スポーツトレーナーはアスリートだけでなく、さまざまな性別、年齢のスポーツに関わる人のサポートを行う仕事です。スポーツのスコアの向上、怪我の予防はアスリート本人だけで管理することは非常に難しく、その管理を担うスポーツトレーナーの重要度はとても高いです。
そんなスポーツトレーナーを目指す方に向けて、この記事ではスポーツトレーナーの種類やおすすめの資格などをご紹介致します。
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▶︎ まずは資料ダウンロード！スポーツトレーナーとは
スポーツトレーナーは、スポーツに取り組むアスリートがパフォーマンスを向上させていくためのサポートを行っていくトレーナーのことを言います。
アスリートが競技において最高のパフォーマンスを発揮するためには、日頃のトレーニングはもちろん、ストレッチなどで柔軟性を向上させることや、メンタルコントロールなどが重要です。
スポーツトレーナーになるための国家資格などはありません。しかしアスリートの指導を行うスポーツトレーナーの多くが、何かしらの取得をして活躍しています。
スポーツトレーナーはアスリート本人と個人的な契約を結んで、活躍している場合と、スポーツチームや実業団、学校といったチームと契約している場合の2パターンがあります。
アスリート個人と契約している場合には、1人のスポーツトレーナーがトレーニング指導からメンタルサポートまで全般をになっています。
他方でスポーツチームなどと契約して、チームに所属するスポーツトレーナーの場合は「トレーニング」「休養」「メンタル」「医療」など、それぞれの専門ごとにトレーナーが分かれて在籍しており協力しながらアスリートを支えている場合もあります。
スポーツトレーナーの中にもさらに細かい区分けがされており、それぞれのトレーナーの得意分野に分けて名称がつけられています。
スポーツトレーナーの種類
スポーツトレーナーがサポートする範囲は広いため、それぞれの専門分野ごとに役割が分かれています。ここではスポーツトレーナーの代表的な5つの種類と、それぞれの役割の違いなどをご紹介していきます。
アスレチックトレーナー
アスレチックはスポーツトレーナーの中でも医療部門に強いトレーナーです。医療部門に強いスポーツトレーナーにはこの「アスレチックトレーナー」と次にご紹介する、「メディカルトレーナー」の2つがあります。
その中でもアスレチックトレーナーがメインとして担う役割は、ケガ発生時などの応急処置。ケガを予防するための、ストレッチや疲労除去の指導。ケガをしないための日々の体調管理。などを担っています。
そのためアスレチックトレーナーには、ケガが発生した際に応急処置ができることが求められます。
メディカルトレーナー
もう1つの医療を専門的な範囲としているのが、メディカルトレーナー。このトレーナーが主としているのは、アスリートのケガからの復帰のサポートやリハビリテーションの管理などです。リハビリテーションから競技への復帰の過程をサポートしていくのがメインとなるため、「理学療法士」などの資格を取得して活動しているメディカルトレーナーも多いです。
リハビリテーションではリハビリメニューの作成や競技復帰のための、日常の生活週間の指導などを行っていきます。
ストレングストレーナー
アスリートの身体面を強化していくことで、アスリートが競技でより良い結果を出すことができるような、身体作りのサポートを行っていくのがストレングストレーナーの役割です。
主に身体能力の強化を担当しているため、各競技に必要な筋力や持久力を効果的に高めるようなトレーニングメニューの考案やトレーニングのサポートを行っていきます。
その中には筋力トレーニングや有酸素運動、高地トレーニングといった様々なトレーニング方法が含まれ、そこから各アスリートに最適なメニューを組むことが求められます。
コンディショニングトレーナー
コンディショニングトレーナーは、その名の通りアスリートのコンディションを最高の状態で維持することを目的としています。そのため日々の体調管理、ストレスの解消、栄養管理、睡眠管理といったパフォーマンスに関わるさまざまな内容を調整していきます。
メンタル面での不安定もコンディション低下の要因となるため、コンディショニングトレーナーの中には、メンタル面の調整まで行うトレーナーもいます。
特に試合前や直後は大きくメンタル面に影響がでるため、それらのコントロールも重要な仕事の1つです。
フィットネストレーナー
スポーツトレーナーの指導対象は主にアスリートとなっています。しかしこのフィットネストレーナーの指導対象には、エクササイズに取り組む一般の方がメインとなっています。
フィットネストレーナーはフィットネスジムなどに通う方に対して、トレーニング機器の使用方法の説明やトレーニングメニューの策定を担っています。
その他にもジムでのスタジオレッスンを担当するなど、指導対象に一般の方を多く含む点が特徴です。
スポーツトレーナーの資格7選
ここからはスポーツトレーナーとして活躍する上で、役立つ資格をご紹介していきます。
紹介する資格の中には、国家資格と民間資格の両方が含まれています。両者の最大の違いは医療行為を行うことができるか、できないかという点です。
国家資格を保有していないスポーツトレーナーは、基本的に医療行為を行うことができません。骨折や脱臼といった外傷に対して、応急処置を行うことができる資格は国家資格の中でも限られています。そのため日本国内でアスレティックトレーナーなどを目指す場合には、それらの処置を行うる資格を目指しましょう。
しかしスポーツトレーナーの活躍は海外でも広く行われており、アメリカなどで広く適用されている資格には国内では民間資格となっています。そのためこの記事では両方を合わせてご紹介していきます。
柔道整復師
柔道整復師は国家資格の1つです。「ほねつぎ師」とも言われることのある、柔道整復師は骨や関節、筋、腱などへの外傷を整復術や固定術を行って自然治癒力を促進させることで、回復を促していきます。
また施術後のリハビリテーションの指導も行い、運動療法や手技療法、物理療法を駆使して、患者の回復のサポートを行っていきます。
柔道整復師は医師を除いては、唯一骨折や脱臼の整復固定を自己判断を基に行うことが許されている資格でもあります。また脱臼や骨折などが発生した際の応急処置も、医師の判断を仰がずに行うことができるという点も特徴です。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師も国家資格となっています。その手技は「あん摩」「マッサージ」「指圧」の3種類に分かれており、それぞれの手技を使い分けることで、患者が抱える不調を的確に解消していきます。
あん摩マッサージ師の手技は身体の表層から深部までそれぞれにアプローチをかけられます。そのため身体に疲労などができる限り残らないように、外と内にしっかりとアプローチをすることができます。
理学療法士
医療系国家資格の中でも理学療法士は、リハビリテーションのスペシャリストです。理学療法士は英語名の別名、Physical Therapistの頭文字をとってPTと呼ばれる場合もあります。理学療法士はケガや障害を抱えて身体に障害が発生している患者に対して、基本動作である座る、立つ、歩くといった動作をできる状態にまで回復していくための指導を行っていきます。その施術は主に運動療法や物理療法の種類を用いて行われます。またリハビリテーションの内容は医師と相談の上、医師の指導のもとに行われます。
鍼灸師
鍼灸師は国家資格である、「はり師」と「灸師」の2つの資格を保有している人のことをさします。鍼灸師は鍼と灸を用いて施術を行い、身体の内側と外側の療法から身体の不調の改善や自然治癒力の向上を促します。
特に鍼での施術は針を用いてつぼに直接刺激を与えることができるため、身体の不調の改善だけでなくメンタル面へのアプローチも行うことができるのも特徴となっています。
NATA公認アスレチックトレーナー
NATAはNational Athletic Trainers’ Associationの略称で、日本語では全米アスレチック協会とも言われています。そのNATAが認定しているアスレチックトレーナー資格が、NATA-ATCです。この資格は日本では民間資格という扱いですが、アメリカでは準医療従事者と認定されています。
日本国内の国家資格などには、アスレチックトレーナーなどのスポーツトレーナーをそのまま目指すような資格はありません。しかしアメリカにおいてはこのNATA-ATCがその役割を勤めています。この資格を取得するには、NATAが認定している大学もしくは大学院を卒業して、認定試験に合格する必要があります。
資格受験のためのハードルは高い資格ですが、世界基準でのアスレチックトレーナー資格としては認知度の高い資格であるといえます。
JATAC-ATC（ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会認定アスレチックトレーナー）
JATACはジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会の略称で、この協会は元々柔道整復師の団体でした。それが拡大して現在では広く医学的な知識や技術を基にスポーツに関する外傷、障害予防の専門家を認定する協会として現在は活動しています。
JATAC-ATCには「正会員」「一般会員」「特別会員」の3種類があり、それらのどれかとして協会の会員となることで資格取得することができます。
資格を取得するための試験などはありませんが以下の条件のいずれかを満たしている必要があります。
- 柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、理学療法士、作業療法士の資格を持っている
- JATACが認定する講習会で所定の単位数を取得する
- NATA-ATC、日本体育協会公認アスレチック・トレーナーである
- スポーツ学部のある専門学校や大学、大学院を卒業していて、かつJATAC認定の臨床医療系とスポーツ学科の必要単位を取得している※必要単位は協会や関連団体の研修会、または通信教育で取得できます 。
JSPO（日本スポーツ協会）公認アスレティックトレーナー
もう1つの日本国内の民間資格が、JSPO公認アスレチックトレーナーです。この資格は日本初のアスレチックトレーナー資格でもあり、スポーツドクターやチームの監督、コーチらと共に協力して選手のパフォーマンス向上を目指すアスレチックトレーナーの育成を行っています。
アスレチックトレーナーを目指すための資格であるため、「リハビリテーション」「応急処置」「健康管理」「コンディショニング」までの幅広い分野を学び身につけることが求められる資格でもあります。
まとめ
スポーツトレーナーにはさまざまな種類があります。その多くはアスリートを支えるため、専門的な知識を必要としています。日本国内では医療系の国家資格資格を持っておくことで、アスリートに対して治療行為を行うことができるため、スポーツトレーナーをこれから目指す方はそれらの資格の取得も視野に入れておくとよいでしょう。またアメリカなどではスポーツトレーナーがより広く認識されており、国家資格に準ずるスポーツトレーナーの資格もあり、海外などでスポーツトレーナーとして活躍したい方にはこれらの資格もおすすめです。最後までお読みいただきありがとうございます。
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