことで、フランチャイズの開業資金について詳しく知ることができます。また開業資金の内訳や調達方法についても簡潔に執筆したので、ぜひ参考にしてみてください。

フランチャイズの開業に必要な資金

フランチャイズ事業の開業に必要な資金は、200万円〜3,000万円です。フランチャイズ事業と一言に表しても、業種やビジネスモデルによって開業資金の額には大きな差が生まれます。

また店舗をフランチャイズ本部で設立する場合とオーナー側が設立する場合で、数千万円の差が出るので注意が必要です。店舗の規模が大きくなるほど、必要な資金も増えるので、よく確認しておく必要があります。

フィットネス業界を例にあげると、一般的にフィットネスクラブのような大規模施設を要する形態は必要資金が非常に高いです。反対にパーソナルジムのように小規模で開業できるビジネスは、フランチャイズ加盟金も少ない傾向にあります。

業界別のフランチャイズ開業資金

前述した通り、フランチャイズの開業資金は200万円〜3,000万円と非常に幅が広いです。そこで業界別にもう少し詳しく開業資金の平均額を解説します。

【小売業の開業資金目安】

• コンビニエンスストア：100万円から300万円
• チケット・金券ショップ：200万円から400万円
• 古本・DVDの販売店：2,000万円から5,000万円

フランチャイズ加盟店の中で最も一般的なコンビニエンスストアは、比較的に開業資金が低い傾向にあります。反対に古本・DVDはかなり金額です。

【飲食業の開業資金目安】

• ファストフード：300万円から2,000万円
• テイクアウト型飲食店：100万円から3,000万円
• 居酒屋：100万円から2,000万円

ファーストフードや居酒屋は、店舗規模によって開業資金に大きな差が出ることが特徴です。コロナ禍で急激に勢いを伸ばしているテイクアウト型飲食店は、店舗が小規模なら開業資金を低く抑えることが出来ます。

【サービス業の開業資金目安】

• パソコン教室：50万円から350万円
• ハウスクリーニング：20万円から200万円
• クリーニング：200万円から600万円

サービス業の開業資金は上記2業界に比べて、相対的に低めです。特にパソコン教室などは店舗規模も小さいため、開業資金が低い傾向にあります。

開業資金の内訳

開業資金の内訳について解説していきます。開業資金と一言に表しても、発生する費用は細かく分かれるのが実際です。開業資金は主に以下の5つに内訳されます。

• 加盟金と補償金
• 物件取得費と改装費
• 研修費
• 採用人件費
• その他手数料

順に深堀して解説していきます。

加盟金と保証金

加盟金は、本部のブランドやノウハウを利用するために加盟店が支払う費用。また毎月支払うロイヤリティとは異なっており、加盟時に一度だけ支払いが発生するものです。またフランチャイズ企業の中には、加盟金を0円にしている企業もあります。

保証金は、店舗からのロイヤリティ等の支払いが滞った際に備え、遅延分を補填するために預けておく費用のことです。マンションやアパートの入居時に支払う敷金のようなものになります。

どちらの費用もフランチャイズ加盟には必須のものです。ただし加盟金と保証金の額は企業によって様々ですので、しっかりと相場を理解しておくことも大切になります。

物件取得費と改装費

物件取得費は、フランチャイズ加盟店のオーナー自身で物件を用意する場合にかかる費用です。物件を借りるには敷金や礼金、保証金といった物件取得費が発生します。

また物件取得費に加えて、改装費も支払うことが必須です。ただし改装費については、以前同業種が使用していた物件、いわゆる『居抜き物件』であれば改装費を大きく抑えることが出来るでしょう。

いずれにせよ物件取得費と改装費は開業資金の中でも大きな割合を占める費用です。しっかりと相場を把握したうえで、慎重に物件を吟味しましょう。

研修費

研修費とは、フランチャイズ事業本部がフランチャイズ加盟店のオーナーや従業員に対し、研修を行う際に発生する費用です。多くのフランチャイズ事業本部が、フランチャイズ加盟店に対して開業前研修を行っています。

開業前の研修では、『経営ノウハウ・店舗管理・マネジメント・接客方法』などフランチャイズ店舗を運営するためのノウハウを学ぶことが可能です。決して無駄な費用ではなく、フランチャイズ加盟店の経営を成功させるためには必須の費用になります。

ただし一部のフランチャイズ事業本部では、研修費を開業資金の内訳に入れていない企業も存在します。経営サポートを含む研修を無料で行ってくれる企業も存在するので、よくチェックしてみましょう。

採用人件費

採用人件費とは、その名の通り、フランチャイズ加盟店を運営するために必要な人員を確保するためにかかるコストです。「スタッフが何人必要なのか」や「時給はいくらが相場なのか」などを総合的に判断し、適切な金額を用意しておきましょう。

また、採用人件費をあらかじめ開業資金の一部として支払っておくことで、フランチャイズ事業本部が加盟店の人員確保をサポートしてくれる場合もあります。

ただし採用人件費は『あらかじめ人員のあてがある場合』や『家族経営の場合』にはコストが発生しません。もし人員をあらかじめ確保できるのならば、開業前に該当候補に声をかけておくことも得策です。

その他手数料

上記4つに含まれない開業資金が発生する可能性は十分にあります。例えば『広告宣伝費』や『エリアマーケット調査費用』などです。

これらの費用は数百万円に上ることもあるので、契約前にあらかじめどのくらいの手数料が発生するのかを確認しておきましょう。事業本部に相談すれば手数料を減額できる可能性もあるので、事業本部側との手数料に対する相談は必須です。

余計な開業資金は省き、出来るだけ開業後の資金に回すように心がけましょう。開業後にも資金が残っていれば、経営がスムーズに行えるだけでなく、気持ちに余裕を持つことが出来ます。

開業資金を節約するための方法

ここからは実際に「いかにすれば開業資金を節約することが出来るのか」について解説していきます。開業資金を抑えることで、開業後の経営もより優位に進めることが出来るのはもちろん、資金があることで心にも余裕が生まれます。

開業資金を節約するための方法には、主に以下の3つがあります。

• 事業本部からのサポートを受ける
• 金融機関から融資を受ける
• 加盟金0円のフランチャイズに加盟する

順に深堀して解説していきます。

事業本部からのサポートを受ける

開業資金を節約するための最も代表的な方法は、事業本部からの資金援助を受けることです。フランチャイズ本部を運営している企業の中には、以下のような開業資金援助を行っている企業があります。

• 加盟前に既存店舗で契約社員として働くと加盟金を全額免除
• 親族経営のフランチャイズ加盟なら手数料を一部免除
• 事業に必要な設備を有料もしくは無償で貸し出し

その他にも企業によって、様々な開業資金援助のサポートがあります。サポート内容も企業によって異なるので、選定した企業の事業本部に問い合わせを行ってサポート内容を確認することが大切です。

金融機関などから融資を受ける

開業資金を援助してくれる機関・団体から資金援助を受ける方法です。フランチャイズ開業であった場合でも、銀行（メガバンク・地方銀行）や日本政策金融公庫（日本公庫）から資金援助を受けることが出来ます。

ただし銀行や日本公庫から融資を受ける場合には、一定の審査基準があるので注意が必要です。詳細については後ほど解説しますが、誰でも融資を受けられる訳ではありません。融資の審査基準をよくチェックしたうえで検討しましょう。

加盟金0円のフランチャイズに加盟する

加盟金が実質0円のフランチャイズに加盟するのも、開業資金を抑えるために有効な手段の一つです。実際にフランチャイズ本部を運営している企業の中には、加盟金無しで契約を行う企業もあります。

ただし加盟金を0円にしている代わりに、他の費用を高額に設定している場合があるので注意が必要です。加盟金の負担をなくす代わりに、ロイヤリティを高くしている企業も存在します。

加盟金が0円だからといって安易に契約を締結するのではなく、ロイヤリティや他開業資金の額も他企業と比較してみましょう。相対的に見てから契約を締結することが大切です。

開業資金の調達方法

最後に開業資金の具体的な調達方法について解説していきます。フランチャイズビジネスでは、どのようにして開業資金を調達するかは重要なポイントです。よく検討したうえで、自分に合った資金調達方法を選択しましょう。

フランチャイズの開業資金調達方法は、主に以下の3つです。

• 銀行からの融資
• 日本政策金融公庫からの融資
• オーナーの自己資金を使用する

順に深堀して解説していきます。

銀行からの融資

フランチャイズの開業資金調達方法として最も一般的なのが、銀行の融資を受けて開業する方法です。銀行側からの審査に通り、借り入れができれば少ない自己資金で開業することが出来ます。

銀行の融資は『保証協会付融資』と『プロパー融資』の2つに別れているのがポイントです。保証協会付融資は審査が優しい代わりに保証協会に保証料を支払う必要があります。対してプロパー融資は、保証協会がつかない分毎月の支払いは減りますが、審査が厳しいのが特徴です。

いずれにせよ銀行からの融資を検討する際は、無理なく支払い可能な借り入れ額に抑えるのがポイントになります。

日本政策金融公庫からの融資

日本政策金融公庫（日本公庫）から開業資金を借り入れる方法です。日本公庫は、国が民間企業の支援を目的として出資している政府系の金融機関になります。フランチャイズ加盟店の融資も行っており、銀行審査に通らない場合でも借り入れできることがあります。

日本公庫が行うフランチャイ開業資金として利用できる融資は『新創業融資制度』です。新創業融資制度を利用するには以下の条件をすべて満たす必要があります。

• 新規事業または事業開始後の税務申告が2期以内
• 雇用創出等日本政策金融金庫が定める条件に該当する
• 創業にかかる費用の10分の1の自己資金を用意できる

基本的に上記の条件を満たしていれば、融資を受けることが可能です。ただし事業計画の見通しが甘いと判断された場合は審査で落とされてしまうこともあります。事業計画の作成は念入りに行うことが大切です。

オーナーの自己資金を使用する

オーナーの自己資金を開業資金として割り当てる方法です。当たり前ですが、最もリスクが少ない開業方法になります。

銀行や日本公庫からの融資は借り入れですので、当然開業後には借入額を返済しなければなりません。自己資金を使用すれば、当然返済の義務は無いので、万が一に倒産した場合でもリスクを最小限に留めることが可能です。

また必ずしも開業資金の全額を自己資金で賄う必要はありません。あらかじめ借入額と自己資金での負担額を決めておくことで、開業資金調達もスムーズになるでしょう。

フランチャイズの開業資金調達は慎重に

フランチャイズを開業するためには、当然資金が必要です。ただし今直ぐにでも開業したいからといって、安易に融資を受けることは絶対に避けましょう。自身でフランチャイズビジネスのリサーチをすることはもちろん、加盟を検討しているフランチャイズ事業本部とよく相談することが大切です。今回の内容を参考に、ぜひフランチャイズビジネスにチャレンジしてみてください。

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