「作業療法士からスポーツトレーナーになることはできるの?」
「スポーツトレーナーってどんなことをするの?」
「作業療法士からスポーツトレーナーを目指すときの履歴書の書き方は?」
といったことで悩んではいませんか?
今は作業療法士として働いているが、これからスポーツトレーナーとして活躍したいと考えている人は多いです。しかし、作業療法士からスポーツトレーナーへの転職については不安が大きいと思います。
そこで、今回の記事では
- 作業療法士からスポーツトレーナーになることはできるか?
- スポーツトレーナーの種類
- 作業療法士からスポーツトレーナーを目指すときの履歴書作成のポイント
といったことを紹介。
今回の記事を読んでもらうことで、作業療法士からスポーツトレーナーを目指すときの不安を解消することができます。
作業療法士がスポーツトレーナーになることはできるのか?
結論から言うと、作業療法士からスポーツトレーナーになることは可能です。その理由は、「スポーツトレーナーになるためにはこの資格がなくてはならない」というものがないから。実際にスポーツトレーナーとして働いている人も、いくつかあるスポーツトレーナーとしての資格のどれかを持っているというパターンが多いです。
ただし、作業療法士を持っていればスポーツトレーナーになれるというわけではないので注意。スポーツトレーナーとして必要な知識を学ぶことが必要です。作業療法士の資格を持っていれば基礎的な解剖学や運動生理学などは持っていない場合より理解しているはずなので、スポーツトレーナーとしての勉強もはかどるかと思います。
スポーツトレーナーの種類
スポーツトレーナーと言っても、専門分野の違いによって分けると
- アスレティックトレーナー
- メディカルトレーナー
- ストレングストレーナー
- コンディショニングトレーナー
- フィットネストレーナー
の5つが代表的なものです。それぞれの違いを理解することで、自分がなりたいスポーツトレーナーになるためにはどのようなことを勉強すればいいかがわかります。
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アスレティックトレーナーは選手の健康管理やケガの対応などをメインに行うトレーナー。具体的にはケガをしてしまったときの応急処置やケガから復帰するためのリハビリ、ケガの予防のためのトレーニングなどが仕事内容です。そのため、身体の専門知識はもちろんテーピングやアイシング、ストレッチなどの理解も必要。より医療的な知識が求められるので、理学療法士やアスレティックトレーナーの認定資格「JASA-AT」などを取得していると活躍の場が広がりやすくなります。
メディカルトレーナー
2つ目はメディカルトレーナー。メディカルトレーナーの仕事内容はアスレティックトレーナーと同じように、リハビリやケガの予防のためのトレーニング指導というものです。アスレティックトレーナーとの違いは勤務する場所があげられます。アスレティックトレーナーはスポーツ選手に対するケガの対応などがメインなのでスポーツチームに所属していることが多いです。しかし、メディカルトレーナーは病院のような医療機関で勤務。スポーツによってケガをしてしまった人や整形外科的な疾患がある人のリハビリなどを行います。アスレティックトレーナーと同様に、専門的な知識が求められるので理学療法士や作業療法士などの資格があると活躍しやすいです。
ストレングストレーナー
3つ目はストレングストレーナー。主な仕事内容はスポーツ選手の筋力、瞬発力、持久力などを高めて、試合でのパフォーマンスを高めるためのトレーニングを指導やトレーニングプログラムの作成をすることです。そのため、基礎的な解剖学、運動生理学、栄養学などの知識は必須。それに加えて、指導するスポーツに必要な体力要素なども深く理解する必要があります。また、ストレングストレーナーの有名な資格としてはNSCA-CSCS、JATI-ATIなど。ストレングストレーナーとして活動したいと考えている場合はこれらの資格を取得することを検討しましょう。
コンディショニングトレーナー
4つ目はコンディショニングトレーナーです。主な役割は選手のコンディションを整え、試合でのパフォーマンスを引き出すこと。そのため、練習や試合後のケアや試合に向けてパフォーマンスが最も高まるようにトレーニングプログラムを組むといったことを行います。ストレングストレーナーと同様に基礎的な解剖学や運動生理学に加え、指導するスポーツの競技特性などの理解も必要。また、ストレングストレーナーは体力向上が主な仕事ですが、コンディショニングコーチは試合に向けた調整が主な役割となります。ストレングストレーナーと同様にNSCA-CSCSやJATI-ATIといった資格を取得して活動している人が多いです。チームによっては同じ人がストレングストレーナーとコンディショニングトレーナーの役割を担っていることも。
フィットネストレーナー
最後に紹介するのはフィットネストレーナーになります。指導する対象はスポーツ選手ではなく一般の人。フィットネスクラブやパーソナルジムなどに通う人に対してトレーニング指導です。フィットネスクラブやパーソナルジムに通う人はダイエットや健康管理、趣味でトレーニングしているなど様々な人がいます。そのような人に対して、ウエイトトレーニングや有酸素運動、ストレッチの指導、場合によっては食事の指導などを行うのが仕事内容です。基礎的な解剖学や運動生理学、栄養学。基本的なウエイトトレーニングなどを理解していることが求められます。また、有名な資格としてはNSCA-CPT、NESTA-PFTなど。フィットネストレーナーとして働きたい場合はこれらの資格取得を考えてみてください。
作業療法士からスポーツトレーナーを目指すメリット、デメリット
作業療法士からスポーツトレーナーを目指すときのメリットとデメリットをまとめます。
メリット
作業療法士がスポーツトレーナーになったときのメリットは「医師の指示のもと医療行為ができる」こと。アスレティックトレーナーなどの資格を持っていても、国家資格ではないので医療行為を行うことはできません。しかし、理学療法士や作業療法士といった国家資格を持っていれば医師の指示のもと医療行為が可能。スポーツトレーナーとして治療やリハビリを行う際にできることの幅が広がります。作業療法士を持っていれば医師の指示のもとで医療行為ができることが作業療法士がスポーツトレーナーになったときのメリットの1つです。
デメリット
作業療法士がスポーツトレーナーを目指すときのデメリットは「スポーツトレーナーとしては作業療法士よりも理学療法士の方が需要が多い」という点です。理学療法士は運動療法や物理療法などが専門。なので、スポーツトレーナーとは非常に相性が良い資格です。そのため、スポーツトレーナーの求人は基本的に理学療法士の方が多くなっています。作業療法士からスポーツトレーナーを目指すときは、自分なりの強みをアピールすることが必要です。
作業療法士からスポーツトレーナーになる方法
作業療法士からスポーツトレーナーになるために重要なポイントは
- どんなスポーツトレーナーになりたいか決める
- 決めたスポーツトレーナーになるための勉強をする
- 実務経験を積む
といった点です。それぞれ解説します。
どんなスポーツトレーナーになりたいか決める
スポーツトレーナーと言っても専門分野の違いから、主に5つに分けることができるとすでに紹介しました。それぞれのスポーツトレーナーで求められる知識や経験、資格などが変わってくるので、まずは自分がどんなスポーツトレーナーになりたいのか方向性を決めましょう。自分はどんなことをやりたいのか、自分のスキルや経験が活きやすいのはどんなスポーツトレーナーなのかといったことを考えてみてください。どんなスポーツトレーナーになりたいかの方向性が定まることで、どのような勉強をすればいいか、どんな資格を取得すればいいか、どんな経験をつめばいいかがわかります。
決めたスポーツトレーナーになるための勉強をする
どんなスポーツトレーナーになりたいかが決まったら、そのスポーツトレーナーになるための勉強をしましょう。アスレティックトレーナーやメディカルトレーナーだったら、アスレティックトレーナーの認定資格である「JASA-AT」や理学療法士。ストレングストレーナーやコンディショニングトレーナーならNSCA-CSCSやJATI-ATI。フィットネストレーナーならNSCA-CPTやNESTA-PFTの取得のために勉強することで必要な知識を効率よく身につけることができます。
また、基本的にスポーツトレーナーとして活動したい場合は指導するスポーツの競技特性やそのチームの年間スケジュールなども把握していることが必要です。自分が関わりたいスポーツについても勉強するようにしましょう。
実務経験を積む
作業療法士からスポーツトレーナーを目指すときは実務経験も重要なポイントです。スポーツ現場での経験がなくても、病院などのリハビリ施設で実務経験があることでスキルを高めることやアピールする材料になります。スポーツトレーナーになる際に自分の強みを出せるようにしましょう。また、サポートするスポーツの経験があることや実際に普段からトレーニングに取り組んでいることも重要。そのスポーツの経験があれば必要なトレーニングやコンディションづくりなどが理解しやすくなりますし、実際に普段からトレーニングを行なっていることでトレーニング指導に説得力が出るようになります。
履歴書作成のポイント
作業療法士からスポーツトレーナーを目指すときに履歴書作成で大事なことは、作業療法士としてのスキルや経験をスポーツトレーナーと関連づけること。そのために必要なポイントは
- 職務経歴書を重要視すること
- 作業療法士としてどのような仕事をしたか言語化すること
です。それぞれ解説します。
1.職務経歴書を重要視すること
作業療法士からスポーツトレーナーへの転職を目指すときは職務経歴書が重要です。作業療法士はスポーツトレーナーとしての需要が少ないのが現状。なので、資格を持っているだけではスポーツトレーナーになることは難しいです。そのため、採用してもらう企業に自分のこれまでの仕事の経験がなぜスポーツトレーナーとして活かせるのかをアピールする必要があります。職務経歴書を重視して、採用してもらう企業に自分の強みをアピールできるようにしましょう。
2.作業療法士としてどのような仕事をしたか言語化すること
先ほど職務経歴書を重視して、採用してもらう企業にアピールすることが必要だとお伝えしました。そのためには作業療法士としてどのような仕事をしたか言語化することが大事になります。
- これまでどのようなお客様を担当したか?
- 担当したお客様がどのように変化していったか?
- 自分の得意な分野は?
といったことを深掘りしておきましょう。自分の強みを言語化し、採用してもらう企業にアピールしてください。
まとめ
今回の記事では作業療法士からスポーツトレーナーへの転職について。
- 作業療法士からスポーツトレーナーになることは可能。
- スポーツトレーナーは専門分野によって大きくアスレティックトレーナー、メディカルトレーナー、ストレングストレーナー、コンディショニングトレーナー、フィットネストレーナーの5つに分類される。
- 作業療法士がスポーツトレーナーになるメリットは医師の指示のもと医療行為を行えること。
- デメリットはスポーツトレーナーとしては理学療法士の方が需要が多いこと。
- 作業療法士からスポーツトレーナーになるにはどんなスポーツトレーナーになりたいかを決める、決めたスポーツトレーナーになるための勉強をする、実務経験を積むことが大事。
- 履歴書を作成するときのポイントは職務経歴書を重視して、自分のスキルや強みを言語化すること。
といったことを紹介しました。作業療法士からスポーツトレーナーに転職することは不可能ではありません。どんなトレーナーになりたいかを明確にし、勉強を続けて必要なスキルを身につけることで、スポーツトレーナーとして活躍できるようになりましょう!
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