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パーソナルジム開業マニュアル|フランチャイズ・独立店舗立ち上げの全知識

「パーソナルジムを開業したいけれど、方法が分からない」

上記でお悩みではありませんか?

実際に現状「パーソナルジム 開業」などで検索しても、ネット上にはパーソナルジムの開業に関わったことがない方が執筆した記事や広告ページしかなく、こうした信憑性に欠ける情報を鵜呑みにして開業に踏み切るするのは、非常にリスクが高いです。

そこで、月間15万人以上が利用するフィットネスWEBメディア「FitMap」を運営するマーケティングのプロ・株式会社FiiTのメディア編集部が、パーソナルジムを開業するために必要な知識についてお話しします。

これからパーソナルジムの開業を検討されている方は必見です。必ずスムーズにパーソナルジムを開業できることをお約束します。

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フィットネス業界の市場同行

本題に入る前に、現在のフィットネス業界の市場同行について少しお話ししておきたいと思います。これから開業を検討されている方は、現状の市場同行をしっかりと把握し理解しておいて下さい。

まず2012年から2018年まで、フィットネス業界は右肩上がりに伸び続けていました。特に2018年は、過去7年間で最大の伸びを記録しており、市場規模は前年より4%増・会員数は前年比11%増の514万人で、初めて全国民の参加率が4%を越えています。(※1)

ここまで聞くと「フィットネス業界は伸びている」と思いがちですが、そうとは言い切れません。経済産業省によると、2019年の会員数は0.1減・利用率も0.4%減と5年ぶりに減少。2021年にはコロナの影響を大きく受け、会員数は-28.9%と大幅に減少しています。(※2)

現在も世間では「フィットネスブーム」という言葉が使われており、右肩上がりの業界だと思われがちですが「実際のデータを見るとそうでもない」ことが分かります。パーソナルジムや24時間ジムなどが次々とオープンする反面、全体的な利用者は減っているのです。

現状、コロナ禍の影響でパーソナルジムを含めたフィットネス業界は非常に厳しい市場環境にあります。特にパーソナルジムは必要資金が少ないことも関係して、次々と新店舗がオープンし一層競争は激化しています。

このような市場環境でパーソナルジムを開業し、運営を成功させるには、徹底した準備が必要なことは言うまでもありません。今回お話しする内容をしっかりと理解し、まずは開業までのプロセスと必要な知識について理解しましょう。

参照元
※1:FitnessBusiness
https://business.fitnessclub.jp/articles/-/29
※2:経済産業省「フィットネスクラブの動向」
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/sanko/pdf/hv58_02j.pdf

パーソナルジムの開業資金について

まずはパーソナルジムを開業するに至って最大のポイントである『開業資金』について解説していきたいと思います。

「100 万円あればパーソナルジムを開業できる」や「FC(フランチャイズ)契約なら開業資金がタダ」などと言った情報を耳にしますが、これは全く根拠の無い情報です。

確かに店舗の契約によっては、開業資金を大幅に抑えることは可能かもしれません。しかし最初から開業資金を低く見積もっておくことは、非常に危険です。

パーソナルジムの開業資金についての正しい知識を持ったうえで、開業プロセスを進めましょう。

パーソナルジムの開業に必要な資金は?

まずは「パーソナルジムの開業にはどのくらいの資金が必要なのか?」について解説します。

下記の表はパーソナルジムの開業にかかる資金を概算したものになります。

物件取得費家賃3ヶ月分(1ヶ月あたり30万円で計180万円)
内装工事費200万円〜400万円
電気・空調・換気設備工事費8万円〜15万円
給排水設備工事費60万円〜80万円
家具・健具工事費70〜80万円
マシン設備費50万円〜120万円

上記金額を全て足すと合計500万円〜850万円ほどの総額となります。もちろんこれら全てが発生しない場合もありますし、物件取得費は家賃によっても異なります。

ただし、おおよその金額として上記の金額をインプットしておきましょう。パーソナルジムの開業のための第一歩は「予算組みを行うこと」です。上記の金額を理解しておくだけで、開業資金の予算組みに大いに役立つはずです。

開業資金の調達方法について

パーソナルジムの開業資金を調達する方法は、主に以下の3つの方法があります。

  • 自己資金などを利用する・・・自身が保有する貯金などを開業資金に充てる
  • FC契約(フランチャイズ契約)による資金援助・・・FC制度のあるパーソナルジムと契約を行い資金援助を受ける
  • 日本政策金融公庫(日本公庫)からの融資・・・日本政府の公的機関からの資金援助

最もリスクの少ない方法はもちろん『自己資金の利用』です。経営破綻という最悪のケースでも債務を負う必要がありません。

しかし実際に500万円を超える開業資金を、全て自身の貯金で賄える人は多くありません。そんな方は他の2つの資金調達方法の利用をまず検討しましょう。

FC契約は、資金援助に加えて「ネームバリューによる集客効果」を期待できる反面、開業後はロイヤルティを支払い続ける義務があります。日本公庫は資金援助を受けるために、いくつかの要項をクリアする必要があり、誰もが融資を受けられる訳ではありません。

どちらの方法も一定のリスクや労力は付きものですので「自社の今後の経営スタイルやビジョン」に合わせて資金調達方法を選択しましょう。

また下記の記事ではパーソナルジムの開業資金についてさらに詳しく解説しています。これからパーソナルジムの開業を検討されている方は、ぜひ一読をオススメします。

パーソナルジムの物件について

パーソナルジムの開業において、物件に関する知識は必須です。

「どの様な物件を選び、どの様なことに注意して工事を行うのか」をあらかじめ理解しておく必要があります。闇雲な物件選びや工事の段取りは、その後の経営に支障を与えかねません。

またパーソナルジムは他の小売商店などと違って、かなりの重量があるマシンなどを設置する必要があります。基本的な知識がなければ「運営後に思わぬ事故が発生する可能性」もあるのです。ここでお話しする内容をしっかりとインプットし、実践してていただくことをオススメします。

物件選びについて

パーソナルジムを開業するための重要項目として、運営を行う店舗の物件を探す必要があります。

パーソナルジムを開業するための物件選びでは、主に下記の2種類の選択肢があります。

  • スケルトン物件・・・一からジムをデザインできる新築物件
  • 居抜き物件・・・以前に商業施設などが運営されていた物件

どちらを選ぶかは、自身の意向や予算に寄ります。例えば「一からジムをデザインしたい!」という方ならば、スケルトン物件を。「できるだけ費用を安く抑えたい」という方ならば、居抜き物件がオススメです。

また最近ではスケルトン物件よりも、居抜き物件で開業を行うパーソナルジムが多くなってきました。その理由は「圧倒的にコストを抑えられる」からです。

以前に「どの様なお店が営業していたか」にもよりますが、内装・塗装のための工事費用が圧倒的に抑えられるのです。特に以前パーソナルジムを運営していた居抜き物件があれば、工事費の中でもかなりのコストがかかる『給排水工事費用』や『空調設備費』を大幅にカットすることができます。

こうした物件は易々と見つかるものではありませんが、工事費用をできるだけ抑えたい方は、粘り強く探してみることもオススメです。

内装・塗装工事に関して

パーソナルジムを開業するための物件が決まったら、内装・塗装工事を進めていく必要があります。

内装・塗装工事について最も大切なことは「あらかじめ完成イメージを明瞭にしておく」ことです。いざ工事を行うとなっても、内装工事を依頼した本人の完成イメージが不明瞭では、利用者に満足してもらえるジムを造りだすことはできません。

最近では様々なソフトウェアが開発され、簡単に『図面を作成できるソフト』が無料、もしくは格安で使用することができる様になりました。初心者でも簡単に使いことなすことができるので、ぜひ一度「図面やレイアウトのイメージを自身で作成」してみてください。

「壁紙の色は白。シャワーブースは3つ。マシンは窓際に配置する」などできるだけ細かく明確に作成することが大切です。依頼する本人の意思が明確であれば、依頼を受ける工事業者とのやり取りもよりスムーズに行うことができます。

また下記の記事ではさらに詳しく、パーソナルジムの内装・塗装工事のポイントについて解説しています。ぜひご一読ください。

防音・床の耐荷重に注意する

パーソナルジムの物件選びで最も大切なことは「建物の防音機能と床の耐荷重に配慮する」ことです。

マシンやダンベルを使ったトレーニングは想像以上の音を発します。もし近隣住民やテナント店との騒音問題に発展すれば、ジムの運営自体が危うくなる可能性もあります。物件選びの際にあらかじめ不動産業者への確認を行い、もし可能であれば防音設備を向上させる工事を行うことをオススメします。

また床の耐荷重に配慮することも忘れてはいけません。床の耐荷重はほとんどのテナント物件で1㎡あたり300kgとなっています。これを超えて一箇所にマシンを集中設置させた場合、最悪のケースとして床が抜ける危険性もあります。必ず「あらかじめ物件の耐荷重を確認しておく」ことが必須です。あまりにも床の耐荷重性能が低い場合は、床の耐久工事を行うか、専用のマットなどを敷く必要があります。

レイアウトや壁紙デザインは顧客ニーズにマッチしたものにする

パーソナルジムをオープンする時は「どのようなレイアウトにしようか…」と悩まれるのではないかと思います。

そんな方は必ず「自社の顧客ニーズにマッチしたデザインやレイアウト」を心がけてください。例えば高級志向のパーソナルジムを運営したいならば『高級感と落ち着きのあるモダンなデザイン』を。女性専用のパーソナルジムならば『オシャレで清潔感のある空間』を意識することが大切です。

また最近では、どの客層にも合うように『シンプルで落ち着きのあるデザインとレイアウト』のパーソナルジムが増えています。壁紙は完全白塗りで、必要な器具以外はほとんど物が置かれていません。もしパーソナルジムのデザインに迷った場合は、ぜひ参考にしてみてください。

パーソナルジム開業のためのポイント

ここまでがパーソナルジムの開業にとって必須となる知識になります。

最後に「パーソナルジムの開業で知っておいた方が良いポイント」について少しお話ししたいと思います。

以下の3つの要素を意識しておくことで、よりパーソナルジムの開業をスムーズに行えるはずです。

  • 小規模での開業スタートを意識する
  • FC契約を検討する
  • マシン器具は家庭用がオススメ

それでは順に解説していきます。

小規模での開業スタートを意識する

「パーソナルジムを開業するのは初めて」という方は、必ず小規模での開業スタート。つまり『スモールスタート』を意識しましょう。

これは資金・店舗規模の両面を指します。いきなり莫大な資金を投じての開業はかなりのリスクを伴います。加えて、店舗規模が大きければ大きいほどマネジメントも難しくなるのです。

まずは「リスクを極限まで抑えたうえで、しっかりと集客が見込めるような開業」を意識しましょう。いくら莫大な資金を投じて立派なパーソナルジムを開業したところで、利益を生み出せなければ、やがて運営ができなくなってしまいます。

FC契約を検討する

「パーソナルジムを開業したいけれど、資金もノウハウも全くない」という方は、FC(フランチャイズ)契約をすることも選択肢の一つです。

パーソナルジムのFC契約とは「フランチャイズ型の大手パーソナルジムと契約を結び、資金援助や開業・運営サポートを受けてジムを運営する」ことです。資金面での援助を受けられることに加えて『運営ノウハウ』や『本店が持つ認知度や知名度』を受け継ぐことが可能です。

ただしFC契約を結べば、「一定のロイヤリティを本部に支払う」というリスクが伴います。その他にも「ジムの運営方針は本部の意向に従う」など様々な制約があるのも事実です。

FC契約の『メリット』と『デメリット』を考慮した上で、検討してみてください。

マシン器具は家庭用がオススメ

どのマシン器具を購入するか迷っている方も多いのではないかと思います。

そんな方は、家庭用マシンを導入することがオススメです。ただし家庭用マシンといっても、スポーツ量販店で売られている様な『安価で低スペック』なものはNGです。値段は安いですが、重量が軽く耐久性も無いため、利用者が怪我をする可能性があります。

家庭用マシンの中でも『10万円以上のマシン』を選択することを意識しましょう。例えば大手パーソナルジム・ライザップが使用している『TUFSTUFF社』のパワーラックは一台16万円ほどです。

業務用マシンを設置できれば言うこと無しですが、こちらは一台70万円〜200万円するうえに、重量が重く物件によっては設置できないこともしばしばあります。

家庭用マシンの中でも『ハイスペック』なものを選択することが大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は『パーソナルジムの開業マニュアル』としてパーソナルジムの開業に必要な知識について、業界マーケティングのプロである株式会社FiiTのメディア編集部がお届けしました。

パーソナルジム業界は年々店舗数も増え、競争が激化している非常に生き残りが厳しい市場です。そんな環境で運営を成功させるには、開業段階からしっかりとした知識を身につけておく必要があります。

今回お話しした内容をぜひ開業の際に役立ててください。パーソナルジムの開業がスムーズに行えることを今一度お約束します。

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