スポーツカウンセラーの仕事内容やなり方を徹底解説！

スポーツ選手をサポートする役割は、「からだのメンテナンス」や「こころのメンテナンス」を行う専門家たちがいます。

試合で結果を残すのは選手ですが、陰ながら支援や指導を行っている専門家たちとチームを組むことで、本番に強くなり結果につながりやすくなります。

「選手のこころのメンテナンスをサポートしたい」

「選手が本番で結果を残すことができるようにメンタルケアを助けたい」

このようなことを考えていませんか？

最近では、「メンタルケア」や「セルフメンテナンス」など、ストレスに耐えるのではなく、ケアしてストレスと上手く付き合う方法がたくさん知られるようになってきました。

実際に、メンタルが安定していると、試合や大会でよい結果を残している選手がたくさんいます。

スポーツカウンセラーを目指している人に向けた内容です。最後までご覧ください。

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スポーツカウンセラーとは

心理学やカウンセリングを学びスポーツ選手が競技で力を発揮できるように、メンタル面からサポートする専門家のことです。

カウンセリングを行うことで、選手が抱える不安やストレスを軽減する目的があります。相談に乗って、問題を解決するサポート役です。

スポーツ選手は、どのような時にメンタルが弱くなるか

• 食事管理
• 体重管理
• 記録面
• チームワーク

試合で良い結果を残すことを常に考えている上に、制限のある生活が続くと、ストレスが溜まりメンタルが弱くなってしまいます。試合以外にも、日常生活から気を付けなければならないことがたくさんある中で、どのようにスポーツカウンセラーとして選手を支えていくかが、大切です。

選手個人、またはチームだけでは、管理がむずかしいので、スポーツカウンセラーにメンタル面からサポートを受けている選手が増えてきています。

選手が、本番で力を最大限に活かすには、「からだのコンディション」だけではなく、「こころのコンディション」が整っていることが大切です。

また、周囲の期待に応えるためにプレッシャーとも日々戦っています。プレッシャーは大きなストレスとなるため、競技に影響することがあります。

スポーツカウンセラーの仕事内容

1. 信頼関係を築く
2. 主訴に対して、こころに抱えている問題を解決する
3. 選手やチームを理解しメンタル面をサポートしていく

主に選手の主訴を聞き出して、問題や悩みを解決する役割を担っています。

カウンセリングを進めていく中で、選手個人を理解し、信頼関係を築く必要があります。

カウンセラーだからと言って、他人にいきなり本音を話すことは、誰もがためらってしまうことでしょう。

練習や試合を見ていく中で、選手やチームの性格を理解し、問題や悩みの解決策を提示することがスポーツカウンセラーの大きな役割です。

カウンセリングとコーチングの違い

カウンセリングとは

• 会話が中心
• 問題を解決する
• 過去からさかのぼってカウンセリングを行う

過去に起きてしまったトラウマや、選手が解決したい「こころ」の問題や悩みの主訴を聞き出して、解決策を提示する役割です。カウンセラーの提示に対して選手自身が行動し、解決に向かうことを目的としています。

カウンセリングに必要なスキル5つ

1. 傾聴力：相手の話を深く聴いて理解する
2. 分析力：課題や問題点を引き出して物事を調査する
3. 言語化力：頭で考えていることを言葉に変換する
4. 知識欲：知識を得ようとする
5. 人間への興味、関心：物事に対して気にかける

コーチングとは

• 未来の目標達成
• 質問による思考が中心

カウンセリングと大きな違いは、未来に意識が向いているのがコーチングです。

将来の目標や夢の実現のために、選手自身が気づいていない内面的な性格を引き出して、目標を達成するために導く役割があります。

コーチングに必要な3つのスキル

1. 傾聴力：相手の話を深く聴いて理解する
2. 質問力：相手の情報を聞き出す
3. 承認：相手の存在を承認する

スポーツ○○の資格について

スポーツ○○とつくものが他にもありますが、何が違うのか、解説していきます。

スポーツカウンセラー：カウンセリングを行い精神面から選手をサポートし問題や悩みを解決していきます。国家資格がないため、認定資格の取得がおすすめです。

おすすめの認定資格：認定スポーツカウンセラー

日本臨床心理身体運動学会が認定しています。

スポーツメンタルトレーナー：スポーツの現場で、スポーツ心理学を使用し、メンタル面からサポートしています。国家資格がないため、認定資格の取得がおすすめです。

おすすめな認定資格：スポーツメンタルトレーニング指導士

日本スポーツ心理学会資格委員会から認定されたいる資格となります。

スポーツ心理学を学ぶことで、スポーツに関わる課題を心理学的側面から解決することができます。また、スポーツの実践や指導を行うことが目的です。

スポーツカウンセラーになる方法

認定スポーツカウンセラーの資格取得がおすすめです。

なぜなら、スポーツ界のカウンセラーの中で、日本唯一の資格だからです。

資格は、専門分野に応じて、3級、２級、１級の段階に分かれています。

認定スポーツカウンセラーの資格を2級以上取得する場合は、臨床心理士資格が必要となります。臨床心理士は、国家資格ではなく、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。

参考：http://www.rinsinsin.jp/sc/index.html

３級資格申請の条件

• 大学で指定単位を修得し、卒業者または卒業見込みがある
• 競技歴または運動歴が継続して6年以上または通算8年以上ある

資格審査を受けるために、大学の指定単位は体育学科目14単位、心理臨床学科目14単位を取得し卒業している必要があります。

※指定科目の修得が不十分の場合、講習会(資格認定委員会が主催)を受けることで補うことが可能です。

※中学校以降の競技、運動歴に限ります。

2級の資格申請条件

• 認定スポーツカウンセラー3級を取得後、5年以上経過している
• 臨床心理士または医師免許を取得している
• 大学院で、臨床心理学または心理臨床の分野を修得している
• スーパーバイザー(監督、管理者)による個人スーパーヴィジョン(教育を受ける)、集団スーパーヴィジョンを受けている

2級の資格は、大学院で学ぶ必要があり、臨床心理士か医師免許が必要となるため、資格取得条件の難易度が高くなっています。しかし、求人の多くは、臨床心理士の資格を取得していることが条件の場合がほとんどです。大学院で勉強したことは、就職のさいに有利になります。

1級の資格申請条件

• 2級を取得していること
• スポーツカウンセリングの臨床経験が5年以上ある
• 臨床心理士または医師免許の資格を持っている
• 個人、集団スーパービション(教育を受ける)と、スーパーバイザーの(監督、管理者)経験がある

資格取得の難易度は高くなりますが、トップレベルの技術者と関わる機会が増えるので、活躍の場を広げることができます。

臨床心理士の大学院を選ぶポイント

認定スポーツカウンセラーの資格を2級以上取得するためには、臨床心理士の資格が必要です。そのためには、大学院に進学する必要があります。

大学院に進学するには、4年間の大学生活を卒業後、2年間大学院に進学する流れとなっています。

大学院を受験し、心理学関連の学部を専攻します。

学部を選ぶ時のチェックポイント

• 臨床心理士の資格認定協会が指定している
• 設備が整っている
• 卒業後の就職先がある
• サポート体制が充実している
• 教授の専門分野が明確になっている

臨床心理士の資格を取得し、スポーツカウンセラーとして働くことを決めているのであれば、スポーツ指導者の資格が取れる学部もあります。

臨床心理士のおすすめ大学3選

臨床心理士になる場合は、第1種指定校の大学院に進学することがおすすめです。

なぜなら、大学で、心理学系の学科を学んだあと、大学院での修了を終えて、臨床心理士の資格試験を受験することができるからです。

第2種指定校の大学院の場合は、臨床心理士の資格を受験するために、大学院修了後、1年以上の実務経験のあとに、臨床心理士の資格試験の受験となります。

大学院まで進学するとなると、学費が高くなりますが、学費を免除してくれる大学もあります。専門性の高い教員や、サポートが手あつい大学を見つけることが大切です。自分に合う大学院を探してみてください。

スポーツカウンセラーの役割

2020年に、新型コロナウイルスの感染拡大により、東京オリンピック、パラリンピックの延期は、選手にとって大きな影響がありました。

4年に一度のオリンピック、パラリンピックに向けて選手たちは、からだとこころのコンディションを整えてきたにも関わらず、開催されるかもわからない状況が続いていました。

延期が発表され、選手たちはさまざまな感情を抱いたことでしょう。

何が起こるかわからない状況の中で、練習に励みコンディションを整えていくことは、一人では成し遂げることはできなかったと思います。

たくさんの支えがあったからこそ結果につながります。

そこで、スポーツカウンセラーも精神面からサポートを続けてきました。

スポーツカウンセラーとしての役割は、長く経過を追って選手のメンタルの変化に対応していくことが大切です。環境が変わることで、メンタルも変わります。本番で力を発揮できるように、カウンセリングの時間を大切にしています。

参考：https://www.ouhs.jp/news/2020-03-28-10572/

まとめ

スポーツカウンセラーになるために資格が必要というわけではありません。

しかし、選手やチームが本番で結果を残すには、いかに信頼できるカウンセラーと出会うかが大切になってきます。

カウンセリングの知識を持ち、こころの問題、悩みを解決してくれるカウンセラーが求められます。

独学で学ぶ選択肢もあるかもしれません。しかし、基礎知識から専門知識を学ぶには、大学で心理学を専攻するか、大学院で、臨床心理士の資格を取得することがおすすめです。

資格を持っていることで、就職先の幅が広がり、長期にわたり活躍することができます。

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