現在、日本では高齢化や病気の若年化が進み、『リハビリトレーナー』の需要は非常に高まっています。活躍の場もどんどん広がり、医療や介護の現場だけでなく、スポーツ業界で活躍するリハビリトレーナーもいます。

驚くことに、リハビリトレーナーになるための必須資格はありません。しかし、人体の仕組みやマッサージなどの知識を示す資格を持っていると、信頼と実績に繋がり、就職や給与アップに強いです。

将来の仕事や自分のキャリアアップのためにどんな資格を取ろうか迷っている方は、今後も需要が高まるリハビリトレーナーについて知っておいて損はありません。

今回は、リハビリトレーナーの気になる年収と、年収アップに必要な資格のタイプを詳しく解説します。リハビリトレーナーに興味がある方はぜひ最後まで読んでください。

リハビリトレーナーとは

リハビリトレーナーは、病気やケガを理由に今までのような生活が送れなくなってしまった人に対し、身体機能回復のサポートをする職業です。

マッサージやストレッチなどの施術だけでなく、スポーツ選手のコンディションの管理やトレーニングのアドバイスも行います。

その活躍の場は多岐にわたります。

• 病院
• 介護施設
• フィットネスクラブ
• リラクゼーション施設
• 接骨院
• スポーツ現場

最近ではスポーツ現場での需要が特に高く、『リハビリトレーナー＝スポーツリハビリトレーナー』になりつつあります。

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リハビリトレーナーになるために必要な資格

特別な資格を持っていないと働けなさそうな印象ですが、実はリハビリトレーナーになるために必要な資格は特にありません。

しかし、リハビリのサポートやコンディション管理などを行うため、解剖学やスポーツ医学などのしっかりとした知識と経験が必要です。資格を持っておくことで就職も有利になります。

医療系やスポーツ系の専門学校で学び、以下の資格の取得を目指すことがおすすめです。

• 理学療法士
• 鍼灸師
• あん摩マッサージ指圧師
• 柔道整復師　　　　など

医療現場での役割

主な活躍の場は病院、整骨院、接骨院です。病気やケガで思うように動けなくなった身体の機能回復をサポートします。

仕事内容は以下になります。

• 機能訓練プログラム作成
• 歩行訓練
• 日常動作の訓練（食事、着替え、排せつ）
• 言語、聴覚機能の訓練
• 鍼灸治療
• マッサージ

医師や看護師と患者さんの間に入り、専門的な話を分かりやすく伝えることや、患者さんの様子や要望を医師や看護師に伝えることもリハビリトレーナーの役割です。

介護現場での役割

高齢化が進む中、介護現場でのリハビリトレーナーの役割は大きくなっていくと言えます。高齢者がケガをしないように、筋力の維持やケガをしない運動方法の指導などを行います。

主な仕事内容は以下です。

• 運動、機能訓練プログラム作成
• 体操、ストレッチ指導
• ケガ予防指導
• ケガの応急処置

リハビリトレーナーがいることで寝たきりを防ぎ、健康的に過ごすことが可能になるでしょう。

また、ケガや病気で退院してきた高齢者へのリハビリをサポートすることもあります。

スポーツ現場での役割

スポーツの現場では、選手のコンディショニング、ケガの応急処置やリハビリだけでなく、メンタルサポートなども行います。

• マッサージ
• 鍼灸治療
• トレーニングプログラム作成
• ケガ予防指導
• 栄養管理
• ケガの応急処置
• リハビリ指導、サポート
• テーピング
• ストレッチ指導

スポーツの現場でも多くの人が選手と関わるため、その人と選手の間に入り、メンタルをケアしたり、リハビリがスムーズに行えるように支援します。

またスポーツジムなどで働くリハビリトレーナーは、スポーツ選手ではなく、一般の人へケガ予防やリハビリサポートも行います。

気になる年収は？

リハビリトレーナーになりたいと思っても、気になるのは年収です。

リハビリトレーナーの平均年収は約300万円と言われています。月20～25万円が相場でしょう。これは日本の平均年収（約433万円）よりも低いため、副業を行う人も少なくないようです。

しかし、リハビリトレーナーの年収は職場や仕事の内容によって大きく異なります。1000万円以上を稼ぐ人もいるので、年収を上げることは不可能ではありません。

では、どんな方法で年収を上げられるのでしょうか。

年収を上げる方法

先ほど、リハビリトレーナーは職場や仕事内容によって年収が異なるとお伝えしました。

一般的なスポーツジムの社員として働いているだけでは、大きな年収アップが望めません。
実際には以下のような方法で年収を上げることが可能です。

• フリーランスで活動する
• 治療院を開業する
• 実業団に所属する
• スポーツ選手を専属契約を結ぶ
• 海外で働く

これらの仕事に就くには資格や実績が必要です。
治療院の開業なら柔道整復師などの国家資格、海外で活躍するならNSCA-CPTや英語力など、必要な資格取得やスキル獲得を目指しましょう。

年収アップに必要な資格

次にリハビリトレーナーとして働く上で必要な、年収アップにもつながる資格をもっと具体的に解説します。

理学療法士

理学療法士は『動作の専門家』です。日常生活の基本の動作（寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩く）の改善や障害の悪化予防を行います。

運動療法や物理療法を使う、医学的リハビリテーションの専門家と言えます。

国家資格なので、受験資格取得のために養成校（大学、短大、専門学校、特別支援学校）で3年以上学ばなければいけません。作業療法士の資格を持っている方は、2年以上学べば受験資格が取れます。

理学療法士も活躍の場が広いですが、年収の低い職業だと言われています。リハビリトレーナーと掛け合わせることで、需要も高まり年収アップが見込めるでしょう。

鍼灸師

鍼灸師は「鍼（はり）」や「灸（きゅう）」を使い、身体の自然治癒力を高め、病気の治療や回復を行います。

資格取得を目指すには、養成校（大学、専門学校）で3年以上学ぶ必要があります。「はり師」「きゅう師」は別々の資格ですが、養成校で同時に学んで取得できます。

独立開業ができる国家資格のため、開業して軌道に乗せることができれば、年収は約700～800万円に上がります。

柔道整復師

柔道整復師は手術を行わない「非観血的療法」で整復、固定を行い治癒能力を最大限発揮させます。骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷が対象です。

取得方法は養成校（大学、短大、専門学校）で3年以上学び、試験に合格すること。こちらも国家資格で、整骨院、接骨院の開業が可能です。

マーケティングなどを学び、人気の院にすることでも年収はアップします。

ケガの応急処置に大きく貢献する資格となっているため、スポーツや介護の現場での活躍も見込めます。

あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は、名前の通り「あん摩」「マッサージ」「指圧」の3つを使って患者さんの不調を改善します。東洋医学に基づいた技術で、器具を使わない施術が行えます。

こちらも国家資格で、3年以上養成校（大学、短大、専門学校）で学び、資格を取得します。

訪問マッサージなど、低コストでの開業もできるため、フリーランスのリハビリトレーナーとしても活躍できるでしょう。

NSCA-CPT

NSCA-CPTとは、NSCAジャパン（日本ストレングス＆コンディショニング協会）が認定するパーソナルトレーナー資格です。

1人1人に合わせた評価、動機付け、教育、トレーニング、コンディショニングの指導を行います。

認定の条件は以下となっています。

• NSCAジャパンの会員であること
• 満18歳以上であること
• 高等学校卒業者または高等学校卒業程度認定試験合格者であること
• 有効なCPR（心肺蘇生法）、AED（自動体外式除細動器）の認定者であること

独学や通信講座で取得することが可能です。
CPR（心肺蘇生法）、AED（自動体外式除細動器）は講習会を受けることで認定を受けることができます。

こちらは国家資格ではありませんが、世界的に認知されている資格のため、海外でリハビリトレーナーとして活躍したい方におすすめの資格です。

まとめ

今回はリハビリトレーナーの年収と、年収アップに役立つ資格を詳しく解説しました。

一般的なスポーツジムで就職しただけでは、年収が300万円となってしまいますが、様々な資格と実績を合わせることで、年収は上げられます。

さらに、リハビリトレーナーの需要は今後さらに上がると言われています。需要が高まることで年収が上がる可能性も考えられますね。将来性のある資格をぜひ目指してみてください。

今回の記事がリハビリトレーナーを知るきっかけとなりましたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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