本記事では、アスリートフードマイスターの資格取得の方法を、徹底的に分かりやすく解説していきます。アスリートの適切な食事方法について、資格の取得を通じて理解を深めることができます。この記事では、こんな方にオススメです。
・アスリートフードマイスターについて知りたい
・アスリートフードマイスターの資格取得を考えている
・アスリートフードマイスター資格の取得方法を知りたい
・自身の競技パフォーマンスを上げたい
・指導している選手の競技パフォーマンスを上げたい
・アスリートに向けた食事法を学びたい
アスリートフードマイスターとは
アスリートフードマイスターとは、アスリート・競技者・選手のパフォーマンスを最大限発揮するために、性別や年齢、競技内容別に、最適な食事法を提案する役割の人のことを言います。小さいジュニアからプロアスリートまで、スポーツを楽しむ全ての方へ向けたサービス提供が求められます。
アスリートフードマイスターは、一般社団法人日本アスリートフード協会が認定する民間の資格です。
どんな人が取得するの?
・自分自身がアスリートである人
・家族・友人がアスリートである人
・健康・運動を指導やサポートをする立場である人
・今後活躍の場を広げたいと思っている人
それぞれ分けて解説します。
自分自身がアスリートである人
まずは自分自身がアスリート・選手である人です。競技のパフォーマンスを上げたいと思っており、食事を通してより良い結果を望んでいる人は非常にオススメです。普段のトレーニングの中において、適切な食事摂取がとても重要になります。筋力アップや脂肪燃焼、心肺機能向上など、よりレベルアップした身体づくりをしたいという方は、食事面からのアプローチは必須です。
家族・友人がアスリートである人
2つ目は自分自身ではなく、家族や友人がアスリートである人です。自身が取得することによって、自分だけではなく他者への還元ができるようになります。
家族や友人がスポーツを頑張っているのを応援したい、という方はオススメです。アスリートはハードなトレーニングを終えた後、疲れ果てていることでしょう。その疲れた身体に食事面でサポートできれば、今日より明日、より良い成果を出すことができます。
また、資格を取得することで、小さな子どもの成長をサポートすることができます。いつまでも元気でたくましく育ってほしいと考えている方は多いでしょう。子どもに怪我なく過ごしてもらうには、正しく適切な量の食事を摂る必要があります。
健康・運動を指導やサポートをする立場である人
お客さまへ健康や運動をサポートする立場にある人も、取得はオススメです。資格を取得することで肩書きをもつことができ、相手への説得力を増すことができます。また資格の勉強を経験することで、知識の幅が広がるだけでなく根拠のある提案ができ、提供するサービスの品質向上にも役立てることができます。
今後活躍の場を広げたいと思っている人
最後は、今後活躍の場を広げたいと思っている人です。近年では、健康を気にする方が多くトレンド傾向にあります。理由としては感染予防対策の一環で在宅ワークする人が増え、運動不足が顕著に表れています。その反動で、ジムに通ったり社会人スポーツチームに所属したりなど、自分で健康維持・増進を図ろうと動いている人は多いはず。
また人生100年時代の到来で、いつまでも長く健康でいたいと感じている人が多い印象です。そんな時代の背景から、資格取得を通じて社会貢献をしたいと思っている人は、非常にオススメです。
資格の取得方法
資格を取得するには「一般社団法人 日本アスリートフード協会」の認定講座を受講し、修了試験(検定試験)に合格する必要があります。
アスリートフードマイスターの資格では、3級、2級、1級と3つのコースが開講されており、3級から順を追って受験する形になります。1級に近づけば近づくほど専門的で高度な技術と知識が必要とされます。
いずれもカリキュラムを受講した後、修了(検定)試験に移行、合格してめでたくアスリートフードマイスターの資格を得ることができます。
3級コース
実際に自分自身や家族の食生活に役立てることを目標とします。
競技スポーツのための食事学の基礎知識を中心に、アスリートのパフォーマンスや健康維持のためのアスリートフード理論について4科目を学びます。
※2015年10月に「ジュニアアスリートフードマイスター」から「アスリートフードマイスター3級」に名称変更となりました。
★受講料:73,700(税込) 修了試験料1回分含む
内訳⇒入会金11,000円、受講料62,700円
通学制と通信制で料金の変動はありません。
◆カリキュラム内容(4コマ×1.5時間)
アスリートフード学 | アスリートの適した食事を勉強します。スポーツに向き合う人はどのような食事が必要なのか、その現状を学びます。アスリートフードの基本知識を学ぶ科目です。 |
フード・チョイス | アスリートが食事で摂取するものについて取捨選択をし、必要な食材を提示できることを目標とした科目です。身体の調子を整えるためには、摂取する食材の栄養価はもちろん、適切な食べ方などにも配慮することが必要となります。 |
フード・プランニング | 実際にワークを多く用いて「いつ」「何を」「どのように」食べるかといった、実際に食事計画を立てるロープレをする科目です。 |
アスリート・レシピ | アスリートフードの考え方にもとづいて、対象者やタイミングに合わせた献立の作り方を学ぶ科目です。 |
・受講スタイル
①通学制:全国各地の指定会場で受講、受験。Web試験への振替も可能。
②通信制
・Web受講の場合:全ての講義をWeb動画で閲覧・学習⇒Webにて受験。
・DVD受講の場合:全での講義をDVD閲覧・学習⇒Web試験もしくは希望の試験会場を選択して受験。
・地域校受講の場合:全ての講義をDVD閲覧・学習したあと、地域校に通ってワークおよび修了試験が受けられる。
【2級コース】
個人や家族だけでなく、スポーツチームを食事の面から支え、選手のコンディショニングを大きな括りでチームマネジメントできる人材の育成を目標としています。この級では競技者とのコミュニケーション手法やスポーツ栄養、身体メカニズムなど、8科目を学びます。また増量や減量、ケガや故障、衛生管理など、アスリートの要望に応えられる幅広い知識を持ち、その要望に対して適切なアドバイスをすることが求められます。
取得することで大きなメリットとして、この資格を取得するとアスリートフードマイスターカンパニー制度に登録が可能になります。アスリートフードマイスターとは仕事を依頼したい企業・団体様とのマッチングやサポートを担う組織で、登録をすると実際に仕事を請け負う環境に身を置けるので、一気に活躍の場が広げることができます。
★受講料:121,000円(税込) 修了試験料1回分含む
通学制と通信制で料金の変動はありません。
◆カリキュラム(8コマ×1.5時間 + 検定試験)
スポーツ栄養① | アスリートが必要とする栄養素やその役割など、コンディションを維持したままボディメイクするポイントやグリコーゲンローディング、各種サプリメントの基礎知識など、栄養に関する事を広く学ぶ科目です。 |
スポーツ栄養② | スポーツ栄養①に引き続き、アスリートが必要とする栄養素と役割について学びます。基礎知識となるので、みっちり3時間かけて学んでいく項目になります。 |
トレーニングと食事 | 「トレーニング期間や時間」「試合当日」「試合前後」などアスリートのタイミングに合わせた効果的な食事のとり方、減量や増量などのボディメイク、リカバリーを素早くしケガや故障を予防・改善するための食事について学びます。 |
アスリートフード・リスクマネジメント | 食事の衛生管理について理解を深めます。アスリートが食事を摂取する際にポイントとなるのは栄養素だけではなく、安全性を担保することも必要です。お弁当を作る際の注意点、合宿・遠征試合など外食せざるをえない場合の注意点など、食中毒のリスクを配慮した方法を学びます。 |
身体の機能 | 消化・吸収・代謝について学び、食事が身体をつくり・動かすメカニズムを理解します。 また、ジュニアなど成長期にあたるアスリートの食についても理解を深めます。 |
アスリートフード・コミュニケーション | 対象者であるアスリートに寄り添い、要望など細かくヒアリングした上で食事の提案をする必要があります。 計画的な目標に向け、より多くの情報を引き出すためのコミュニケーション方法を学びます |
アセスメント実践① | 実際にアスリートフードマイスターとしてのスキルを高めるために「アスリートフード・コミュニケーション」で学んだ対象者とのコミュニケーションやアドバイス提供を実践します。 |
アセスメント実践② | アセスメント実践①に引き続き、アスリートフードマイスターとしてのスキルを高めアウトプットを繰り返していきます。 |
・受講スタイル
①通学制 :全国各地の指定会場で受講、受験。Web試験への振替も可能。
②通信制
・Web受講の場合:全ての講義をWeb動画で閲覧・学習し、Webにて受験。
・DVD受講の場合:全での講義をDVDで閲覧・学習し、Web試験もしくは希望の試験会場を選択して受験。
・地域校受講の場合:全ての講義をDVDで閲覧・学習したあと、地域校に通ってワークおよび修了試験が受けられる。
【1級コース】
1級ではプロやハイアマチュアなどの上級アスリートに同行し、最大のパフォーマンスを引き出すことができるアスリートフードのプロフェッショナルを目指すコースです。
この級では、高度な健康管理を必要とするトップアスリートをサポートするための知識と技術を身につけます。栄養管理はもちろん、ケガや病気の予防と治療の事例研究、医療との連携方法など、業界内の最先端で活躍することができます。
★受講料:244,000円(税込) 修了試験料1回分含む
通学制と通信制で料金の変動はありません。
カリキュラム(15コマ×1.5時間 + 検定試験)
コーチング①②③(各1.5時間) | アスリートに対してのコーチングの基礎を学んでいきます。アスリートと円滑なコミュニケーションを取るために必要な技術を学んでいきます。またカリキュラム受講者同士でロールプレイングを実施し、より理解を深めていきます。 |
アスリートフードマイスターのドメイン | アスリートフードマイスターが現場で求められること、できること・できないこと、してはならないことなど学んでいきます。例えば、医療行為・医薬品医療機器等法(旧薬事法)抵触表現の禁止など、1級の資格を持つものとして責任ある行動が求められます。 |
予防と治療のケース・スタディー メンタル編 | 実際にロールプレイングを行ない、気持ちの落ち込み、ストレス、摂食障害などに対処していきます。 |
予防と治療のケース・スタディー 内科編 | 実際にロールプレイングを行ない、感染症、消化器疾患、貧血、月経障害などに対処していきます。 |
予防と治療のケース・スタディー 外科編 | 実際にロールプレイングを行ない、肉離れ、骨折、靱帯損傷、腰痛などに対処していきます。 |
情報の取捨選択 | エビデンス(根拠)に基づいた情報の取捨選択をします。 |
アスリートの栄養管理①②(各1.5時間) | 基本的な5大栄養素の役割やその栄養素の計算をし、定量的な提案と目標設定などを行ないます。 |
フード・プランニング実践①②③④⑤(各1.5時間) | 実際に活躍している現役アスリートを呼び、一連の業務に挑戦します。 |
1級コースでは「通学」で15コマ×1.5時間のカリキュラムを受講することが必要です。
※通信制での受講は用意されていません。
検定試験は、年に4回実施されます。
合格率や難易度について
気になる各級の合格率を見ていきましょう。
3級 | 2級 | 1級 | |
合格率 | 約85% | 約35% | 非公開 |
アスリートフードマイスター公式ページでは、3級は約85%、2級は約35%と公開されています。1級は合格率が公開されていません。
3級の合格率は、比較的高い印象ですので、チャレンジしやすいですね。計画的に学習すれば合格できるといえるでしょう。
2級は難易度がやや高いため、試験に向けた準備はしっかりとしておきたい印象です。
また万が一、試験に不合格の場合、どの級にも追試が用意されていますので、諦めずに学習すれば取得できない内容ではないように思えます。ただし、追試には別途料金15,400(税込)がかかるので、できる限り1回での合格を目指しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。スポーツを楽しむ全ての方は、取得してメリットの多い資格だと思います。自分自身だけでなく、周囲の友人や家族、プロとして活躍しているアスリートの方のサポートができるということは、非常にやりがいに感じることでしょう。
まず興味のある方は、3級から受講してみるのが良いでしょう。合格率が比較的高いので、気軽に受講することができます。よりステップアップしたい場合は、2級・1級とチャレンジできますし、活躍の場も広がります。スポーツ業界でも広く認知されている資格なので、ぜひこの機会に取得を考えていただけると幸いです。
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