ジムインストラクターの働き方や必要なスキルを解説

健康や美容など、ジムに通う目的は人それぞれです。そして、「筋肉量を増やしたい」「引き締まった体を手に入れたい」などの目標達成のために欠かせない存在がジムインストラクターです。

ジムインストラクターはトレーニング機材の取り扱いはもちろん、トレーニング方法や食生活のアドバイスなどを行うことで、ジム利用者と二人三脚で目標達成を目指します。

今回は、そんなジムインストラクターについてご紹介します。ジムインストラクターの特徴はもちろんのこと、働き方や必要なスキルについても解説していくのでぜひ最後までご覧ください。

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ジムインストラクターとは？

ジムインストラクターは、ジムの利用者の目標達成のために指導やサポートを行います。

健康や美容のためにジムに通う人は多いです。しかし、せっかく頑張って通い続けても結果が思うようにでなければ、モチベーションも下がってしまいます。

「頑張ってトレーニングを続けているのに成果が感じられない」というような場合、原因の1つとしてはトレーニング方法の誤りが挙げられます。

誤ったトレーニング方法は成果がでづらいだけではなく、ケガの原因にもなりうるため、正しいトレーニング方法を指導してくれるジムインストラクターは非常に重要な立場です。

ジムインストラクターは、ジムの利用者の目標達成のためにもトレーニング方法だけではなく、食事などの栄養面の知識等も蓄えておく必要があります。

ジムインストラクターの仕事内容

ジムインストラクターの仕事内容は、トレーニングの指導だけではありません。

確かに、主な仕事は利用者のサポートや指導ですが、トレーニング以外にも利用者のサポートをする方法は数多くあるのです。

トレーニングの指導以外のジムインストラクターの仕事内容には下記のようなものがあります。

• カウンセリング
• トレーニングメニューの考案
• スタジオやトレーニングルームの清掃・機材管理
• 細かな事務作業

まず、利用者の目標達成のためにも重要なのがカウンセリングです。カウンセリングで、利用者の詳細な目標を聞きとります。

カウンセリングで聞きとった内容をもとに考案したトレーニングメニューを利用者に指導していくのです。

また、利用者に気持ちよくトレーニングを行ってもらうためにも大切な業務がジム内の清掃やトレーニング機材の整備です。

トレーニング内容によっては床に手をついたり、腰を下ろしたりと、床に体が接することもあります。

トレーニング用のヨガマットなどを使用しているとはいえ、汚れている床に体の一部が触れることに抵抗を感じる人は少なくありません。

常に清潔なトレーニング環境に整えておくことで、利用者も気持ちよくトレーニングに集中できます。

特にトレーニング機材は、整備を怠っていると深刻な事故にもつながりかねないため、丁寧な管理が必要です。

清掃や整備の他にも利用者のプロフィール管理や入会・大会の受付もジムインストラクターの仕事の1つです。

機材管理だけではなく、利用者のトレーニング状況を把握しておくことも、ジムインストラクターの重要な業務といえます。

ジムインストラクターの働き方

ジムインストラクターの就職先は基本的にジムですが、ジムでの働き方にも多様な選択肢があります。

ここではジムインストラクターの働き方にはどのようなものがあるのかをご紹介します。ジムインストラクターを目指しているという人はぜひ参考にしてみてください。

正社員

ジムインストラクターを目指す人の基本的な働き方として多いのが正社員としての働き方です。

ジムの正社員として働くにはまず求人を探す必要があります。求人サイトなどで正社員募集をかけているジムを探して応募します。

未経験歓迎の求人ももちろんありますが、中には経験者のみ応募可能な求人もあるため、応募の際には注意しましょう。

応募したいジムが経験者のみ応募可能であっても、アルバイトや契約社員の場合には未経験でも応募可能な場合もあります。

立地や就業環境などが自分に合っているなどの場合には、アルバイトから同じジムの正社員を目指す選択肢もあるため、求人内容や採用担当者に確認してみることをおすすめします。

フリーランス

正社員やアルバイト以外での働き方では、フリーランスとしての働き方もあります。フリーランスの主な働き方は、複数のジムと契約をし、自身の得意分野の指導を行うというものです。

複数のジムでの指導を行うため、1つのジムで働く正社員に比べて幅広い人間関係を築けるうえに自由度も高い所がメリットといえます。

しかし、フリーランスになれば必ず複数のジムと契約をとれるというわけではありません。人脈もなく、ジムなどでの指導経験もないとなると、最初は難航する可能性が高いです。

フリーランスとしての働き方を検討しているのであれば、まずはジムの正社員として働き、実績や人脈作りから始めましょう。

ジムインストラクターになるには

ジムインストラクターとして働くために必要な学歴や資格などはありませんが、働く前に専門の教育機関で知識をつけておくと働き始めた際に活用できます。

ジムインストラクターの専門家教育機関としては、専門学校や大学、養成スクールなどがあります。

専門学校や大学であれば、インストラクター養成コースやスポーツ学科などが設置され、必要な知識や技術を学べるのです。

専門学校や大学などに通うことが困難な人の場合には、養成スクールをおすすめします。

養成スクールでは、必要な知識や経験を半年で習得でき、さらに「NSCA-CPT」などの国家資格を受験することもできるのです。

上記のような教育機関に通うことは、ジムインストラクターを目指すうえでの近道ではありますが、通わなくともジムインストラクターは目指せます。

それは、ジムのアルバイトとして働き、実績を積むことです。ジムにの中には、アルバイト時の働きによって、正社員を目指せることがあります。

何らかの事情で教育機関に通うことが困難という場合には、アルバイトから正社員を目指してみましょう。

ジムインストラクターにおすすめの資格

前述したように、ジムインストラクターに資格は必要ありません。しかし、持っておくとスキルアップやフリーランスとして活動しようとした際の顧客獲得に役立つものもあります。

ここでは、そんなジムインストラクターを目指す人におすすめな資格を3つご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

スポーツプログラマー

スポーツプログラマーは、専門知識をもとに指導メニューを作成できる人材を対象とした資格です。

JSPO（日本スポーツ協会）の公認資格であり、資格取得には、指定講座の受講と筆記試験を受ける必要があります。

さらに、受講は10名の定員制であるため、資格取得を目指すのであれば早めに試験概要をチェックしておきましょう。

健康運動指導士

健康運動指導士とは、ハイリスク者も安全に取り組めるようなトレーニング指導を行えるような人材を対象とした資格です。

健康運動指導士の資格を取得するためには指定された講座の受講、または健康運動指導士養成校を卒業することが第一条件となります。

上記の条件を満たし、認定試験に合格することで資格が取得できるのです。

また、資格取得後も5年おきに更新が必要となるため、注意が必要です。

健康運動実践指導者

健康運動実践指導者は、前述の健康運動指導士と共に、国の健康づくり運動に貢献してきました。

健康運動実践指導者は、健康運動指導士のようなハイリスク者への指導以外にも、自らが手本となって子供への指導も安全に行えるような人材を対象としています。

健康運動実践指導者の資格取得には健康運動指導士同様に指定講座の受講または、認定試験の合格が必要となるのですが、受講には条件が複数あります。

指導経験があることや資格の保有なども問われるため、受講を経て認定試験を受けるという方法は経験者向けです。

未経験から資格取得を目指すのであれば、養成校を卒業してから受講しましょう。

ジムインストラクターに必要なスキル

前述で、ジムインストラクターにおすすめな資格をご紹介しましたが、資格の他にもジムインストラクターにとって必要なスキルがあります。

ここでは、そのスキルについて3つご紹介します。

運動と体に関する知識

ジムインストラクターには、ジム利用者の目標達成のためにも、正しく安全なトレーニング指導が求められます。

そのためにも必要なものが運動と体の知識です。

どのような運動を行うとどこの筋肉が鍛えられ、同時にどこに負担がかかるのかを把握しておくことが安全で効果的なトレーニングにつながるのです。

運動や体の知識については専門教育機関や養成スクールで学べるため、独学が厳しいという人はこのような機関で学ぶことも検討してみましょう。

コミュニケーション能力

ジムの利用者の目標達成のために欠かせないプロセスがカウンセリングです。

カウンセリングで利用者の目標やプロフィールを聞きとり、トレーニングメニューの考案に役立てるのです。

より質の高いトレーニングメニューの考案のためにも、利用者からより詳細な情報を引き出す必要があります。

事務的でマニュアルを読み上げているような内容の質問だと、不安を感じてしまう利用者もいます。

今後一緒に目標達成を目指すパートナーとして、信頼関係を築いていくためにも、コミュニケーション能力は重要なスキルです。

肉体管理能力

ジムインストラクターは、ジムの利用者だけではなく、自身の体の管理も必要になります。

指導する側が不健康な体をしていると、どれほど優れたトレーニングメニューを考案できたとしても、指導者としての説得力がありません。

また実際に自分でトレーニングを行ってみたり機材を試用してみたりすることで、注意点なども見つかりやすく、指導にも説得力がでます。

このように、ジムインストラクターは利用者からの信頼を得るためにも、高い自己管理能力が求められるのです。

ジムインストラクターの年収

ジムインストラクターを目指す人にとって、知っておきたい情報の1つが年収ないでしょうか？

ここでは、気になるジムインストラクターの年収についてご紹介します。

結論からいうと、ジムインストラクターの年収は321万円です。日本の会社員の平均年収が400万円であることを考えると、決して稼げる職業とはいえないようです。

しかし、上記はジムで正社員として働いた年収であり、フリーランスで働いた場合には年収が上がる可能性があります。

フリーランスで働くと、複数のジムでの指導が可能となり、各ジムで人気が出れば自分の教室を開いた際の生徒獲得がしやすくなります。

さらに、動画配信者としての選択肢も昨今ではあるため、年収を上げたいという人は正社員として働きつつフリーランスとしての活動準備を進めるといいかもしれません。

ジムインストラクターを目指すうえで大切なこと

ジムスタッフとしてのイメージの強いジムインストラクターですが、ジムでのトレーニングについてだけ知っていればいいというわけではありません。

利用者が安全かつ効果的に目標達成できるように、体や運動の関係性についての知識や利用者の悩みに寄り添う姿勢も必要です。

ただの指導者と生徒という関係ではなく、目標達成のためのパートナーとしての信頼関係を築くことがジムインストラクターを目指すうえで大切なことなのではないでしょうか。

まとめ

今回はジムインストラクターについてご紹介いたしました。

ジムでのトレーニングを行ううえで欠かせない存在であるジムインストラクターですが、その仕事はトレーニング指導だけにはとどまりません。

より効果的なトレーニングメニューの模索はもちろん、利用者に安全・快適にトレーニングをしてもらうための施設内や機材の管理もジムインストラクターの仕事です。

また、質の高いトレーニングメニューの考案や指導を行うためにも専門知識も身につける必要があるため、思い立ったらすぐなれる職業というわけでもないのです。

大学や専門学校などの専門教育機関を卒業したり、アルバイトとして実績を積む必要があったりと、ジムインストラクターになるためにはいくつかの工程を踏む必要があります。

さらに、健康運動実践指導者などの資格を取得することでフリーランスも目指せます。

高い実績や信頼を積み重ねてフリーランスとなることで、ジムの正社員よりも高い年収も目指せるのです。

取得する資格によっては、ハイリスク者や子供への指導も行えるようになるため国民の質の高い健康づくりを目指している昨今において、今後も需要の高まる職業であるといえます。

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